1252号(2007年1月8日)の社会ニュース


在留日本人数、初めて4万人を超える
国際園芸博、ジャパンフェスティバル開催
相次ぐ爆破予告電話、翻弄される市民生活
ラチャダピセク通りで早朝爆弾騒ぎ
大晦日のカウントダウンが中止
テロ翌日の街で聞いた観光客の声
バムルンラード病院でスキンケア講演会
スクムビット18の高級コンドで強盗殺人事件
パタヤでロシア人女性観光客が撃たれる
配送会社従業員、親友の妻を強姦



在留日本人数、初めて4万人を超える
クーデターが在留届提出の追い風に

 外務省では毎年10月1日の時点で、全世界の在外公館に在留届を提出している日本人数を集計しているが、在タイ日本大使館によれば、2006年(平成18年)度のタイ国内における届出数は4万249人と初めて4万人を超え、史上最多となった前年の3万6327人を約10.8%上回ることになった。

 旅券法第16条により外国に3カ月以上滞在する日本人は、最寄りの在外公館に在留届を提出することが義務づけられている。調査では、在留者を
(1)3カ月以上の長期滞在者
(2)永住権を持つ永住者――に類別して集計を行っているが、今回、長期滞在者は3万9484人(前年比11.1%増)、永住者は765人(同2.5%増)となった。

 また職業別人数(永住者を除く)では、
(1)民間企業関係者及びその家族3万1357人(同9.9%増)
(2)報道関係者及びその家族183人(同14.4%増)
(3)自由業関係者及びその家族1286人(同12.1%増)
(4)留学生・研究者等及びその家族1699人(同15.3%増)
(5)政府関係者及びその家族963人(同6.5%増)
(6)その他3996人(同18.7%増)となる。

 都・県別ではバンコク都が2万9919人(同10.8%増)で最多。その他の主要県では、チョンブリ県2615人(同26.8%増)、チェンマイ県1761人(同14.1%増)、パトゥムタニ県931人(同9.3%増)、アユタヤ県797人(同7.8%増)、プーケット県492人(同11.6%増)、サムットプラカン県477人(同5.5%増)、チェンライ県234人(同13.0%増)となっている。

 日本大使館によれば、タイに滞在する民間企業関係者が増えていることに加え、調査前月の9月にクーデターが起きたことで、在留届の提出数が急増したという。この多くは、日本大使館から情報提供を受けるため、慌てて提出したようだ。

 このほか、2003年4月よりスタートした「在留届電子届出システム」のサービス利用者も年々増加しており、これも届出数が増加した要因になっている。

 同大使館では近日中にホームページ(http://www.th.emb-japan.go.jp/)に詳細を発表する予定。なお、世界の国別・都市別在留日本人数は5月をめどに外務省より発表される見通しだ。
(倉林義仁記者)


国際園芸博、ジャパンフェスティバル開催
日本の太鼓や縁日を楽しむ


 チェンマイで開催中の「ロイヤルフローラ・ラーチャプルック2006」で、1月13日から17日まで「ジャパンフェスティバル」が行われる。

 13日のジャパンデーには、グランドアンフィシアターで、和太鼓演奏が催される。出演するグループ「東京打撃団」は、サッカーのワールドカップフランス大会閉会式で演奏するなど世界で活躍する男性6名のグループ。世界の花々をバックに、日本を代表する一流の技を披露する。

 また、太鼓と連獅子による「慶祝の舞」や沖縄の伝統芸能、十二単着付けショーなどが日替わりで行われる。日本庭園では、餅つきや縁日といったイベントも予定されており、家族で楽しめそうだ。

 ちなみに「東京打撃団」は16日には、日タイ修好120周年を記念する「炎太鼓」とのジョイントコンサートにも出演する予定。  



相次ぐ爆破予告電話、翻弄される市民生活
不審物発見の通報、4日間で123件



クロントイ市場の爆発現場

 大晦日から元日にかけ、バンコク都およびノンタブリ県の8カ所で起きた連続爆破テロの余波が続いている。

 今月3日午前11時、都内ペッブリ通りソイ10の学校に爆破予告電話が入ったことから、生徒・教職員ら全員が避難。しかし、爆発物は発見されなかった。同校では幼稚園児から中学3年生までの生徒950人が学んでいる。

 さらに、都内バンナー地区、ノンタブリ県などの学校で爆破予告電話が相次いだことから、教育省では各校に厳重な警戒態勢を敷くよう通達した。

 このほか、英字新聞などを発行するネーション社にも爆弾を仕掛けたとの電話が入っている。

 同日午後4時には、都内のショッピングセンター、ゲーソンプラザ前の電話ボックスで不審なカバンが発見された。このため、警察では買い物客全員を屋外に避難させた上、歩道を通行止めにして爆発物処理班がカバンを調べたが、爆発物ではなかった。なお、この電話ボックスは、1日に爆発の起きたボックスに隣接している。

