タイ語検定「ポーホック」受験体験記

 2006年12月2日、タイ教育省が年に1度実施する外国人向けタイ語能力検定試験「ポーホック」が行われた。  「ポーホック」とは「小学校6年生」という意味で、小6程度の語学力を証明する試験ということになる。正式名称は「教育省教員認定試験」だ。

 10月中旬、受験希望者は教育省へ直接受験申込みに行くのだが、試験はこの時点から始まっている。受付担当者は大学教授で、ポーホックの試験官でもある。服装や態度、簡単な質問に答えられるかどうかで最大5点を加減する権利を持っているのだそう。つまり、ポーホックは単なる語学試験ではなく、タイ王国への敬意や礼儀も求められるということだ。 

 試験当日も同様で、試験官の心証で最大5点が加減される。サンダルは厳禁。女性のズボン姿は失礼とされ、問答無用で5点減点となるので注意したい。

 試験の内容は作文(90分、35点)、タイ語の知識(マークシート式、60分、30点)、書き取り(30分、20点)、タイ語の文章を読んでの質疑応答(面接)(15点)の4科目で、合格点は51点以上。半分でいいのかと軽く考えると痛い目にあう。書き間違い1カ所につき1点減点されていくのだから……。

 発音の複雑なタイ語を書き取るのは難しく、加点はあまり期待できないので、作文で高得点を狙う受験生が多い。事前に模範的な作文を用意して丸暗記し、当日出題されるテーマが何であろうと、強引に暗記した作文へと導くというのも1つのテクニックのようだ。

 ただし、正しいタイ語を書けば良いというものではない。タイへの愛を惜しみなく捧げ、賛美する内容が望ましい。知人の韓国人女性は模試のとき、タイ語の表現はバッチリなのだが、内容がいつも強烈なタイ批判なので点数が低かった。本意はどうあろうとそれは胸にしまって、褒めるポイントを探すべし。結婚式のスピーチと同じだ。さらにタイ語の諺なぞ盛り込めば、ボーナス点が加算されるという。

 面接時に読む文章はあまり難しいものではなく、大多数の受験生には読んだ文章からの質問はなかったようだ。が、私の担当試験官は容赦なかった。「自然を構成する要素は何?」と、内容に関する質問が。考えてもわからないので、「例えば?」と逆に質問したところ、苦笑いしながらヒントをくれた。素直に「わかりません」と言うべきだったのか? なお、合否は試験の1カ月後に判明する。


読者の方からいただきましたポー6の現物写真。10年以上前のだそうです。


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前川健一
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