タイ各地 集中豪雨で洪水被害続出
気象局 東北部、東部での警戒呼びかけ
熱帯性低気圧による集中豪雨で東北部などでは広範なエリアで洪水が報告されているが、タイ北部のペチャブン県も今月十一日にムアン郡などで洪水が発生し、多くの建物が床上浸水した。
同県ムアン郡チョンダン区の住民によれば、十一日早朝、目が覚めると、水が家の中まで入り込み、家財道具が水に浮いていたという。関係当局によれば、一時間もしないうちに一メートル程度の高さにまで冠水したという。このため、同区では増水した川に流されるなどして、五人が死亡している。
ペチャブン県では、道路が各所で寸断され、また当局が今回のような深刻な水害を予想していなかったこともあり、救済活動もはかどっておらず、このため同県では隣接するピチット県に応援を要請している。
また、東北部のウボンラチャタニ県では、ムーン川の増水が続いているため、付近の住民が避難を余儀なくされている。このほか、シーサケット、トラート、チャンタブリ、スリン、ブリラム、ナコンラチャシマ、コンケン、チャイヤプン、マハサラカム、ロイエット、ロブリ、ナコンナヨック、ピサヌローク、スコータイ、トラン、パンガ、サトゥン、スラタニといった県でも大雨による洪水が報告されている。
労働社会福祉省では、全国の洪水被災者を救済するため総額五億二千六百万バーツの特別予算を申請。また気象局は、東北部、東部はさらに大雨が降る可能性があるとして、警戒を怠らないよう呼びかけている。
一方、バンコク都庁の下水排水課によれば、東北部からの河水でチャオプラヤ川が増水し、住宅約二万戸が被害を受ける恐れがあるという。バンコクでは今年、チャオプラヤ川の水嵩はピーク時に海抜一・九メートルにまで達すると予想されている(昨年の水嵩は一・七メートルが最高、また九五年には二・二七メートルに達した)。下水排水課によれば、現在、バンコクではチャオプラヤ川の流れは、毎秒一七〇〇トン程度だが、ピーク時には三五〇〇〜四千トンに上ると予想が出ている。
同課の説明では、チャオプラヤ川の両岸には合計八〇キロに及ぶ新しい堤防が建設される予定で、現在、そのうち約三〇キロが完成している。同計画に政府はすでに八十五億バーツ程度を投入しており、「これで今年は約五万所帯を洪水から守ることができる」と自信を示している。新しい堤防を建設するこの計画では、政府は今後四年間でさらに約八十五億バーツを都庁に割り当てることになっている。
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