イスラム評議会
テロ行為非難の声明発表
タイ国軍 南部で過激派の活動警戒
イスラム教徒の多いタイ南部では、米国の同時多発テロ事件に関連した集会が頻繁に開かれている。
今月二日には、中央イスラム評議会が三十三県から代表を集めて会合し、タイ全土のイスラム教徒の意見として「一般市民を巻き添えにしたテロ行為はイスラムの教義に反する」と、同評議会としては初の声明を発表した。さらに同評議会はタイ政府に、中立を維持し、アフガニスタンに対する報復行動がある場合は米国にタイの軍施設を使用させないよう訴えた。
同日、南部ヤラー県でも青少年イスラム教徒協会が記者会見を開催。テロリストを支援しないことを強調すると共に、報道機関にはイスラム教徒について一側面を強調するような報道を慎むよう要請した。同協会は六日と七日にもナコンシタマラート県とソンクラ県で会合を予定。またアフガニスタンで飢餓に苦しむイスラム教徒を救済するための募金も行っている。
南部ではタイからの分離独立を目指すイスラム過激派が、これまで何度も爆弾テロ事件を起こしてきた。このため、現在、警察が特殊部隊を派遣して警戒を強めているとの情報も伝えられている。サムパオ国軍最高司令官によれば、タイ政府は今後、マレーシア当局と協力してタイ南部のイスラム過激派の動きを監視するという。
南部では今年四月、ソンクラ県の国鉄ハジャイ駅と、南部ヤラー県都のホテル駐車場で、同イスラム過激派の犯行と疑われる同日爆弾テロが発生し、一人が死亡、四十七人が負傷した。
イスラム過激派は近年、イスラム系住民の支持を失い、その指導者の多くが逮捕された。しかし組織の縮小に伴い、より過激な手段を取るようになってきたとも言われている。
一方、米国のテロ事件の影響としては、外国人観光客の減少も懸念されている。タイ政府観光庁では、今後、軍事行動が始まれば、今年十月から十二月までの外国人観光客は、昨年同期より三〇%減少するものと予想、観光客の積極的な誘致が必要としている。
ソムキット財務相は三日、政府観光庁および首相府国民広報局と会合し、航空便の利用客減少と、それに伴う観光客数の落ち込みについて対策を話し合った。同相は「観光業はタイの主要産業であり、外貨獲得にも需要な役割を果たしている」として、観光客誘致のために五百八十億バーツの予算を承認する用意があると述べている。
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