子豚殺し、仏教徒としての問題は?
昔、小学校社会科の教科書で、収穫され過ぎたため、供給過剰による値崩れを恐れた農家が、トラクターでキャベツを踏み潰している光景が紹介されていた。当時、アフリカなどの貧困地域で、飢えに苦しむ人々の姿と見比べながら、子どもながらに「もったいない。飢えている地域に送ればよいのに」と矛盾を感じたものだ。需要と供給によって商品の価格が決定されるということを、理解していない子どもながらの発想だが、何か腑に落ちない感じはいまだにある。
タイ中部ナコンパトム県で先日、豚肉価格の下落を不満とする養豚家が民衆の前で1500頭以上の子豚を殴り殺した。供給過剰による値崩れに反発し、起こした行動のようだ。しかし、その対象が植物のキャベツと動物の子豚では、意味が随分、異なる。
タイは殺生を禁じる上座部仏教徒が国民の大半を占める国だ。その一国民が衆人環視の中で、1500頭もの子豚を殴り殺したというのだから、一般のタイ人に与えた衝撃は相当なものだったはず。もちろん、屠殺場では毎日、数多くの家畜が殺されているが、それと今回の子豚虐殺事件とは話が別だ。
自身の生活がなりたたなくなるという恐怖感を持った養豚業者の心情は理解できるが、政府への抗議方法は異常としかいいようがない。
しかし、こういう事件をみると、生活が宗教や信条を凌駕するのか、とすら思えてくる。いずれにせよ、動物好きの筆者としては、やるせない事件だ。【written by 井田】

14 件のコメント:
「抗議方法は異常としかいいようがない」そうですが、私はフツーにタイ社会は異常だと思いますよ。
バン週さんは意図的に記事にしないのかもしれませんが、
「タイの地元新聞を読む」
http://thaina.seesaa.net/
を見ている私としては、毎日のように鬼畜のような犯罪が起こるタイとは何なのだ?と思っています。
特に「14歳のキャディーが強姦された上で殺害」など、この手の殺人事件が毎日のように発生するところを見ても、到底タイ人をまともだとは思えないですね。
「生活が宗教や信条を凌駕するなんて、当たり前のこと」どころか「手前勝手な欲望が全てを凌駕している」ように思います。
女子大生、ミニスカで寺院に=文化相の苦言無視、一転謝罪?タイ
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070302-00000094-jij-int
この話題に関するブログ
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?b=20070302-00000094-jij-int
「この話題に関するブログ」を見てもわかりますが、事件の内容がお粗末なのを差し引いても、一般の日本人がタイを見る視線というのはこの程度のものです。
「外務省 海外安全ホームページ」
http://www.anzen.mofa.go.jp/info/info4.asp?id=007#header
1.概況
(2)タイにおいては、殺人等の凶悪事件が人口比で日本の約15倍発生しており、日本人も被害に遭うケースがあります。
今回の突発的な子豚殺しで仏教云々という以前に、
殺人事件などが日本の15倍という点にスポットをあてて問題提起されたらどうですか。
熱くなってる方もおられるようですが、数頭ではなく1500頭も公開処刑したとなると、大変な体力を必要とした思います。やはり異常です。生活云々の問題ではありません。
「日本が失ったものがタイにはある」みたいな戯言とともにタイに何度も行ってる友人がいますが、こういうニュースを読んで、少しは「上っ面」の実像を勉強してほしいものです。
井田記者のブログは、「1500頭もの子豚を殴り殺したというのだから、一般のタイ人に与えた衝撃は相当なものだったはず。」そして、「上座部仏教徒として問題はないのか」ということですが、
タイの仏教では、僧侶が殺生することを禁じ、そのために労働することも禁止されているだけで、一般の在家信者は、家畜などを屠殺することは禁じられてはいません。
今回の事件は、動物愛護団体の抗議を受けた政府が国際的な評判をきにしてこの業者を処分しようとしただけで、タイの新聞にも世論の中にも、この業者の行為が「仏道に反している」という記事はなかったと思います。
