経 済

財団 放射能被害者救済に乗り出す

キトサンなど無料提供


 二〇〇〇年二月、バンコク郊外サムットプラカン県の廃品回収業の作業場で、タイ初の放射能漏れ事故が発生した。ネーション等英字紙ではたびたび報道されているのに、あまり話題にならないのはどうしてなのだろう。

 障害者などの社会復帰を進める慈善団体の健康開発財団「ヘルス・ディベロップメント・ファウンデーション」ではこの放射能事故の被害者救済に乗り出した。同事故では当初の死者数人、重傷者数人にとどまらず、被爆者した可能性がある人の数がこれまでに六百人以上へと膨れ上がっている。また、犠牲者の遺体の放射能が寺で火葬すれば拡散することを恐れた住民の反対で遠くに埋葬され、医師に勝手に化膿した指を切断されたと患者が訴訟を起こすなど、深刻な社会問題になっている。この「コバルト`六〇の汚染は、病院で償却が終わった放射線医療機器がタイの輸入業者に処理のために引き取られていたものが、倉庫から盗み出されて廃品として出回り、スクラップにするため切断している最中に事故が発生したという。

 事故直後、新聞記事を見た障害者などの社会復帰を進める慈善事業財団である健康開発財団「ヘルス・ディベロップメント・ファウンデーション」の金健会長(キム・ケン氏は在タイ韓国人)は、同財団名誉会長であるチューサック現空軍少将とともに病院に出向いた。そして同財団の健康回復施設(ビジネスではなく、すべて寄付ベースで営まれている)で使っているキチン・キトサン(カニの甲羅などから抽出され、健康食品や土壌改良剤として使用されている)の錠剤、および自然食品を無料提供したいと、病院の反対にもかかわらず、患者に申し入れた。

 これは、「ヘルス・ディベロップメント・ファウンデーション」の顧問の一人で日本の医師である松永亮氏(名古屋に本部がある医療法人松栄会)が、一九八六年のウクライナ共和国のチェルノブイリ原子力発電所での事故以来、ウクライナ共和国で被災者治療に当たっている医師からの要請でキチン・キトサンを使って成果を上げているからである。

 また、その後の報道で被害者の子供(七歳)が国民学校に通わせる月四百五十バーツが支払えないで学校を止めたことを知り、五月十六日に、チューサック少将の奥さんであるスッカンダさんから子供一人あたりの奨学金三千バーツを数人に援助した。今後、六年間に渡って被爆者子弟の教育費支援の確約書を交付した。さらに六月十八日には同財団のこの放射能事故への支援を紹介するカラーでタイ語の小さなパンフレットを発行、百バーツで販売することも開始した。得た利益はすべてこの事故の被災者救援に使う。

■支援は「ヘルス・デベロップメント・ファウンデーション」迄。
99/206 MAHALARP BLD.3dFL, RAM-INDRA Soi 14, BANGKHEN, BANGKOK
TEL 984-0091, 943-7479
日本語での受け付けは 01−915−2184 (キム・ケン会長の携帯電話)




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