"サワッディ― クラップ"
新任ごあいさつ
ロイヤル・オーキッド・シェラトン---
ホテル支配人 ピーター・トンプソン氏
バンコクのファイブスターホテル、ロイヤル・オーキッド・シェラトンの新支配人に就任したピーター・トンプソン氏はシェラトンホテルグループ勤続三十五年のベテランで、環太平洋地域を中心に数々のホテルで支配人を歴任した。日本にあるシェラトン・グランデ・トーキョーベイホテルでの勤務も経験している。
トンプソン支配人は、「私の任務はロイヤル・オーキッド・シェラトンに投資したシェラトンのオーナー企業、スターウッズ・ホテルに確実に利益をもたらすことです」と言い切る。そのため、ホテルのサービスと設備をさらに高いレベルに改善する。もちろん、従業員の訓練には相当の力を入れている。
ロイヤル・オーキッド・シェラトンは伝統的に北米とヨーロッパ、日本を含めたアジアの先進国の観光客を中心にサービスを提供してきた。しかし、バンコクホテル業界の競争が激化し、これらの観光客数の伸びが鈍る中、ロイヤル・オーキッド・シェラトンは新たな市場を開拓する必要に迫られている。トンプソン支配人はこの市場を「エマージング・マーケット(=新興市場)」と呼ぶ。対象顧客はずばり中国、インド、ロシアの三ヵ国だ。
中国とインドはここ数年経済が急速に発展し、中流階級が増えている。地理的にもタイに近く、直行便もある。ロシアも中流階級予備軍が存在し、厳しい冬の寒さを逃れて南国のリゾート地で休暇を過ごしたいというニーズが増えつつある。バンコク―モスクワ間の直行便もある。上流階級ではなく中流層をターゲットにするのはなぜですか?との問いにトンプソン支配人は、
「観光客の所得額が問題なのではありません。自由に使えるお金がどれだけあるかが問題なのです」と答える。
「当ホテルの宿泊料金は世界のホテルの料金水準に比べて高くありません。タイでショッピングをしても同様です。観光客の多くがタイ南部のリゾート地に向かう前にバンコクに数日間滞在する傾向があります。私はバンコクが人気リゾート地へのエントリー・ポイントであることを確信しています」。
立地の良さがこのホテルの強みだ。タイ人の生活の足、水上ボートが縦横無尽に駆け抜ける広大なチャオプラヤー川に面してそびえ立つホテルは、全客室から川の雄大な景色を眺めることができる。ホテルそばの桟橋からボートを使えば交通渋滞に煩わされることなく都内の主要観光スポットに行くことができる。空港からは高速道路を使ってわずか二十五分の距離だ。トンプソン支配人はこの立地の良さをホテルの一番の強みと考えている。
その次に来るのがホテルの設備とサービスの高さ。これも継続的に充実を図っている。特に、観光客と並んで大切なお客であるビジネス客のニーズに応えるため、全室にコンピューター・キーボードを設置し、毎朝ホテルからビジネス中心街までシャトルバスを運行するなど気を配っている。
ロイヤル・オーキッド・シェラトンには日本人従業員二名が常駐。加えて、日本のシェラトン横浜から教育制度の一環としてタイに派遣された日本人従業員三名がいる。この計五名が日本人観光客にサービスを提供している。
最後に、トンプソン支配人は日本人宿泊客に喜ばれる設備とサービスを二つ紹介してくれた。
「この度、当ホテルではスパを充実させました。チャオプラヤー川を眼下に眺めながらリーズナブルな価格でマッサージやビューティー・ケア・サービスを受けられます。また、ホテル内にある美容院『トプシー』には専属のヘアー・ドレッサーがスタンバイしています。ここの経営者は英国出身のカリスマ美容師で世界的にも著名なビダルサスーンのヘアカット・スクールで技術を学んだ女性で、そのテクニックは見事なものです。料金もスタンダード・カットで女性千四百十三バーツ、男性九百四十二バーツとリーズナブルな価格を設定しています。ぜひご利用ください。
(聞き手・構成 宮尾 和宏)
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