 また、チャトチャック公園前の軍人銀行本店では入り口にウエストポーチが放置されていたため、行員・顧客すべてを避難させてから、ポーチをタイヤで囲み、高圧水により処理しようとしたが、これも爆発物ではなかった。

 警察発表によれば、不審物を発見したとの110番通報(タイは191)は1日から4日までに123件。また、爆破予告電話は24件に上っているが、爆発物はひとつも発見されていないとのことだ。

 4日には、バンコク都に隣接するノンタブリ県内の学校に爆弾を仕掛けたと電話した少女(12)と、都内タープラ署に同様の電話をかけた男(30)が逮捕された。少女は同校の学生で、「授業を中止させ早く帰宅したかった」と供述。一方、男はタクシン前首相を尊敬しており、クーデターを起こした軍当局が気に入らなかったと自白している。

 なお、政府は爆破予告電話の大半がいたずら電話とみて、「逮捕された場合には禁固1年6カ月が科せられ、たとえ初犯であっても、執行猶予は付かない」と警告している。

【同時爆破テロの経緯】

◆第1波は大晦日の午後6時10分から30分にかけ6カ所で発生

1.戦勝記念塔のショッピングセンター「センターワン」近くのバス停で爆発。タイ人2人が死亡
2.BTSサパンクワイ駅近くの交番で爆発
3.ノンタブリ県ケーライ交差点近くの交番で爆発したが、死傷者はなし
4.スクムビット通りソイ62の交番で爆発。死傷者はなかったが、市民の自家用車に被害
5.クロントイ第2生鮮市場で爆発。タイ人1人が死亡
6.シーナカリン通りのシーコンスクエア駐車場で爆発したが、負傷者はなし

◆第2波は1日の午前零時過ぎに2カ所でに発生

7.セントラルワールド向かいのケーソンプラザ近くの電話ボックスで爆発
8.その直後、プラトゥーナム船着場近くの海鮮料理店で爆発

※8カ所で40人以上が重軽傷、タイ人3人が死亡。負傷者のうち9人が外国人(セルビア・モンテネグロ3、イギリス2、ハンガリー4)




不審カバンを撤去する警察官
ラチャダピセク通りで早朝爆弾騒ぎ

 5日早朝、バンコク都内ラチャダピセク通りで爆弾騒ぎがあった。現場は、同通りソイ3にある在タイ中国大使館近くのバス停。旅行カバンがベンチの上に置かれているのを通行人が発見、午前5時ごろ通報した。

 治安当局では爆弾の可能性があることから、現場周辺にテープを張り市民の出入りを制限。その後、爆発物処理班がカバンを開けたところ、中には衣服など生活用品が入っていた。どうやら、単なる忘れ物だったようだ。


大晦日のカウントダウンが中止

 同時爆破テロが起きたことから、バンコクでは、セントラルワールド、王宮前広場(サナムルアン)、サイアムパラゴンなどで予定されていたカウントダウンが急きょ中止された。セントラルワールド前広場でのカウントダウンは毎年、大勢のタイ人、外国人が集まって新年を祝っている。

 爆破テロの第2波はこのカウントダウンで賑わう午前零時にセットされたもので、当局が中止を決定しなければ、多数の犠牲者が出たことは確実だ。

 ただ、南部プーケット県、ソンクラ県ハートヤイ郡などでは、厳重な警備の中、カウントダウンが行われた。チェンマイでは、新年を迎えるイベントが一部中止された。


テロ翌日の街で聞いた観光客の声

――カオサン通りにて

 「中華街に泊まっている。戦勝記念塔で爆弾テロがあったという話はタクシーの運転手から聞いた。しかし、詳細についてはよく分からないため、それほどの危機感はない。タイにはまた来たいと思っている」(20代の日本人男性)

 「宿の従業員やガイドから話を聞いた。詳細は知らないが、あまり危険な印象はない。タイにはまた遊びにくると思う」(恋人と旅行中の30代の日本人男性)

 「昨日、トゥクトゥクに乗っていたら、爆発物処理班の車が走っているのに気づいた。そのため爆弾事件があったと思った。その後、BBC(英国国営放送)を見て爆弾テロが複数の場所で起きたことを知った。今回のテロについてはそれほどの危機感はない。タイに悪い印象はないので、また機会があれば来たい」(20代の日本人男性)

