上院議員選 選挙法改正の声、高まる
再選挙に有権者が嫌気
現行憲法のもとでの初の国政選挙である上院議員選挙は、三回にわたり投票が行われたものの、上院議員二百人全員が決まらないなど、様々な問題が表面化しており、このため、現行の選挙法をより現実的なものに改正すべきだという声が高まっている。
関係者によれば、現在の上院議員選挙が終了した後、(1)住民登録の場所以外での投票を可能にする、(2)外国に住むタイ人有権者は郵送で投票する、(3)当選圏内に入った候補の選挙違反が発覚した場合は次点を繰り上げ当選とする――ように選挙法が改正される可能性が高いという。
また、先にバンコクで開かれた、選挙システムとその問題点に関するセミナーの席上、憲法起草に携わったボウォンサク・ウワンノ氏は、「選管が当選圏内に入った候補者全ての当選をまず認定し、その後で選挙違反をしたと判断された上院議員を解任する」という案、及び選挙実施から上下両院による初の合同審議までの期間や下院による首相選出までの期間を延長するという案には賛成できないと述べた。
選挙法改正論議は、投票が今回の上院議員選挙のように繰り返し行われ、定められた期限まで議会の開会、首相の選出ができず、政治か手詰まり状態に陥るのを懸念することから起きたものだが、ボウォンサク氏はこれに、「腐敗、選挙違反を容認するに等しい」として強く反対している。
また、法律の権威として知られるミーチャイ・ルチュパン前上院議長は、「上院議員選挙で候補者が選挙運動を行い、有権者に候補たちがなにを考えているかを伝える機会を与えるべきだ」と指摘。現行法では、下院議員選挙とは異なり、上院選の候補者はテレビ、ラジオなどのメディアで簡単な経歴が紹介されるだけで、選挙ポスターの枚数も制限され、有権者の前で演説することも許されていない。
今月四日に九県で行われた第三回目の投票では、全ての県で選挙違反の報告が出ており、合計で二百二件に及んでいる。なかでも不正が多く報告されたノンカイ県とウボンラチャタニ県では第四回目の投票が行われる見通しとなった。
選挙を監視しているNGOによれば、有権者は繰り返し投票が行われることから関心を失っており、四回目の投票では投票率がさらに下がるものと予想されるという。今回投票が行われた九県のうち四県の選管からタイ選挙管理委員会に正式に報告があったが、それによると、投票率は四九%で、前回を一九ポイントも下回った。
|