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2005年
ブルネイ政府の観光誘致は、イスラムの敬虔な文化を外国人観光客の誘致活動で破壊しないように注意しながら進められている。「国土の7割が熱帯雨林(ジャングル)なのでエコ・ツーリズムが売り。半日のトランジットで観光する香港や中国からのツアーも増えている」と、ブルネイ観光産業局のシェイク・ジャマルディン・ビン・シェイク・モハド局長は説明する。 ただ、日本人の観光客は少ない。在ブルネイの日系旅行業者トラベル・トレード・エージェンシーによると、関西国際空港へ週2便運行していたロイヤルブルネイ航空が98年10月に休止したこともあり、「日本人旅行者の数は年間4000人ほど」(橋本紀子社長)。
その日本人観光客に最も人気な宿泊施設は、自称〃6つ星ホテル〃の「エンパイア・ホテル」。ここのエンペラースイート(1泊2万2000ブルネイ・ドル=約136万4000円)にはクリントン元米国大統領らが泊まったこともあり、最も安い部屋で475ブルネイ・ドル(約2万9450円)もする。ジャック・ニクラウスが設計した18ホールのゴルフコースも併設する。
エコ・ツーリズムと並ぶもう1つの売りは、遊園地『ジュルドン・パーク』。94年、ノルキア国王47歳の誕生日に合わせ、首都バンダル・スリ・ブガワンから車で30分ほどの海岸近くに建設した遊園地で、入口ゲートには世界最大の水晶が飾られている。
東京ディズニーランドと同じ技術者を招いて造られたため、最新の「宙返りコースター」や3次元映像を駆使した「宇宙ロケットの乗り物」はディズニーランドと全く同じもの。しかも入場料1ブルネイ・ドル(当初は無料)で、乗り物は1日乗り放題券(人場料込み)で15ブルネイ・ドル。待ち時間もゼロだった。 ◆3万人が水上生活
水上村落には、現在でも約3万人(その99%はマレー系)が住んでいる。海にそそぐマレー川にコンクリートの杭を打ち込み、その上に家屋が広がっている。電気も通っており、夕暮れからは街灯も点灯する。水道や電話線も張り巡らされている。家屋は木製の板を張った通路で結ばれていて、モスクや学校2階建て)、シェルのガソリン・スタンドまである。 水上村落は、高速ボートを使った「水上タクシー」で首都バンダル・スリ・ブガワン中心部と結ばれている。おそろしい程のスピードで無数のボートが走っている光景には「よく事故が少ないものだ」と感心してしまう。 水上タクシーの運転手にチップを払って自宅を見学させてもらったが、各部屋にテレビとビデオがあり、メイドさんの部屋もあった。 住民が漁業で生計をたてていたのは昔の話で、今や大半の人はサラリーマン(特に公務員)が多く、住居に近い陸上に駐車場を確保して車も保有している。政府は水上生活から陸上生活に移そうとしているが、水上生活は快適なようで、陸に移る人はいないらしい。 ◆宗教上のマナーに注意
ブルネイは裕福な上、温和な国民性から治安はよい。ただ、国民は熱心なイスラム教徒がほとんどで、そのため、日本人観光客には分かり難い注意点も少なくない。 その1つが撮影時の注意。街中で頭部を「トゥドン」と呼ばれるスカーフで覆った女性にカメラを向けるのは大変な失礼にあたる。モスクなど宗教施設も見学は可能だが、内部の撮影は厳禁されている。 また左手は「不浄」とされているため、握手は必ず右手と右手で行い、終わるとその手を自分の胸にあてるのがマナー。プレゼントを渡す場合も必ず右手で行う。人前で足を組むのも失礼にあたる。 街中で酒類を購入するのも困難だ。高級ホテルの部屋にもウイスキーやビールは置いていない。ただ、外国人観光客が海外から持ち込むこと(空港到着時に簡単な申告が必要)はできる。 最近はタイやシンガポールのようにレストランなどでの喫煙も禁止されている。
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