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都知事選 過熱するメディア競争

サイバー選挙の様相も


 七月二三日に投票日をひかえ、バンコク都知事選挙は熱気を帯びる一方だ。市街には候補者の立て看板があふれ、いたるところでビラ配りが行われている。現在のところ、サマック・スントラウェート候補(プラチャコンタイ党)が圧倒的なリードと伝えられているが、他の候補者も懸命の選挙運動を続けており、予断を許さない状況が続いている。

 流動票が多く、買票行為も目立たないバンコク都知事選は「メディア戦」と形容される。テレビ・ラジオ広告に潤沢な予算が使われ、派手な宣伝合戦が繰り広げられるからだ。スダラット・ケユラパン候補を擁するタイラックタイ党は上半期に五千万バーツ以上の広告費を使っている。

 サマック候補は政界での豊富な経験を前面に押し出し、派手な宣伝を控えるという戦略をとっている。サマック候補を追うスダラット候補やパウィナー・ホンサクン候補(国家開発党)は当初大量の広告を流していたが、有権者が金にものを言わせた選挙に嫌気していることを踏まえ、トーンダウンする戦略に切り換えている。

 今回の選挙を特徴付けているのが「サイバー選挙」とも言える側面だ。ビラや看板、ステッカーと言った伝統的な媒体に、新しくインターネットが小道具として加わった。スダラット候補やサマック候補の立て看板にはインターネット・アドレスがさりげなく刷り込まれている。特に三十歳以下のバンコク都民の間ではインターネットの普及率が高いことから、候補者も無視できない状況にある。スダラット候補はいちはやくホームページを立ち上げ、若い有権者層にアピールしている。

 ITに明るいという点は多くの候補者が強調する売り文句だ。一部のタイ字紙には、次期都知事は「サイバー知事」としてIT政策を断行しなければ時代に乗り遅れる、という論調もある。今回の選挙ではインターネットが当選者を左右する可能性はほとんどないが、今後の総選挙や都知事選でますます重要になってくることは間違いない。

 有権者間の情報交換もインターネットの影響で変貌しつつある。以前の選挙戦ではファックスやポケベルを利用した情報交換が目だったが、現在は電子メールが情報交換ツールとして積極的に活用されている。またインターネットを利用した世論調査も盛んに行われている。



[BANGKOK SHUHO]