――シーロム通りにて

 「昨日のニュースは知っている。ホテルで知った。しかし特に恐ろしいということはない。それに、被害者の数が少ない。ああいうことは世界各地で起きている。ロンドンではもっと大きなテロが起きた。だから特に恐れているといことはないし、またバンコクに来る」(ロンドンから来たという30代前半の男性と20代後半の女性カップル。バンコクは3回目)

  「タクシーのドライバーに聞いた。カウントダウンがキャンセルされて良かったと思う。昨夜は国際電話が通じなくなって困った。ただ、バンコクのことは特に恐ろしいと感じない。世界の主要都市ではどこでも同じようなことが起きている。バクダッドにだって市民は住んでいるし、働いている外国人もいる」(仕事でマレーシアに在住する40代前半のスコットランド人カップル)

 「タイ人の知人が午後7時半頃に電話をしてきて知った。セントラル・ワールドのカウントダウンに行く予定だったが、危ないので止めて、ローカルなバーに行った。テロはどこでもある。ロンドンだって、フランスだって、日本だって地下鉄であっただろ。だから今回の事件でバンコクのイメージが変わることはない」(ロンドンから来た60代のカップル。来タイ回数は多い)

 「NHKで午後10時頃に知った。これまでタイでは爆弾事件が南部でよく起きていたし、バンコクでもあった。世界中どこでも起きている。今回、こういうことがあったからといって、自分の行動を制限することはない」(40代と30代の日本人カップル。バンコクには何度も来ており、年に10回ほど仕事で海外に行く)

 「昨夜は出かけようとしていたら、ホテルの従業員に、今夜は止めた方がいいよと言われて留まった。セントラル・ワールドのカウントダウンに行く予定だった。問題だと思ったのは情報が少ないこと。テレビを見てもあまりやってないし、インターネットで見てもちょっとだけしか載っていなかった。情報統制されているのではないかと思う」(40代の日本女性2人組)

――セントラル・ワールド前にて
 
 「タイ人社員から携帯電話で教えてもらった。事件があったといっても、身近なところで起きた訳ではないので実感が湧かない。バーツ高の方が仕事に響くので気掛かり。タイのイメージは変わらない」(40代の駐在員と30代の夫人。セントラル・ワールド前の事件については知らなかった)


バムルンラード病院、丹羽クリニック院長がスキンケア講演会
サプリの効用を強調



「ビタミンCを定期的に摂取していると日焼けしにくい」と話す丹羽クリニックの丹羽正幸院長

 「バンコクで美しく、生き生きと暮らす」をテーマにしたヘルス・フォーラムが、昨年11月24日にバムルンラード・インターナショナル病院で開催された。

 講師は丹羽クリニック院長(東京都新宿区)の丹羽正幸医師。今回の講演のため、30年ぶりに来タイした。

 同医師は、西洋医学を診断の基準とし、東洋医学に代表される伝統医療や民間療法も導入。さらに、人間の身体を多方面から科学的にみて診断・治療する「統合医療」を実践している。

 皮膚、筋骨格系などを学んだ上での代替医療では、肩こりからアレルギー、癌の治療に至るまで、各患者の体質を考慮し、生活習慣を見直すという患者個人に適した独自の治療法を行う。「代替医療で使用するものは〈ナチュラル〉でなくてはならない」というのが同医師の信条だ。

 今回の講演では、薬に頼らず健康に暮らすためには、良質のビタミンAとB、主に海藻を原料にしたミネラル、アセロラ・ローズヒップ・グレープフルーツを含んだビタミンCのサプリと、粒子の細かいミネラルウオーターの摂取を習慣づけることが重要と強調した。

 ビタミンCを定期的に摂取していると日焼けしにくいという。また、若々しく美しい肌を保つためには防腐剤の入っていない化粧品を使用するとよい、などのスキンケアへのアドバイスは、暑い国で美肌保持を気にする女性にとっては特に参考になった。

 この日は、主催者側の予想を超える約150人の日本人女性が参加。糖尿病の対処法、ステロイドを使用しないアトピー性アレルギー完治法の説明では、熱心にメモを取る姿が目立った。

 「サプリを摂ることには抵抗があったが、講演を聞いて考えが変わった」(バンコク在住6カ月の日本人主婦)。このほか、「サプリの効用や、薬に頼らず健康に暮らすことに関心がある」という参加者の声も多かった。 

 同病院では、丹羽クリニックが開発したサプリの取り扱いも検討中という。


スクムビット・ソイ18の高級コンドで強盗・殺人事件
内部の者の犯行か



射殺された著名実業家のケファー氏

 12月25日夜、バンコク都内スクムビット通りソイ18の高級コンドミニアム「シティースマート」10階の一室にタイ人とみられる強盗が侵入し、金品を奪った上、銃を乱射。1人が死亡、3人が重傷を負うという事件が起きた。

