経 済

好業績を謳歌するタイ自動車産業

上半期の売上高増加率 14.5%


― 市場シェア1位は ト ヨ タ 、 2位 い す ゞ ―

 タイ経済に上昇の兆しが見られない中、タイ国内の自動車販売は好調を維持している。六月の販売高は前年同期比三七・一%増加した。自動車各社は各社各様のプロモーション・キャンペーンを積極的に展開し、消費者の購買意欲を刺激した。また、トヨタの新モデル、トヨタ・アルティスの販売開始も売上の増加に拍車をかけたようだ。

 タイ自動車業界全体の年間目標販売台数は三十万台。上半期の実績はその半分の十五万台に達しなかったものの、全部門で前年同期比一〇%以上の伸びを示し、総販売高は前年同期比一四・五%増、販売台数は十四万十八台を記録した。とりわけ乗用車部門が好調で、上半期の販売高は一六・一%増加の四万六千台、ピックアップ・トラックは一七・二%増の八万一千台、一方、商業車は一三・六%増の九万三千台を売り上げた。第三四半期はタイの雨期に当たるため、これを見込んでメンテナンス・パッケージをプロモーションに使うと予想される。

 上半期の市場シェアは、トヨタが総合二六・一%で業界一位の座を維持した。二位はいすゞ自動車の二四・四%、日産、ホンダ、三菱はそれぞれ一三・三%、一二・七%、七・七%だった。しかし、乗用車部門ではホンダが一位で三三・八%、二位のトヨタが三二・五%、三位の日産が一二・一%だった。一トンピックアップトラック部門では一位のいすゞが三九・四%、二位のトヨタが二三・二%だった。日本車がタイ国内の全販売高の八七・五%を占めている計算になる。非日系自動車会社の中ではフォードが一位で六・四%、二位のダイムラー・クライスラーが一・二%だった。

 日系メーカーに主導権を握られている感のある欧米系メーカーだが、巻き返しの動きも出始めている。タイは基本的なインフラが発達していること、タイ政府が部品の製造を含めた国内生産と輸出を積極的に推進する姿勢を見せていること等から、欧米各社とも今後タイがアジア地域における自動車製造の拠点になると考えており、欧米系メーカーのタイ国内生産と海外への輸出は一層拡大すると考えられる。タイ側も欧米系メーカーの高水準で安定した品質とブランド力を歓迎している。市場シェアがまだ低いとはいえ、日系企業にとっては、手強い競争相手になりそうだ。



[BANGKOK SHUHO]