復活 自動車産業
今年の輸出は20万台に達しそう
タイ工業連盟(FTI)によると、一月―五月の自動車の輸出台数は六万四千八百四十五台で、前年同期比三九・七%増となった。金額ベースでは三百八億八千万バーツで、同六五・〇%増。この他にエンジン・その他の部品が八六億バーツ、同二二・四%増となっている。
同期の自動車生産台数は十七万七千五百六十一台。その内、約三七%が輸出されたことになる。
仮に現在の増加率が年末まで続くと、今年のタイの自動車輸出台数は二十一万台、金額ベースで一千億バーツ。エンジン・その他の部品は二百四十億バーツとなる。これらを合わせると一千二百四十億バーツ。今年は「コンピューター及びその部品」の輸出が好調ではないことから、「自動車・部品」がタイの輸出品目第一位に躍り出る可能性もある。
タイの自動車輸出が急増を始めたのは通貨危機以後。九七年には三菱自動車を中心に四万二千台、百六十億バーツ(約三・五億ドル)でしかなかったが、その後、日系メーカーの輸出努力と、輸出を前提とした欧米メーカーの進出により、急増を続けている。
今年の国内販売台数予測は三十二万台。これに上記の輸出台数予測を合わせれば五十三万台となり、国内販売がピークに達した九六年の九割まで回復したことになる。
タイの自動車生産能力は現在約百万台あるとされるが、これは二交代制を取った場合のフル生産能力であり、既にどのメーカーも通常のペースでの生産は行われている。中にはトヨタ自動車のように、新車種の人気が高く生産が需要に追いつかないところもある。
タイの自動車産業は危機的状況から四年、輸出拡大と新車種投入によって利益を上げられる水準まで持ち直したと言えるだろう。
今後、AFTAによる域内関税引き下げが実現すれば、タイの自動車産業は東南アジアの生産拠点としての役割を高める。さらなる輸出増加も間違いない。
(水谷 昇 記者)
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