1302号(2007年12月24日)の国際ニュース

 

[ミャンマー] 米国は経済制裁強化
[ベトナム] テロ容疑の活動家を釈放
[カンボジア] 国連世界食糧計画が6400万米ドル支援
[カンボジア] 外国人向けサファリパーク建設
[ベトナム] カタールと投資ファンド設立


■[ミャンマー] 米国は経済制裁強化
中、露、印は関係構築

 米下院本会議はこのほど、ルビーをはじめとするミャンマー産宝石の米国への流入を阻止する制裁強化法案を全会一致で可決した。

先進国の経済制裁が続いても、ミャンマーは資源国なので動じない(ヤンゴン市内)

 世界で産出されるルビーやヒスイの大半がミャンマーで産出されており、軍事政権の資金源となっている。

 米国は2003年からミャンマー産品の輸入を全面的に禁止しているが、実際はミャンマー産である事実を隠したり、第3国を経由して米国に流入してきた。この「抜け穴」がふさがれる格好だ。

 米国は反政府デモの武力弾圧に対し、軍政幹部の資産凍結、その家族も含めた米国渡航ビザの発給禁止など、追加制裁を10月に発令したばかり。

 一方で、中国、ロシア、インドはミャンマーと積極的に関係を築く努力をしており、制裁強化に慎重、または反対の姿勢を示している。

 中国はミャンマーに対して大規模な資金協力を行い、道路や水力発電などインフラ整備を援助している。

 また、インドはミャンマーと国境を接しており、その安価で豊富な労働力や天然ガスを同国から輸入している。インドとミャンマーはこのほど、インドの援助によってヤンゴンにIT技術向上のためのセンター施設(IMCEITS)を建設する覚書(MOU)に調印したばかり。

 ロシアとミャンマーは、原子力分野での関係を深めている。


■[ベトナム] テロ容疑の活動家を釈放
米国政府の非難を受けて

 ベトナム当局はこのほど、テロに関与した容疑で11月から拘束していた3人を釈放した。

 今回釈放された容疑者は、全員がベトナム出身の米国市民。うちレオン・チュオン氏は、米国をベースに活動する民主主義擁護団体「ヴェトタン」に属しており、同じグループに所属する5人の活動家と共に、11月17日に逮捕された。

 また、レ・ヴァン・ファン氏とその妻のグエン・ティー・ティンさんは、11月23日、ホーチミン空港で拳銃を所持し、偽造パスポートでカンボジア人になりすまして入国しようとしたところを逮捕された。

 釈放は、マイケル・マハラック駐越米国大使が3人の身柄拘束を非難したことから実現した。

 ベトナム政府と米国政府は、民主主義や人権、宗教問題などを含む共通の関心事について対話する方針を掲げており、今回の釈放はその成果の一つといえそうだ。


■[カンボジア] 国連世界食糧計画が6400万米ドル支援

 カンボジア政府は、国連世界食糧計画(WFP)から6400万米ドルの支援を受けたことを明らかにした。

 このうち約5700万米ドルは、全国24州のうち、15州での教育環境と医療環境の向上、および災害対策のために使用される予定だ。残りの約700万米ドルは、乳幼児の死亡率を低下させるため、母子保健向上に利用される。


■[カンボジア] 外国人向けサファリパーク建設
スペイン社が計画

 カンボジアで、富裕層の外国人観光客を対象とするサファリパークの建設計画が持ち上がっている。開発主はスペインに本拠地を置くNsokサファリで、五つ星クラスのジャングルキャンプ建設を予定している。

 候補地は東部のモンドルキリ州と北東部ラタナキリ州の間で、面積は約10万ヘクタール。パーク内には30種の哺乳動物、鳥類、爬虫類を放し、狩猟ゲームを楽しめるようにする。

 しかしこの地区は森林保護区に指定されており、世界自然保護基金(WWF)をはじめとする自然環境保護団体は、「動植物や生態環境の保護といった目的に反している」と非難している。

 一方で、同地域は違法伐採や密猟の被害があることから、農林省野生保護局の幹部は「密猟者に違法に野生動物を取引されるよりは、観光客に有料で狩猟を楽しんでもらった方がずっといい」「わが国の自然資源の利用法について、外部から口を挟んでもらいたくない」と発言している。

 しかし料金や狩猟で捕獲した動物の始末等、懸念事項も多く、計画の実現性は不透明。


■[ベトナム] カタールと投資ファンド設立
総額10億米ドル

経済ブームに沸くベトナム(写真はハノイ)

 カタールとベトナムはこのほど、合同で10億米ドル規模の投資ファンドを設立する覚書(MOU)に調印した。

 カタール商工会議所とベトナム商工会議所の間で行われたこの調印により、両国間の投資、貿易関係の促進が期待される。

 2006年のベトナムとカタールとの貿易額は、4800万米ドルだった。