更新日:2007年2月27日(火)16:51


日刊ニュース

[政治]
■衛星テレビ放送開始、軍部が阻止か

 国家治安評議会(CNS)関係筋によれば、タイ愛国党関係者が3月1日に衛星テレビ「ピープルズTV(PTV)」の放送開始を予定しているが、CNSは放送を阻止するため、放送・通信機器の不法所持で関係者を摘発する可能性があるという。CNSは、反政府的な放送が国民の不和につながると懸念している模様だ。

■土地不正問題で前首相らを送検
 タクシン前首相夫人が政府機関からバンコク都内ラチャダピセク通りの土地を購入した件で、資産調査委員会が、公職にある者の政府機関との利害関係を禁ずる刑法152条に抵触したとして前首相と夫人の書類送検を決めたことが26日までに明らかになった。有罪となれば、タクシン氏には1年から10年の禁固刑が科せられることになる。

■国家人権委、ティラユット氏を非難
 国家人権委員会のチャラン委員は26日、「暫定政府によるタクシン前政権の影響力払拭が手緩い」と批判した政治学者ティラユット氏を「民主主義の擁護者ではない」と非難した。同委員によれば、軍事独裁政権的なスラユット政権に強い指導力を求めることは民主主義とは相容れず、このため、ティラユット氏には民主主義を語る資格がないとのことだ。


[経済]
■予想されるさらなる利下げ

 銀行業界では、中銀の金融政策委員会が2月28日、政策金利を4.5%へと0.25ポイント引き下げるとの見方が強まっている。同委員会は2月、5%から4.75%への引き下げを決めたが、専門家の間では、インフレ圧力が弱まっているため、29日の委員会では4.25%への利下げも有り得るとする見方が出ている。

■BOTに対する不信感で、株価は下落
 2月26日のSET(タイ証券取引所)は、タイ中央銀行(BOT)が先週、会計検査を受けていない昨年の損失額が1700億バーツ以上にのぼることを発表したことで、平均株価は下落した。アドキンソン証券のロナクリット・アナリストは「BOTに対する不信感で、外国人投資家の投資が滞っている」と述べた。

 SET指数は前日比2.06ポイント安の688.70。売買代金は前日の101億バーツを25億バーツ下回る76億バーツ。機関別売買では外国人投資家が1億バーツの買い越し。国内投資家が1億バーツの売り越し。機関投資家が4000万バーツの売り越し。

 売買代金が最も多かったのは、サイアム商業銀行で5億バーツ。その後に、クルンタイ銀行、バンプーと続いた。売買高トップはナチュラル・パークで9900万株。その後に、インターナショナル・エンジニアリング、ナワラット・パタナカーンと続いた。

■宝石市場の成長が鈍化
 タイ商工会議所の宝石事業部によると、タイ宝石市場の今年の成長率は、当初目標の20%を10%下回る10%になることが見込まれている。同事業部のビチャイ部長はこの理由として、「世界経済の停滞」、「バーツ高」をあげている。

[社会]
■3月13日、バンコクでテロの可能性

 サパラン陸軍副司令官(国家治安評議会副事務局長)は27日、3月13日から15日にかけバンコクで大規模テロの起きる可能性を認めた。
 
 陸軍諜報部筋によれば、海外より大量の爆発物がタイ最南部県であるナラティワート県に持ち込まれており、2月25日、治安当局は兵士に対して厳戒態勢を敷くよう命令を出したという。

 さらに、イスラム過激派の実行部隊10人前後が、すでにバンコク都内に潜伏しており、この実行部隊は、タイからの分離独立を標榜するイスラム過激派組織、BRN(パタニ・マレー国民改革戦線)の創設記念日である3月13日をテロのXデーとしているとの情報もある。これについては、サパラン副司令官も、「過激派はこれまでにも、自らの記念日に何かしらの行動を起こしてきた」として、「13日から15日は要注意」と認めている。

 また、「現在、バンコクにどの程度の過激派が潜伏しているかは把握できていない」としながらも、「テロは1人でも実行できる」と述べ、十分な警戒を市民に呼びかけた。

 なお、危険地点であるが、前出の情報筋によれば、大晦日から元日にかけて連続テロが発生した地点で再発の可能性があり、特に、戦勝記念塔周辺が要注意とのことだ。

■IMF・世銀、タイ政府機関を査定
 国際通貨基金(IMF)と世界銀行の専門家による政府機関能力査定が26日から始まった。対象となるのは税関、財務省、不正資金洗浄対策室(AMLO)、薬物制圧委員会室など50の機関で、結果は7月のアジア太平洋会議に提出される。AMLOは、資金洗浄やテロへの強い取り組みが示されると期待しているが、国際基準に満たないと判定される可能性も否定できない。

■最南部、市民が自警のため武器要求
 最南部ヤラー県で26日、市民約2000人が県庁舎まで行進。自警強化のため住民組織への武器、通信機器、資金の提供などをスラユット首相に求める書簡を提出した。関係当局によれば、最南部とバンコクでこの数週間のうちに比較的大きな事件が起きる可能性があるとのことだ。

■ワットポーの碑文を世界遺産へ
 文化省は、ワットーポーに残されている古代碑文のユネスコ登録への準備を進めている。金や銀の板、大理石などに刻まれた碑文は、ラマ1世時代に隠遁者により彫られたのもとみられ、仏教の教えなどのほか、筋肉をほぐす「隠遁者のポーズ」(ルーシーダットン)についても記されている。ヨガに似たこのポーズは疲れた筋肉を癒すために開発されたものとみられ、タイ古式マッサージの原点として知られている。

■酪農家、1500頭の子豚を「虐殺」
 中部ナコンパトム県で23日、豚肉価格の下落に反発した養豚家が集まり民衆の前で1500頭以上の子豚を殴り殺すなどした件で、農業省は残虐行為を行った者を告訴する準備を進めている。これは国際社会を意識した措置で、養豚家らの有罪が決まれば1年以下の実刑となる可能性も高い。動物保護協会は同省の迅速な反応を評価し、「大量の子豚を虐殺する以外にも不満の表し方はあったはず」と激しく非難している。