久々に多くのコメントが入ってると思ったら、案の定、燃え盛っていますね。「タイの新聞にも世論の中にも、この業者の行為が「仏道に反している」という記事はなかった」としても、井田記者個人の感性を表すことが悪いことだとは思いません。私は井田記者の意見に同調します。
私も記者の意見に同意します。生活が宗教や信条を凌駕するのは当たり前ではありません。人によります。
と書くと、タイでは云々の事例反論がきそうですが。
敬虔な仏教徒が多いタイでのこのような事件は本当に残念です。厳密な定義はともかく、周りのタイ人の感想としては仏道に反しており、抗議方法として異常である。彼に同情を感じない、とのことです。
私は日本人としてもそのように感じますし、多くのタイ人も同様に感じているのが事実、ということです。
この養豚業者も前政権がぶら下げた飴玉が自分のところにも回ってくると考えていたんでしょうね。
飴玉が塗炭に変わったから豚に向かってブチ切れただけでしょう。
公開処分の心理が「値をあげないと、豚を殺すぞ」だったわけですね。
子豚1,500頭分の食肉など微々たるものなので「かなりの事業家」だとは思えませんし「かなりの事業家」ならば、処分の仕方も知っています。
これだけ書き込みがあり、タイの新聞でも報道されたということは、この業者のパフォーマンスは大成功だったわけですね。
ホンダ車をハンマーでぶち壊して、全額返金してもらったおばさんといい、抗議パフォーマンスは派手でなければいけません。
殺人でも大した罪にならないタイでは、自分の家畜をころしても大した罪にはならないでしょうから、損得からいえば、業者の勝ちでしょう。
子豚を殴り殺したことが、仏教徒として問題ないのか
確か、スワンナプム空港汚職に関して、タイの会社とタイ人すると共に、日本の2つの上場建設会社とその社員が贈収賄罪で起訴されました。
子豚殺しを殺生として宗教的な罪を論じるならば、空港汚職についても、収賄側の上座部仏教のタイ人と、贈賄側の大乗仏教の日本人双方とも宗教的罪を犯していることになります。
タイ人だけが異常ではないし、タイ人も日本人も生活や業績向上のため賄賂をやり取りしているわけで、「生活が宗教や信条を凌駕する」というのは万国共通のことだと思います。
タイの農村では、米や野菜の他に、各家庭で牛、豚、鶏などを数頭飼っているだけで、それが副収入になっています。しかし、子豚も子牛も借金で購入し、餌代もつけで、大きくなって売って今までの借金を返済できます。
1頭数千バーツの豚がわずか数百バーツ値下がりするだけで、生活が立ちゆかなくなる農家はたくさんあります。
この畜産の副収入がなくなって、子供が学校へ行けなくなる家庭もあれば、これを期に出稼ぎいかざるえなくなり、娘が売春する家も出てきます。
バンコクの外には、タイの人口の半分を占める農村があり、バンコクに住む人の多くは田舎に両親や兄弟が残っています。
豚のわずかの価格の変動で路頭に迷う人が多くいるのが本当のタイです。政府の農業保護や補償などありません。
バンコク週報の記者の方は、動物愛護やギャラリーなどのブログを書いていますが、そういうものは、ごく限られた身分や教育のある人だけがいうことです。選挙のときに何故農民がタクシンに500バーツで票を売るかわかりますか。何度選挙をしてもばら撒きタクシンが勝つかわかりますか。
豚の500バーツも、選挙の500バーツも生きるために同じだからです。
私は、もし子豚を殺して、結果として政府が何らかの補償や価格維持策を出してくれたら、この行為は、農民のためになったのだから「善」だと思います。期待は薄いですが
そうですか? 農民のためになったんですか? この事件で政府から保証金が出たんですか? 株式の暴落で民間企業が倒産しても政府から保証金は出るんでしょうか?
すごい量の書き込みですね。
おそらく子豚の大量撲殺事件も一過性の事件で終わると思います。
農業補償や農民保護など歴代の政府は何もやってこなかったし、これからもやっていかないでしょう。
そして、タイは今までどおり同じような馬鹿みたいな事件が繰り返されていくと思います。
同じような事件が繰り返されてきたということは、タイでは当たり前のことで、タイの社会に衝撃を与えたわけではないし、やるせないと思っても仕方ないと思います。
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