週間ニュース


七月十二日(木)

新カリキュラム

 教育省カリキュラム教授法開発局のプラパットポン局長は、今年十一月から一部の国立校で、新しいカリキュラムを使った試験プロジェクトを実施すると発表した。対象となるのは、小学校九百五十一校、中・高等学校五百十一校の計千四百六十二校のそれぞれ小学校一年、四年、中学一年、高校一年で、授業時間の半分以上を教室外での自習とする新カリキュラムが導入される。この際、学習成果を評価するため、テスト以外の査定方法も用いられる。同局長は、「生徒は教科書を詰め込んだ重たいカバンを学校に持ってくる必要がない。黒板の前に座るのではなく、自分の考えで好きなこと、興味のあることを学ぶことになる」と説明している。

国会議長に判決

 最高裁判所は今月十六日、ウタイ国会議長の容疑について判決を言い渡す予定だ。同議長は商務相在任当時、職権を濫用してパチャラ商務事務次官(当時)を解任し、さらにパチャラ氏が定年退職するまでその復職を拒んだとされる。このため九三年にパチャラ氏が告訴していた。パチャラ氏は、ハート・オイル・サイアム・インポート・エクスポート社から訴えられたことを理由にウタイ氏により解任された。しかしパチャラ氏が当時のチュアン首相(公務委員会議長)に訴え、結局、公務委員会はウタイ氏に非があると判断。これにより復職が可能となったにもかかわらず、ウタイ氏はパチャラ氏の復職を拒んでいたとされる。

政党の吸収合併

 最大野党・民主党党首のチュアン前首相は、「この先数カ月は、新たにタイ愛国党に合流する政党は現れない」との見通しを示した。同党首は、タイ愛国党による新熱望党の吸収合併も時間がかかるものと見ている。野党・国家開発党もタイ愛国党への合流については、はっきりした態度を示さないまま、現在も野党にとどまっている。チュアン党首は、「結局、弱小のセリタム党がタイ愛国党に飲み込まれただけ」と指摘している。今後、与党・チャートタイ党が民主党に合流する可能性もあるが、まだ両党首脳の協議などは行われていない。チュアン党首は「現在の野党は、タイ愛国党に資金量で劣るものの、主義主張がはっきりしているため、同党とは十分に競ってゆける」と語っている。

王妃陛下の外遊

 インド訪問中のスラキアット外相によれば、シリキット王妃陛下は来年一月、インドのナラヤナン大統領の招きで同国を公式訪問されるという。これに先立ち、タクシン首相が今年十一月にもインドを訪れる予定。陛下のインド訪問準備のため、すでに特別委員会が設置され、スラキアット大臣がその長を務めている。具体的な日程は発表されていないが、訪問先は複数の都市となる見込みだ。スラキアット外相はインド訪問で、同国のシン外相と二国間貿易の拡大について協議し、今後三年間で二国間貿易を二十億ドルに引き上げることを提案した。タイとインドは九七年の経済危機の直前に、二国間貿易を十億ドルに拡大することで合意していたが、これは昨年ようやく達成されている。

七月十三日(金)

エイズ・ワクチン

 チョンブリとラヨンの二県で約一万六千人の希望者を募り、エイズ・ワクチンを接種する計画が、エイズ・セミナーで発表された。伝染病予防局のワクチン専門家スパチャイ氏によれば、この計画には副作用のない製薬会社三社が開発した混合ワクチンが使用されるという。接種の対象は二十歳から四十五歳の男女で、女性については、避妊を行うことが条件とされる。チョンブリ県ではサタヒープ、シラチャ、パントン、バンラムン、ラヨン県ではバンカイ、バンチャン、ケーク、ムアンで実施が予定されている。

著作権の侵害

 プラチャイ内相は、映画配給会社、ソフトウェア会社、音楽CDの販売会社の代表と著作権の侵害問題について話し合った。同相は、「音楽CDの価格を引き下げて、安価なコピーCDの横行に対抗することも必要。政府は著作権の侵害を厳しく取り締まる方針だが、正規の音楽CDの価格が高いこともコピー商品の蔓延につながっている」と指摘した。