 この部屋はブルネイ人の男性ノチェク氏(35)が普段住んでいるが、事件発生時は、親戚や友人7、8人を呼んでクリスマスパーティを行っているところだった。

 犯人の男はベランダから侵入すると、拳銃で脅して、金品を出すよう命令。しかし、ノチェク氏の母親ノレラさん(68)が女性用カバンを振りかざし抵抗したことから、犯人は拳銃を乱射。その後、玄関から逃走した。

 この時、銃弾が4人に命中し、カナダ人実業家のケファー氏(41)が死亡。ノレラさんは頭部に銃弾を受け今も危険な状態が続いているほか、ノチェク氏とケファー氏の妻(41)が肩を撃たれている。

 死亡したケファー氏はカナダでは名の知れた実業家で、ブルネイ国王のカナダにおける事業の顧問を務めているという。また、ノチェク氏の母親はかつて、ブルネイ王室に勤務していた。

 警察では、コンドミニアムのセキュリティが厳重であることから、内部の者の犯行の可能性が高いとみて、捜査を進めている。


観光地パタヤでロシア人女性観光客が撃たれる
若者の強盗傷害事件頻発



病院に搬送された被害者のエレナさん

 12月15日午前2時ごろ、東部最大の観光地パタヤでロシア人女性観光客が強盗に撃たれ重傷を負うという事件が起きた。

 事件現場となったのは、グランド・ジョムティエン・ホテル前の路上。被害者のエレナさん(30)は、深夜の海岸散歩を楽しんだ後、宿泊しているホリデー・ホテルに戻る途中だった。

 1人で道路を歩いていると、前方からオートバイに乗った2人組の若い男が近づいてきて、金を出すよう命令された。しかし、被害者は激しく抵抗。さらに、大声で助けを求めながら、逃げ出したことから、犯人は大声で何かを叫ぶと、いきなり2発発砲。そのうち、1発が背中に命中した。

 しかし、エレナさんは気丈にもそのまま自分のホテルまで走って戻り、同室の友人(23)に助けを求めた。その後、ホテルの従業員らに病院に搬送されている。

 エレナさんと友人はパタヤに滞在して2週間が経っていた。警察では、犯人を必ず逮捕すると宣言しているが、これまでのところ、手がかりはつかめていない。

 パタヤでは最近、若者による強盗傷害事件が続出しているので、十分注意したい。


配送会社従業員、親友の妻を強姦
無節操の極み、余罪も発覚する



逮捕された危険人物のソムチット容疑者

 昨年12月19日、東部チョンブリ県パタヤで若い女性の部屋に強姦目的で侵入した男が逮捕された。

 北パタヤの歓楽街でビアガールとして働く被害者のクックさん(21)によれば、ちょうど寝ようとしていたところ、同じアパートに住むアルコール飲料配送会社従業員のソムチット容疑者(27)がドアをこじ開け、入ってきたという。

 そして、ハサミで脅され服を脱がされそうになったので、激しく抵抗したところ、腹部を3回殴られ、痛さのあまり大声が出せなくなった。そこで、一計を案じ、「もうすぐ弟が帰ってくるので、もしセックスをするなら、あなたの部屋でしましょう」と持ちかけた。

 すると、信じられないことに、この言葉を信じ込んだソムチット容疑者がドアを開け、クックさんの手をひっぱり、部屋を出ようとした。そこで、クックさんはソムチットを思い切り突き飛ばし、近くの部屋の住民に助けを求めたことで、事なきを得た。犯人はアパートの住民に取り押さえられている。

 一方、同容疑者が逮捕されたことで、同じアパートに住む女性も「自分も強姦された」と名乗り出た。この女性、カイさん(25)は同容疑者ソムチットの親友の妻で、南パタヤの歓楽街、ウォーキングストリートで呼び込みをしている。

 ある晩、寝ていたところ、同容疑者が夫を尋ねてきて「酒を飲もう」と誘ったという。そして、夫が酒とつまみを買いに外に出たところ、いきなりハサミを取り出し、服を脱ぐよう脅された。恐ろしさのあまり言われる通りに服を脱いだところ、強姦され、誰かに話したら殺すと脅された。その後、同容疑者は戻ってきた夫といつもと変わらぬ様子で酒を飲み始めたという。

 カイさんは「ソムチット容疑者が強姦未遂で逮捕されたことで自分も訴える気になった」と話している。