総 合

タイ上院  一部議員 議長に退陣要求

予算案審議の裁決を批判


 上院での今年度予算案に関する議長採決で、複数の上院議員の間から、サニット・ウォラパンヤ上院議長に退陣を求める批判意見が出ている。すでに下院を通過していた今年度(今年十月から来年九月)予算案は、先月二十五日、上院で最終的に承認するかどうかの採決が行われた。採決は一回目が反対多数、二回目が賛成多数、そして三回目が賛成・反対が同数であったことから、サニット議長が議長権限で、同案の承認を宣言した。このため、反対派議員の多くから、議長の横暴だとして、退陣を求める強い意見が出ることになった。

 これに対し、サニット議長は、「三度目の裁決において、自分の票を賛成票として加え、これにより賛成多数となったもので、採決に間違いはない。このため、退陣要求は受け入れられない」と主張するとともに、選挙法改正案が上院で審議され、同様の状況が生じても、再び同じことをすると言い切った。サニット議長は、上院議長、そして、上院議員として自分の意思を表明する権利を有しており、今回の裁決に不適切なところは全くないとしている。

 上院議長ポストをサニット議員と争ったマヌーンキット・ループカチョン上院議員は、今回の議長裁決に不満を抱く議員を動員して、サニット議長の退陣を求め大きな運動を展開する、とまで述べている。

 また、ウィタヤ・マセナ議員によれば、これまでに五十人以上の上院議員が議長解任を求める署名をしているという。ウィタヤ議員は、「サニット議員が予算案の上院通過に荷担したことを多くの上院議員が不満に思っている。サニット議員に議長職を任せておくべきではない、と考えている議員も少なくない」と指摘した。このほか、ピチェート・パタナチョート議員は、「サニット議長は、自分に反発している議員を敵対視すべきではない。現在のような状態が続けば、上院は(議員の乱闘で有名な)台湾の議会のようになってしまう」と警告した。

 サニット議員の上院議長ポスト獲得に尽力したとされるインタラット・ヨートバントゥイ議員からも、「これまでサニット議員をサポートしてきた人々も議長としての仕事ぶりには不満を抱いている」と洩らしている。

 なお、サニット議長自身は、上院議員の間に反対意見が渦巻いていることから、今国会が閉幕してから、同僚議員とこの問題について話し合いたいとしている。



[BANGKOK SHUHO]