週間ニュース


八月三十日(木)

閉店時刻厳守に抗議

 プラチャイ内相が社会悪としてナイトクラブやバーの閉店時刻違反を厳しく取り締まっているため、これら店舗のオーナーや従業員は、三日未明に抗議集会を政府庁舎前で開く。観光地として知られるパタヤ、プーケット、ソンクラ県ハジャイでも県庁前などで同様の集会が予定されている。娯楽場経営者協会のソムヨット会長によれば、集会は三日午前二時三十分から開始し、場合によっては首相の自宅にも取り締まりをやめるよう訴えに行く可能性があるという。

少年の性犯罪

 バンコク都内の学校で先月二十七日、昼休みに十二歳の少女を暴行しようとした容疑で十二歳の少年三人が逮捕された。少年の一人は、同じ部屋で就寝している両親の性行為を目撃し、自分でも試してみたくなったと語っている。被害者の少女は少年たちに殴られて暴行されそうになったが、少年の股間を蹴り上げて難を逃れた。この事件は、少女とその保護者が国家開発党議員のパウィナー女史に訴え出たため警察に通報され、マスコミでも報道されることとなった。

首相の介入

 タイ国際航空では、民間企業の労働組合に当たる職員団体幹部とパイロットが反目。フライトの遅れにもつながったことから、タクシン首相が調停に乗り出した。同首相は政府庁舎でパイロット、職員団体幹部とそれぞれ会見したが、パイロット約三百人は「団体幹部が乗務するフライトには乗らない」との姿勢を崩していない。この問題は、パイロットの賃上げ要求を職員団体が批判したことから生じたもの。タクシン首相は一カ月以内に解決したいと述べている。

ウェブサイト

 パウィナー国家開発党議員は、マリオット・インターナショナルのウェブサイトに掲載されたタイ情報について、「タイ女性を軽視している」と批判した。このウェブサイトには「タイ人の男性は短パンをはかない。女性でも短パンやノースリーブを着用するのは売春婦だけ」と書かれている。同議員は「この情報が正しければ、タイ女性は売春婦に間違えられないよう、昔のようにサロンを着用しなければならない。外見だけで人を判断してはいけない」と指摘した。バンコクにあるJWマリオット・ホテルによれば、ウェブサイトのタイ情報は本部が作成したもので、現在、表現を変えるよう本部に連絡を取っているところだという。

八月三十一日(金)

頭取補佐を逮捕

 ラタナコシン銀行の頭取補佐が、不正資金の清浄を目的に約七十億バーツを海外に送った容疑で逮捕された。経済犯罪捜査課によれば、この頭取補佐は企業三社の名義でバンコク銀行を通じて送金しており、バンコク銀行の関係者など二十人あまりが関与しているという。

派閥の勢力削減

 タクシン首相は、タイ愛国党議員による非公式の月例会合を、今月から同首相の自宅で開催することにした。この会合はこれまで同党のワンナムイェン派の領袖、サノ顧問団長の自宅で開かれており、同党議員の多くが出席。その数は回を重ねる毎に増えていたが、タクシン首相の妹、ヤオワパ議員を中心とする東北部出身議員約八十人は出席を拒否していた。タクシン首相(タイ愛国党党首)はワンナムイェン派の勢いを殺ぎ、今後は、誰もが参加できる会合を開いて、党内の勢力争いをなくしたいと考えているようだ。

釈明に参上

 自社のタイ情報ウェブサイトについて、国家開発党のパウィナー議員から「タイ女性を軽視している」と指摘されたJWマリオット・ホテルの幹部が同党本部を訪れて謝罪し、不適切な箇所を削除したことを伝えた。同幹部によれば、問題とされたタイ情報のウェブサイトは、マリオット・インターナショナルのスタッフではなく、外部の旅行会社が作成したものだという。同議員は謝罪を受け入れ、この問題では今後同ホテルを非難しないと述べた。

十七人に死刑判決

 刑事裁判所は、覚醒剤犯罪六件の被告十七人に死刑判決を言い渡した。これら被告は覚醒剤を密売していた男十二人、女五人。この日、同裁判所ではヘロイン密売容疑の被告に、証拠不十分で無罪も言い渡されている。

