外国人不法労働者、摘発強化へ
妥協なきタクシン首相
風俗店、「これまでとは違う」と悲鳴
タイで外国人不法就労の取り締まりが強化されている。
労働社会福祉省では七月二十四日、ミャンマー人やラオス人など、労働賃金の安い外国人を雇用している業者―精米業・漁業・輸送業など―の代表と外国人労働者雇用に関して協議、摘発猶予は八月三十一日までとすることを確認した。
同省ではその後、九月一日から二十日まで外国人労働者の登録を受け付けることになる。これにより、雇用者は、健康保険・社会保険料、そして健康診断料の負担が義務づけられる。年間負担額は四千五百バーツ(二回分納可)、登録証は半年毎に更新しなければならない。
これで、雇用者の金銭負担が増えることになり、特に零細企業では死活問題になるわけだが、タクシン首相は、「違法は違法として厳しく取り締まる」として、経営方法の見直しを求めていく考えだ。 一方、風俗産業で働く外国人の取り締まりは、すでに急ピッチで進んでいる。
ある風俗店ではミャンマー人少女を多数雇用、なかには十四・五才の少女も働かせていた。これら少女はエージェントが連れてきたものだが、地方の置屋と違い、店の待遇がよかったこともあり、警察に保護を求めようとする者はひとりもいなかった。
ここは前チュアン政権時代にも、手入れを受けてはいたのだが、毎回、なにがしかの「ワイロ」で再び職場に復帰することができた。この裏には、ある有力者の援護があったことも無視できない。
しかし、タクシン政権になると、状況が一転。先々月の手入れではミャンマー人少女がいっせいに検挙、警察署に拘禁された。この時は、一人あたり六千バーツで「保釈」され、職場に戻ったが、その数週間後、再び手入れがあり、結局、出入国管理局送りとなってしまった。この時は、有力者の力も及ばなかったようだ。現在、同店は一時休業となっており、当局から八月上旬までに全従業員名簿の提出を命じられているが、営業が再開できるかどうかは微妙なところという。
店の従業員らは、「これまでとはまったく違ってしまった」と口をそろえる。タクシン首相の〃実行力〃は一味違うようだ。
鈴木美江
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