政府の干渉

 民主党のアピシット副党首は、「政府が官営の報道機関に干渉し、報道内容を歪めている」として、オンブズマンに調査を要請した。同副党首は、政府広報局、タイ・マスコミ機構、チャンネル5の報道内容が、政府の干渉によって偏向していると指摘。関係の政府機関に、改善を求める必要があるとしている。アピシット副党首については、与党第一党・タイ愛国党のピヤナット議員と申し合わせて、この件で政府を批判しているとの報道もあるが、同副党首はこれを否定している。一方、タイ愛国党は、ピヤナット議員の言動に問題があるとして、十四日にも話し合いを行う予定。同議員は先に、「政府は政府広報局のニュース部門の責任者を更迭しようとしている。これは憲法違反なので行政裁判所に訴える」と表明していた。

七月十四日(土)

吸収合併の遅延

 タイ愛国党は、障害を事前に解決するため新熱望党の吸収合併計画を先送りする一方、セリタム党については予定通り吸収合併することで合意した。セリタム党は先の臨時党大会で、タイ愛国党への合流を満場一致で決定した。これによりタイ愛国党の議員数は二百六十人に増加する。セリタム党は、解散の承認を中央選管、憲法裁判所から受けた後、所属議員がタイ愛国党に移籍することになる。タイ愛国党党首のタクシン首相はすでに、同党のマークの入ったネクタイをセリタム党のプラチュアプ党首、ピニット幹事長に贈っている。セリタム党は無条件でタイ愛国党に合流し、タイ愛国党内で派閥を結成することもないという。

麻薬密売の元締め

 十三日夜、都内ラートブラナで麻薬密売の元締め二人が警察官により射殺された。これらはマレーシア人と中国人の男二人で、麻薬密売組織「十四Kシンジケート」の幹部だった。警察によれば、「二人が覚醒剤を客に渡す」との情報を得て待ち構えていたところ、発砲してきたため銃撃戦になったという。二人が乗っていた乗用車からは、一万錠に及ぶ覚醒剤とAK四七ライフルが発見されている。

覚醒剤パーティ

 タイ南部スラタニ県ムアン郡で、覚醒剤パーティに集まっていた若者四十人が警察に逮捕された。覚醒剤の所持容疑などで逮捕されたのは男二十三人、女十七人で、県議会議員の息子も含まれていた。警察は、エクスタシー・ドラッグ・パーティが開かれているとの情報提供を受け、十三日午前三時頃、カルンラット通りにあるカラオケ・バーを手入れしたもの。現場からは大麻タバコ、覚醒剤を混ぜたビール、エクスタシーなどが押収され、薬物検査では二十五人から覚醒剤などの使用反応が出た。

七月十五日(日)

貧困問題の解決

 タクシン首相は移動閣議のため訪れたチェンマイで、「八年間政権の座にいられれば、貧困問題を解決してみせる」と約束した。公約で支持を集めるのは同首相のいつものスタイルだが、ここでも国のために自分がどれほど努力しているかを強調している。

義務教育計画

 タクシン首相は「高校三年までの十二年間を義務教育とする計画を五年から十年先延ばしする必要がある」と表明。この計画により貧富の差がさらに広がると指摘した。国立タマサート大学経済学部のランサン講師も、義務教育計画を含めた教育改革全体の実施延期を提案している。同講師は「教育改革は政府に非常に大きな負担を強いるため、優先順位をよく検討する必要がある」と述べている。九七年に発効した現行憲法では、教育改革を来年十一月より開始することになっている。しかし国立チュラロンコン大学教育学部のソムペン講師は「来年十一月からの開始は、経済危機以前に決められたこと。政府が推進できないのであれば、憲法と国家教育法を改正する方が望ましい」と語っている。

大量の覚醒剤

 陸軍第三管区は、「四千万錠に及ぶ覚醒剤が密輸される」との情報を得て、国境地帯の警戒を強化している。ターク県メソットでは、先に覚醒剤二百六十万錠が押収されており、これも密売組織がタイに持ち込もうとした大量の覚醒剤の一部だとされている。関係筋によれば、ミャンマー国境地帯で密造される覚醒剤は今年一年間で六億〜七億錠に達する見通しだという。

七月十六日(月)

国会議長への判決

 最高裁判所は、ウタイ国会議長が目の手術のため出廷できないことから、判決の言い渡しを十一日間延期することにした。同議長は、商務相在任当時、事務次官を解任。これが公務委員会に不当と判断された後も、復職を故意に許さなかったとされる。下級裁判所と上級裁判所ではすでにウタイ議長に不利な判決が下されているため、同議長が上告していた。最高裁が有罪と判断し、実刑が言い渡された場合、ウタイ氏は国会議長の座を失うことになる。一方、執行猶予付きの有罪判決であれば、議長の役職には影響しない。しかしいずれにせよ有罪判決が言い渡された場合は、下院議員の間から国会議長に相応しくないとして退陣要求が強まると予想される。

