総 合

共産主義者の隠れ家跡を
   新・観光名所として開発

タイ北部・ナン県


 ナン県のタナポン・チャカパック知事によれば、同県では、以前共産主義者が隠れ家として使っていた洞窟「タムプラデーン」などを観光名所に開発することを計画している。このほか、七〇年代初めに共産主義者グループが反政府活動の拠点に使っていた同県ボークルア郡バンソプマンも観光名所とする予定だ。このため同県では、旅行者が訪れても危険がないよう、陸軍に対し、隠れ家や拠点の跡に危険物が残っていないかチェックするよう要請している。

 タイでは軍政に反発した学生などがジャングルに入り込み、そこを拠点にして反政府運動を展開した時期がある。当時の軍部は、これら共産主義者を一掃するための殲滅作戦を各地で展開したとされている。しかし、その後、民主化が進み、政府の融和政策により、ジャングルにこもっていた人々は武器を捨てて、森から出てきた。現在、タイ南部の分離主義者を除き、山中に潜んで反政府活動を続けているグループはないとみられている。

 タナポン知事によれば、共産主義者グループが隠れ家や基地として使っていた場所を観光開発に利用する計画については、ラオス側の協力を求めるため、先に同県と国境を接するラオスのサヤボリ県の知事、そして、ナン県に接するラオス領の各郡長と話し合いをしたということだ。

 タイ政府は、観光産業の促進にさらに力を入れる方針を打ち出しており、各県に対しては、観光旅行者を惹きつける名所をそれぞれの県で開発するよう呼びかけている。


[BANGKOK SHUHO]