更新日:2007年1月12日(金)15;40


日刊ニュース

[政治]
■元首相、軍批判中止を約束か
  関係筋によれば、タクシン政権下で副首相を務めたチャワリット元首相(元陸軍司令官)は11日、プレム枢密院議長に面会した後、国家治安評議会をこれ以上批判しないと明言した。同時爆破テロ後、評議会は前政権の関係者の関与を示唆したことにチャワリット氏が強く反発、評議会を厳しく批判していた。

■公用旅券取り消しを中国に通知
  アセアン首脳会議に出席するフィリピン訪問中のニット外相は11日、中国の李肇星外相にタクシン前首相と夫人の公用旅券を取り消したことを伝えたことで、中国政府の対応が注目されている。なお、11日時点で香港滞在中のタクシン氏は近くシンガポールを訪れる予定とのことだ。

■陸軍司令官、報道自粛要請で釈明
  ソンティ国家治安評議会議長(陸軍司令官)は11日、タクシン前首相の発言などを報道しないよう求めたのは国民の結束を意図したもので、報道の自由を制限しようとしたものではないと釈明した。また、スラユット首相は、報道するかどうかは各メディアが判断することであり、禁止令ではないと説明している。

[経済]
■爆破テロが消費者心理に影響

  タイ商工会議所大学の経済ビジネス予測センターによれば、消費者信頼感指数が同時爆破テロを受け、80.1に下がった。この数字は今月の中間報告で、バンコク首都圏の842人へのアンケート調査に基づいている。同指数は、12月が82.4、11月が83.1だった。

■連続爆弾テロ事件の影響で、観光客減少の見通し
  カシコン・リサーチセンターの調べによると、連続爆弾テロ事件の影響で、タイの07年第1四半期の観光業の収入は80億バーツ減少し、タイへの観光客も60万人減少する見通しだという。同リサーチセンターは当初、07年の観光客数は1500万人で、前年比9%増と見通していた。

■外国人事業法改正への不安緩和で株価急騰
  1月11日のSET(タイ証券取引所)は、投資家の間で外国人事業法改正に対する不安が緩和され、平均株価は急騰した。アドキンソン証券のロナキット副社長は「投資家の信頼が回復し始め、通信銘柄を除く優良銘柄の株価が上昇した」と述べた。

 SET指数は前日比15.36ポイント高の637.73。売買代金は前日の170億バーツを50億バーツ上回る220億バーツ。機関別売買では外国人投資家が20億バーツの買い越し。国内投資家が20億バーツの売り越し。機関投資家が1億バーツの買い越し。

 売買代金が最も多かったのは、カシコン銀行で20億バーツ。その後にバンコク銀行、PTTと続いた。売買代金が10億バーツを上回ったのは、上記にサイアム商業銀行を加えた4社だった。売買高トップはナワナコン(ワラント1付き)で1億株。その後に、インターナショナル・エンジニアリング、タナヨンと続いた。売買高が1億株を上回ったのはナワナコンのみだった。

[社会]
■連続爆破テロの真相解明に「新情報」

  市民団体の代表が警察庁で大晦日から元日にかけて起きた連続爆破テロの「真相」についての情報を提供した。

 情報提供者は、最近、政治的発言の目立つ市民団体「テムジン」のチャナパット代表。同代表によれば、スワンナプーム新国際空港建設に関わった企業や、遠距離通信企業など、9月のクーデターにより大きな損失を被った企業の関係者らが総額15億バーツ(1バーツは約3円)におよぶ資金を拠出。そのうち、10億バーツが、学校放火、爆弾テロ、暫定政府・国家治安評議会の政策・対策実施の妨害に使用さており、バンコクの連続爆弾テロの資金もこのなかから出ているという。このテロ統括グループは、東北部ブリラム派、中部カンペンペット派、北部出身議員派、バンコク派、公務員・軍人・警官派、旧権力支持派に分類されるとのことだ。

 また、3億バーツは暫定政権や国家治安評議会に対する抗議行動にあてられ、2億バーツは軍事クーデターに反対する市民団体への支援金などに使われている、と打ち明ける。

 また、活動資金の受け渡しであるが、資金洗浄(マネーロンダリング)防止・制圧事務局に証拠をつかまれないよう、1回に55万バーツずつを銀行送金。さらに、手渡しという方法もとられているが、これにはタクシー運転手やオートバイタクシー運転手が使われているという。

 バンコクの連続爆破テロで使用された資金は6億バーツ。総指揮は名前のイニシャルがPの陸軍大将。この人物は旧権力と相対する立場にあったが、クーデター後に望むポジションを得られなかったことで、反暫定政権の側に身を置くようになった。また、現場指揮に当たったのは、警察庁出入国管理事務所の警官(10人以上)で、このなかには高官も含まれていたとのこと。

 そして、実行部隊調達を担当したのが、スワンナプーム空港建設を請け負った企業家で、中部サムットサコン県やバンコク都ミンブリ地区に住むミャンマー人違法労働者が実際に爆弾を仕掛けたという。

 チャナパット代表は、情報は旧権力を支援していた企業家からのものとした上で、「権力闘争が続くなか、国民が虐げられている状況に我慢ができなくなり、情報提供を決心した」と述べている。

 ジョンラック警察長官補は、今後、提供された情報を徹底的に調べ上げ、真相解明に役立てたい、とコメント。また、初期捜査に問題があったとして更迭の憶測の流れているコウィット警察長官は、捜査は折り返し点を通過しており、容疑者も浮上しているとして、真相解明への自信を示した。

 なお、ソンティ国家治安評議会議長(陸軍司令官)は、放火事件、爆弾事件はすべてテロ行為とみなされ、犯人には最高で死刑が適用されると警告している。

■ドンムアン空港の再利用が決定
  タイ空港社(AOT)は11日、国際線乗り継ぎのない国内線に限りドンムアン空港を3月15日を目処に使用させることを決めた。既存施設を有効利用するもので、スワンナプーム新国際空港は早期の施設拡張が不要になる。ドンムアン空港はスワンナプーム空港の正式開港に伴い、現在チャーター便専用となっている。

■タイ北部、空気缶が大人気
  北部ナーン県でドイプカ山頂の新鮮な空気が缶入りで販売され、土産品として観光客の人気を呼んでいる。このエアー缶は地域の観光発展のために開発され、環境を破壊せずに生産できるとして地元住民からも好評を得ている。標高1980メートルの山の空気は1缶あたり30バーツで、既に6000缶以上の売り上げとなっている。

■社会の「悪習」撲滅に5年計画
  社会開発・人権保護省は、タイ健康促進基金や道徳センターと協力し、5年計画でギャンブルなどの社会の悪習撲滅に着手することを発表した。まずは第一段階として各機関が500万バーツを拠出し、主に若年層と貧困層におけるギャンブル抑制に取り組む。全国で飲酒、ギャンブルに興じる若年層は約200万人といわれ、校内暴力との繋がりも危惧されている。

■野生動物のため、一部通行止め検討
  中部チャチュンサオ県内の国道3259線で6日深夜、20頭の野生象の群れが道路を塞ぎトラックが立ち往生したことを受け、県では事故防止のためにも一部夜間の通行止めを検討している。中にはトラックの荷台に積まれたさとうきびなどの作物を食べる象もいた。過去5年間、深夜に道路を歩行する野生動物を巻き込んだ事故で1万4408頭の動物と人間3人が死亡している。