国軍の人事異動

 チャワリット副首相兼国防相は、今年十月の国軍の定例人事異動リストをタクシン首相に提出した。リストの提出時期が通常より早かったのは、同首相が憲法裁判所から有罪判決を言い渡され、近い将来首相の座を追われる恐れがあるからと見られている。チャワリット副首相は、次期首相が予想できないため、自分の意向に添った人事異動を早く決めてしまおうとしたらしい。国軍の定例人事異動では、モンコン国軍最高司令官が九月末で定年退職する。後任の国軍司令官には、現在陸軍司令官のスラユット大将が就任する可能性が高い。

容疑者の証言

 先月三十日、サムットプラカン県のテスコロータス店内で手投げ弾が爆発し、従業員が負傷した事件に関し、モンコン容疑者(中佐)が逮捕されている。同容疑者は、テスコロータス全店の警備を担当していた警備会社の社長だったが、現役軍人の副業は許されていないことから、逮捕後に社長を辞任した。同容疑者はいまだに関与を否定しているが、警察によれば、その証言は捜査に非常に役立っているという。捜査担当者は、同容疑者が事件の真相解明につながる事実を知りながらまだ話していないものと見ている。

七月十七日(火)

景気刺激策

 先にチェンマイ県で行われた移動閣議で、景気刺激策の一環として、「タイの標準時刻を一時間早め、経済的影響力の強いシンガポール、マレーシアに合わせる」との案が検討された。しかしこれには、経済界から「システムの変更経費など、プラス面よりマイナス面が大きい」と声が上がっている。タクシン首相は、この案を詳しく検討するよう指示しており、その結果を待って、今後本格的な審議が行われる予定だ。ウィサヌ内閣官房長官は、「時刻の変更は景気刺激策の一案にすぎず、実行されるとは限らない。この案は七年ほど前にもアセアン加盟国の間で協議されたことがあるが、率先して具体化する国がなかったため実現には至らなかった」と述べている。

逆上して同僚殺害

 空軍の軍人が、軍から借り受けていた土地を使えなくなったことから逆上し、拳銃で同僚を殺害、ほかの同僚にも重傷を負わせた。さらにその後、空軍本部から車で逃走する途中、衝突事故を起こしてタクシーの運転手も死亡させたが、まだ捕まっていない。この軍人は借り受けた土地で養魚場を営んでいたが、空軍がここをほかの目的に使用するため返還を求めていた。

テープの声の主

 下院補欠選挙の有権者買収謀議を録音したテープを調べている科学犯罪捜査課は、「ソムサク副下院議長(チャートタイ党所属)の声かどうかの判断は困難」と発表した。調査は、同副議長が自ら録音したサンプル、及び議会発言の録音と比較して行われたが、状況が異なるため、同一人物の声と判断するのは難しいとされた。この結果について、中央選管のウィチット委員は、「科学犯罪捜査課に判断できない理由をもっと詳しく説明してもらう必要がある」と語っている。

路線バスサービス

 サマック・バンコク都知事は、バンコクの路線バスサービスのうち、冷房のないバスのサービスを、運賃引き上げを条件に都庁が引き受けるとの考えを示した。バンコクの路線バスのうち、冷房のないものは赤字が続いている。都庁は以前からバンコク大量輸送公社が運営する路線バスサービスすべてを引き受けるとしているが、負債は引き受けないという条件があるため、同公社は同意していない。このためサマック知事は、収益の出ている冷房バスサービスを同公社に残し、冷房のないバスのサービスを引き受けると申し出たもの。同知事の計画では、サービスは民間企業四社が直接担当し、天然ガスを燃料とする車両を増やして投資委員会(BOI)の奨励特典を受ける予定。これにより運営コストを削減する一方で、運賃を引き上げて収入を増やすという。

七月十八日(水)

証拠の存在

 タイ愛国党のピヤナット議員は、「政府が国有報道機関の放送内容に干渉していることを証明するカセットテープが存在する」と発表した。同党内からは、「与党議員でありながら、政府や首相を批判するピヤナット議員は党から追放すべき」という声が出ている。これについて同議員は、「私は一度もタクシン首相を攻撃したことはない。政府の国有報道機関に対する姿勢を批判しただけだ」と反論している。


[BANGKOK SHUHO]