総 合

主犯格の2人を逮捕

マネーロンダリング事件


有力者の関与も浮上

 この数年間に確認されているだけで七十四億バーツもの資金を不正な手段で海外に送金したとされるマネーロンダリング事件では、商業銀行幹部のサリンラ・モハマット容疑者など約二十人がすでに逮捕されている。さらに今月五日には、バンコク都内ラムカムヘン区で、主犯格とみられるピチェート・チョープラディット容疑者と、その妻でサリンラ容疑者の実姉であるロサリン容疑者の二人が逮捕された。

 この二人については先月六日に逮捕状が出ており、捜査当局がその行方を追っていた。居場所について情報を得た捜査員は、五日からラムカムヘン区のアパート周辺を張り込み、翌六日、買い物のため外出したロサリン容疑者を逮捕、同容疑者の案内でアパートにいたピチェート容疑者も逮捕した。

 今月一日に入居して以来二人が隠れていたアパートの部屋からは、石油の取引や海外送金に関する書類など重要な証拠品が押収された。二人はパキスタンに逃亡する準備をしていたものと見られている。

 逮捕直後は黙秘していたピチェート容疑者だが、時間が経つにつれ口を開くようになり、七日には取調官に対し、「ラオス、カンボジア、ミャンマーで鋼材やセメントなど建設資材の取り引きを仲介して、巨額の資金を稼いでいた」と明らかにした。決済は香港、シンガポール、米国の銀行を通じて行っていたという。

 この事件には有力な事業家数人の関与を示す証拠も見つかっている。警察庁経済犯罪捜査課では、ピチェート容疑者らの証言が得られれば、これら事業家の逮捕状を直ちに請求する方針だ。


[BANGKOK SHUHO]