バンコク 今年、狂犬病で4人死亡
野良犬増加、都庁が実態調査を計画
バンコク都庁では野良犬の増加を防止するため、実態調査や捕獲を計画している。ワンチャート・スプハジャトゥルス副助役は「野良犬のほとんどは、もと飼い犬。犬の情報センターを設立し、登録した飼い主に正しい飼い方を指導したい」と表明。放し飼いにしたり、不妊手術を怠っている飼い主に注意を促したいとしている。都庁では捕獲した野良犬のうち健康状態や性質の良い犬については、随時里親を探しを行っている。
都庁の調査によれば、都内には現在五十五万四千五百匹の犬がおり、そのうちペットとして飼われている犬は四十五万八千百匹、残り九万六千四百匹は野良犬とされている。ただし野良犬と飼い犬の区別は必ずしも明確でなく、一定の場所で複数の人が適当に餌を与えている「半野良犬」も少なくない。
タイではまだ狂犬病がなくなっておらず、バンコクだけでも九七年から九九年にかけて十八人が狂犬病により死亡、今年も一月から四月の間ですでに四人が亡くなっている。飼い犬については、九二年に制定された狂犬病予防法により、年一回の狂犬病予防注射が義務付けられており、これを済ませると注射済票と鑑札が交付される。
都庁では飼い犬については、鑑札を首輪に付けることを義務付け、不妊手術も奨励したいとしている。また「半野良犬」は一旦捕獲し、不妊手術と狂犬病予防接種を施した後に、定住地に放す予定。処置の終わった犬は、判別のため耳に印が刻まれることになる。
放し飼いにされていて迷子になった犬や、飼い主に捨てられた犬が、野良犬になることを防止するため、都庁では犬の身元を登録して識別用のマイクロチップを埋め込む試みも実施しているが、強制ではないため普及していない。マヒドン大学獣医学部のパンテープ・ラタナコン準教授は「マイクロチップを使った登録制度は、都庁が条例に定めて厳密に実施すべき」と述べている。
農業協同組合省畜産局によれば、十年ほど前は捕獲された野良犬の約半数に狂犬病が見られたが、一昨年より三割以下に減少しているという。しかし北部、東北部、南部で狂犬病の感染率が低下しているのに対し、バンコクを含む中部では比較的高い感染率が続いている。同局が一昨年に行った調査では、狂犬病の予防注射を受けていた犬は、全国の飼い犬及び野良犬約五百十八万匹のうち、六四%に当たる三百三十万匹にすぎなかった。
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