垣間見えた大国の底力
記者という比較的時間が不定期な職務ゆえ、平日、決まった時間に、決まった番組を見るといったことはあまりないが、帰宅すると大体、テレビをつける。
自身が好きな番組といえば、ノンフィクション系の情報番組がメインだ。バラエティー・ドラマなどにはほとんど興味がない。
昨日、帰宅してテレビをつけたところ、あるジャーナリストが司会を務めるインタビュー番組が放送されていた。このジャーナリストが司会者を務める番組は主に、英字紙を発行しているネーション・マルティメディア・グループのテレビ放送局「ネーション・チャンネル」やMCOT(タイ・マスコミ公社)で放送されている。
この時は、米・英・中の3人の在タイ大使が出演、司会者からの質問に回答していた。見始めたのが終盤であったため、内容の詳細はよく分からなかったが、いずれにせよ、各大使にタイやタイ人の印象を問うものだったようだ。
驚いたのは、各大使が司会者の発するタイ語の質問に対し、タイ語で回答していたこと。この司会者は確か英語も流暢だったと思ったが、タイ人向けの番組のためか、使っていたのはタイ語だった。
タイ語の質問の内容はそれほど難しいものではなかった。しかし、タイに赴任している米英中という大国の大使が外交で使用される英語ではなく、マイナー言語であるはずのタイ語で回答している姿は、タイの人々から見れば非常に好感を持たれるはずだ。
英国は過去に長い植民地経営の歴史があり、地域研究が重要視されてきた。また米国はベトナム戦争を戦うにあたり、地域研究者を総動員したが敗北したという苦い歴史があり、以降、地域研究の重要さが見直された。中国にしても、多民族を1国に抱え、統治の難しい面があり、地域研究は重要だろう。
この3カ国がいかに地域研究を重視しているか、そしていかに人材が豊富か。大国と言われる3カ国の底力を感じない訳にはいかなかった。【written by 井田】
キャプション 在タイ米国大使館のボイス大使

4 件のコメント:
私も見ていましたが、パッポン仕込み、テルメー仕込みのタイ語よりは立派でしたね。
しかし、必ずしも、タイ語ができるから優秀な外交官であるとは限らない。
それは「スチンダ将軍は大親友」と公言していた日本の大使を見ても判るとおり。
単に現地語で話した事を手放しで賞賛できるものでしょうか?このことを「非常に好感を持った」のであれば記者にあるまじきピンボケぶりでしょうね。英国はマレー支配の過程でマレー文字を禁止し英語表記に変えさせた。米国も同じようにフィリピン統治下、啓発の名のもとに英語とアメリカ文化を押し付けタガログ語の抑圧に余念がなかったしベトナム戦争では地域研究どころか安易な空爆に走り枯葉剤まで使用した。支那は地域研究など全くおこなわず他民族の漢民族への強制同化を国策とし、チベットで大量殺戮をおこなっている。紀伊国屋に急がれたし。
この記事を読んで日本の大戦中の戦時報道を思い出した。
「ヒトラーユーゲント(=ナチス少年兵)の瞳は澄んでおり輝いていた。
彼らを見て私はナチスが決して間違っていないと確信した」
つまり「木を見て森を見ず」も報道のタブーだが、
「木を見て森を推し量る」というのは一番やってはいけない報道のタブーで、
この手法はプロパガンダで使われる常套手段。
「それやっちゃおしまいよ」というもの。
ブログの論旨の展開の仕方はともかくとして、井田記者は「米・英・中を外交大国」とみなして、一方「日本」の大使はこの番組に呼ばれなかったし、「外交小国」ということになりますね。
暫定政権になってから、外国資本規制など下らぬ政策変更が続いていますが、在タイ日本大使には、タイに最も多額の政府援助をし、タイに最も資本投資をしている国の大使として、在タイ邦人の権利増進、在タイ日本企業の資本、経営保護のためもっとも姿の見える形で活躍してほしいです。
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