総 合

憲法裁判所長官

タクシン首相を痛烈批判


「改革者と誤解している」

 今月末に退官を控えたプラサート・ナサクン憲法裁判所長官は、先に公表した、タクシン・チナワット首相の無罪判決に関する個人的な判断をまとめた文書を通じて、タクシン首相の実業家としての倫理を厳しく批判した。

 このなかで同長官は、「タンシン首相は自分を改革者だと勘違いしているほか、国の舵取りに関しても、自分のアイデアが斬新なものだと思い違いしている。また、タクシン首相が現在のように財を築くことができたのは、株を他人名義にしたことなどが要因だ」と痛烈に批判している。

 これに対して、タクシン首相は、「自分のことは世界が理解してくれているのであり、プラサート長官のような指摘は少数意見であり、それ以上の何物ではない」と反論するとともに、定年で退官する老人に声を荒げて反論するつもりはないと静観の構え。

 また、株を他人名義にしたことについて、タクシン首相は、「ビジネスの世界では普通に行われていることだ」と指摘、「プラサート長官のコメントには意味がない」との見方を示したが、同長官から、「これこそが利益をあげるためには何でもするというビジネス手法だ」と更なる非難を受けることにもなっている。

 しかし、タンシン首相は、これらの辛らつな批判に対しても、「今月末に定年退職するプラサート長官と論争するつもりはない。長官には余生をのんびり過ごしてもらいたいと思っている」と述べ、まったく動じていないことを強調した。

 タクシン首相は、先月初め、憲法裁判所から資産不正申告疑惑で無罪判決を受けたが、同裁判所を構成する十五人の判事のうち、無罪との判断を下したのは八人、有罪としたのはプラサート長官を含む七人だった。



[BANGKOK SHUHO]