首相は過去の遺物

 憲法裁判所のプラサート長官は、タクシン首相の資産不正申告疑惑に関し、自分を考えをまとめた文書を公開した。この中で同長官はタクシン首相について、「過去の遺物にもかかわらず、自分をこれまでにない新しい為政者と勘違いしている」と批判している。憲法裁判所は、長官と判事十四人の計十五人の裁判官で構成され、同長官を含む七人の裁判官は有罪の判断を示していた。この文書ついて、タクシン首相は「取るに足りない少数意見なので、同長官を批判したいとは思わない」と語っている。

九月一日(土)

内相はやりすぎ

 娯楽場に閉店時刻の厳守を求めるプラチャイ内相のやり方にバーの経営者が強く反発。タクシン首相も「内相はやりすぎ」との認識を示している。同首相は、「社会に秩序は必要だが、事業への影響も考慮すべき。政策はバランスの取れたものでなければならない」と表明。タイ愛国党のサノ顧問団長も、プラチャイ内相のやり方に否定的な意見を述べている。

缶入り乳製品

 食品メーカー・ネスレが、世界最大規模の缶入り乳製品工場をパトゥムタニ県に開設した。総工費十五億バーツにのぼる同工場の落成式は、マハ・チャックリ・シリントン王女殿下によって執り行われた。この工場は一日二百五十万個の製品を生産し、その八〇%がアセアン加盟国と中東諸国に輸出される。

閣僚の交代

 タクシン首相が内閣改造に踏み切ると噂される中、与党・新熱望党内では、東北部出身の議員約十人が同党所属の閣僚二人を交代させるようチャワリット党首に求めた。これは同党首が「内閣改造の際には閣僚を入れ替える」と約束していたことによる。同党所属のピチェート副工業相はタクシン首相と昵懇で、それ故か新熱望党議員と折り合いが悪く、党内部で不評を買っていた。

九月二日(日)

警察官の関与

 不正資金清浄に関与した疑いで、経済犯罪捜査課の副司令官ウォラポン警察大佐が、国境警備警察に異動となった。ポンサク警察長官によれば、関与を裏付ける証拠があれば、同大佐は厳罰に処されるという。

公式訪問に抗議

 ミャンマー軍事政権首脳のタイ公式訪問に抗議して、タイ学生連盟や民主化団体が政府庁舎前で集会を開いた。ミャンマー国家平和開発評議会・第一書記、キン・ニュン中将は、今月三日から五日までタイを訪問し、タクシン首相、スラキアット外相、チャワリット副首相兼国防相など政府首脳と会談する予定となっている。タイ学生連盟のメータ代表は、「独裁との闘争を経験したタイのような民主主義国家が、ミャンマー軍事政権首脳の訪問を歓迎してはいけない。最近タイとミャンマーでは、一部の集団が恩恵に与るような関係が形成されつつあり、両国民全体の利益が忘れられている」と述べている。

覚醒剤の密造

 タンマラック国務相は、「国境地帯で覚醒剤の密造している少数武装勢力ユナイテッド・ワ・ステート・アーミーにタイ政府が資金を提供すれば、同勢力は態度を改めるだろう」との考えを示した。同相によれば、ユナイテッド・ワ・ステート・アーミーの支配地域の開発を財政的に支援すれば、ミャンマー政府は同勢力に覚醒剤などを密造しないよう働きかける方針だという。この件は先に北京で開かれた、タイ、ミャンマー、ラオス、中国の麻薬対策会議で話し合われたもの。同相は、「ミャンマー側が肯定的な反応を示せば、国境地帯の問題も解決に向かうだろう」と語っている。

野ネズミの尿

 東北部では野ネズミの尿が媒介するウィルスに感染し、死亡する人が少なくない。国立マヒドン大学はこの感染症について、新しい検査方法を開発。従来のように血液ではなく尿で検査し、九十分で結果が出るようになった。

九月三日(月)

制裁の要求

 ミャンマー軍事政権首脳のタイ訪問に抗議する学生グループは、タイ政府に対し、同政権への制裁を要求した。政府庁舎前に集まった学生は、「民主化の動きを弾圧してきた」として国家平和発展評議会のキン・ニュン第一書記を非難。同書記を来賓として迎えたタイ政府も批判した。一方、タクシン首相は同書記との会談で、国境地帯の少数勢力が麻薬の生産を換金作物の生産に転換した場合、その輸入に特恵関税制を適用すると提案した。これに対しキン・ニュン書記は、「少数武装勢力ユナイテッド・ワ・ステート・アーミーは、二〇〇五年までに作物を転換する」と述べている。

