総 合

掛け金は質屋で


 サッカーのヨーロッパ選手権「ユーロ2000」が開幕し、本場ヨーロッパ並のフィーバーをみせるタイでは、スポーツ用品、清涼飲料、家電などのメーカー各社が積極的な販促キャンペーンを繰り広げているが、この大会で「大繁盛」している意外な業種のひとつに質屋(写真)がある。

 タイでは「貧民のための銀行」とも呼ばれるほど、庶民生活に溶け込んでいる質屋だが、タイ農民銀行リサーチセンターでは、「ユーロ2000」開催期間(3週間)にタイ全国の質屋で動く資金は通常比の4倍に達すると予測している。例年質屋の利用客数が跳ね上がるのは5月〜6月と10月〜11月の学校の入学・始業準備期に限られているが、世界的なサッカー大会などが開催される場合は、テレビでの観戦に備え、質入れしていた抵当のテレビを買い戻したり、逆にサッカー賭博の借金返済や賭博金の捻出のため質入したりする客が急増するという。

 今回、サッカー賭博に注ぎ込まれる資金総額は少なくとも200億バーツ、また同期間中に質屋を利用するサッカー賭博愛好家は19.3%との調査結果もあり、タイでは質屋は社会を映す鏡とも言えそうだ。




[BANGKOK SHUHO]