バンコク中央駅
閑古鳥鳴くカプセルホテル
「暑い」と浮浪者さえ敬遠
バンコクのホアランポン中央駅に先月二十五日、無料のカプセルホテルがオープン。地方から鉄道で上京した人々の利用が見込まれていたが、ほとんど利用されない状態が続いている。
バンコク都庁とタイ国有鉄道が駅構内に設置したカプセルは全部で四台、幅一・三メートル、奥行き二・一メートルのファイバーグラス製で、内部には枕と布団が二組ずつ備えられている。利用時間は、列車が運行されない夜間の午後十一時二十五分から午前五時で、原則的に誰でも無料で利用できるが、居住目的の浮浪者を排除するため、駅員に申し出ることが必要とされている。
ホアランポン駅では地方から仕事を探しに上京し、駅構内で夜を明かす人が少なくない。バンコク都庁では女性や子供、老人が安全に宿泊できる場所としてこのカプセルを提供した。しかし狭い上、小さな窓が二つ付いているだけで換気が悪いカプセルは人気がなく、浮浪者さえ興味を示さない。
カプセルを管理する同駅のバンジョンサク・プロイウィセトセン保安課長は連日、深夜になると駅にいる人々に利用を呼びかけているが、ほとんどの人が見ただけで断るという。利用を申し出た人もこれまでに十五人ほどいたが、カプセルに入ってみて「暑すぎる」として結局は断っている。このため利用者は設置以来わずか一人という状況だ。
カプセルについてはこのほか「狭くて息が詰まる」、「衛生面が不安」とも言われている。「人通りが多い場所に配置されており、騒音で眠れない」という意見もあったが、女性は反対に「人通りが多い場所の方が安心できる」と述べている。
ホアランポン駅のナリン・チャンタラデチャ駅長はこの問題を都庁と国鉄に報告し、改善策を話し合う予定。「このままカプセルを無益に放置してはもったいない。何とか利用者を増やしたい」と語っている。
カプセルの管理には、ホアランポン駅を管轄するパトムワン地区役所が当たっているが、同区役所にも暑さを改善するよう求める声が寄せられているという。
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