警察幹部の容疑

 不正資金清浄に関与した疑いで経済犯罪捜査課副司令官を解任されたウォラポン警察大佐は、在任中、事件関係者の脱税容疑を何度か取り上げなかったことが明らかになった。またウォラポン大佐は、事件に関与していた企業から巨額の資金を受け取っていたとされる。

解任の要求

 バーの経営者が閉店時刻を厳守させようとするプラチャイ内相に抗議。有権者五万人の署名を集め、同相の解任を上院に求める姿勢を見せている。しかし同相は、動ずることなく、「法律に従ったまでのこと。個人的な好みで閉店時刻を守るよう求めているのではない。夜遅くまで営業したかったら現行規定を変更させるしかない。法律が改正されれば、内務省としてその遵守を徹底させる」と語っている。

閣僚の仕事ぶり

 与党第一党・タイ愛国党で、一部の議員集団が閣僚の仕事ぶりを査定しようとしている。同党のソンサック議員によれば、党内でアンケート用紙を配り、まったく不満を一点、非常に満足を十点として、閣僚の点数を党本部に提出するという。しかし同党のスラナン報道官は「査定結果が野党側に攻撃材料として使われる恐れがある」と指摘。査定を実施するなら、事前に連絡するよう求めている。

九月四日(火)

浚渫船の輸入

 タクシン首相は、浚渫船の不正輸入にかかわった職員を処罰するよう運輸通信相に命じた。これら浚渫船三隻は港湾局が二十億バーツ米国に注文したものだが、五〇%しか建造が進んでいないにもかかわらず、同局が代金の八割以上を支払っている。同首相は「これは明白な汚職である。正気の人間がこれほど大胆に不正を働くとは考えられない」と述べている。

三人に逮捕状

 不正資金清浄に関し、警察は先に逮捕された容疑者の姉の夫、銀行員二人の計三人の逮捕状を新たに請求した。ポンサク警察長官によれば、さらに多くの逮捕者が出る可能性があるという。海外で清浄された巨額の資金は、石油の密輸で得た利益とみられているが、まだほかの犯罪も疑われている。

技術的な支援

 ミャンマーの麻薬問題の解決を技術的支援するため、国家麻薬制圧委員会を通じて、政府関係機関に総額二千万バーツが割り当てられる。先にタイを訪問したキン・ニュン第一書記は、スラキアット外相との会談で、タイで開催する麻薬問題サミットに出席する意向を示した。このサミットはタイ、ミャンマー、中国、ラオスが参加するもので、当初、中国で開催される予定だったが、中国側の要請によりタイが会場を提供することになった。

裁判官の構成

 憲法裁判所は、タクシン首相に対する無罪判決に関し、各方面から批判を受けている。キング・プラチャティポック研究所と国立タマサート大学法学部の研究者団体も、憲法裁判所の裁判官の構成を変更するよう提案。政治学者は現在の三人のままとし、最高裁判所からの五人を三人に、行政裁判所からの三人を二人にそれぞれ減らし、法律専門家を五人から六人に増やした方がよいとしている。

九月五日(水)

漏れ出た化学薬品

 都内の高速道路で午前四時半頃、トラックとの衝突を避けようとしたタンクローリーが横転し、積み荷のアクリロニトリルが漏れだした。この薬品は、化学繊維の原料となる無色揮発性の有毒物。公害防止局、バンコク都庁、消防が事故の処理に当たったが、水で洗い流すなど、国連や国立就業安全保健研究所が定めた方法は無視された。この事故により現場は約三時間にわたり交通が規制された。

燃料の販売

 陸軍第三管区のワタナチャイ司令官によれば、海外で不正に清浄された資金は、石油公社から購入した燃料を、国境地帯の少数武装勢力に販売して得たものである可能性がきわめて高いという。容疑者たちが集めた資金は、もともと覚醒剤の密造、密売の利益だったと考えられる。


[BANGKOK SHUHO]