週間ニュース


●5月4日(木)

携帯電話サービス
 関係筋によれば、消費者保護委員会は、携帯電話サービスを物価コントロールの対象に含めることを検討している。同筋は、「携帯電話業者と利用者の間の契約は、そのほとんどが利用者にとって不利なものだ」と指摘した。七九年制定の消費者保護法のもとでの物価コントロールの適用対象とする場合、同委員会が正式な発表を行うことになる。また、今月十一日には政府庁舎で、携帯電話契約の内容について検証するためのセミナーが開催される。同筋は、「例えば、アドバンスド・インフォ・サービス社のセルラー九〇〇の契約では、利用者は同社の現在の条件、そして、将来設けられる条件に従うことになっている。これにはサービス料、通話料に関する条件が含まれる。また、トール他・アクセス・コミュニケーション社のワールドホン八〇〇、一八〇〇の契約では、同社は利用者に通知せずにサービスを打ちきることができるとされている」と指摘した。

土地の権利書
 森林局のプロートプラソプ局長によれば、プーケット島近いラチャヤイ島の土地が現在、競売にかけられているが、その権利書が適切な手続きを経ずに発行された疑いがあるという。このため、国土局に対し、詳しい調査が要請される見通しだ。同局長は、「この土地については、ノーソー三権利書が発行されているが、それが適法なものでなければ、国土局には権利書を無効にする権限がある」と指摘した。また、同局長によれば、ノーソー三権利書はソーコー一権利書から格上げされたものとされるが、ソーコー一権利書が発行された記録がないという。

NGOの要求
 アジア開発銀行の第三十三回年次総会が六日からチェンマイで開かれることから、NGOが同行および政府に対する要求を強めている。現在、NGOが要求しているのは、農業改革ローンの引き揚げ、社会改革プログラムのもとでの条件の撤廃、サムットプラカン県のクロンダン廃水処理場建設計画の中止など四項目。また、NGO側からは、政府は抗議に集まった農民などが暴力に訴える可能性があると指摘して、NGOを悪者にしようとしているとの批判意見が出ている。一方、関係当局者は、「抗議に集まった人々が歯向かってくるようであれば、力で応ずるしかない」としている。

憲法裁判所の判断
 上院議員選挙の第一回目の投票で当選認定を受けた百二十二人は、会議を行い、ここで、先の憲法裁判所の判断について検討する検討チームの設置を提案した。同提案によれば、チームは十六人で構成され、十五日以内に検討結果を上院議員の会議に報告する。これら上院議員によれば、憲法裁判所の判断は無責任であり、また、憲法の反するという。この判断では、これまでの上院議員は三月二十一日に任期が満了しており、新しい上院議員による上院がまだ機能していないものの、これまでの上院議員を臨時の上院議員として認めることはできないという。また、議会は、上院と下院とで構成されるものであり、現在は上院が機能しておらず、議会は存在しないことになる。しかし、上院議長を務めてきたミーチャイ氏は臨時の上院議長として、タイ選挙管理委員会の新しい委員を承認している。これは、憲法裁判所の判断に従えば、無効ということになる。

政府の策略
 タイの通信業界の大物、タクシン氏を党首とするタイラックタイ党は、与党第一党・民主党が携帯電話に関する問題を利用として同党首の信用失墜を企んでいると批判した。タクシン党首が築き上げたチナワット・グループは、携帯大手のアドバンスド・インフォ・サービス社を傘下に置いている。タイラックタイ党のスタム副党首は、「政府は携帯電話端末が高すぎると騒ぎ立てている。また、政府は国が直面する大問題の解決には関心がない」と指摘した。なお、同副党首によれば、タクシン氏は通信ビジネスからは手を引いており、現在は政治に専念しているという。


●5月5日(金)

アジア金融ファンド
 スパチャイ副首相兼商務相は、アジア開発銀行の年次総会を前日に控え、アジア金融ファンドの設置を求める動きを支持すると表明した。このファンドの設置は九七年に日本が提案したものだが、国際通貨基金の役割を減じるものだとして、米国などが反対し、実現しなかった。同副首相によれば、アジア金融ファンドは経済危機に直面した際にアジアの国々が助け合うために必要なものだという。同副首相は、「アジア金融ファンドの設置は不可欠である。このファンドはIMFと同じ原則に則ったものであり、IMFの役割を補完することになる」と指摘した。

当選認定の拒否
 タイ選挙管理委員会は、二度目の投票で当選圏内に入った候補者すべての当選を認定するよう求める声に対し、選挙違反があれば、今後も認定を拒否するとの方針を再確認した。国立タマサート大学法学部の講師は連盟で先に、当選認定を求める書簡を同委員会に提出した。また、同委員会のコートム委員は、「一度当選を認定してしまえば、後で選挙違反がはっきりしても、上院議員の資格を剥奪することは至難の業だ」と指摘した。

当選者の発表
 今月十日にも二度目の投票で選ばれた新しい上院議員が発表されたと一部で報道されていたが、タイ選挙管理委員会のサワット委員によれば、選挙違反に関する報告が数多くでており、調査に時間がかかるため、当選者の発表が遅れると予想される。同委員は、「今回の投票は三十五県で行われたが、選挙違反に関する報告の検討が終わったかと思うと、必ず新しい報告が舞い込んでくる。このため、検討が終わらない状態だ」と説明した。


●5月6日(土)

抗議の集会
 アジア開発銀行の第三十三回年次総会がスタートしたチェンマイで、様々な抗議集会が開かれ、これには約二千人が参加したという。会場のホテルはチェンマイ、そして近隣県から動員された警察官が警備しており、また、開会式を執り行ったチュアン首相に書簡を手渡そうと会場内に入ろうとした者が警察官に取り押さえられた。また、アジア開発銀行の副総裁が会場から出てきて、抗議集会の代表者から同行総裁宛の書簡を受け取った。会場周辺に集まった農民らは、チュアン首相が姿を見せなかったことから、チュアン氏を厳しく批判した。

禁煙法に抵触
 禁煙運動の推進者として知られるハタイ医師は、保健省のたばこ消費規制室に対し、UBCに法的措置を執るよう要請した。同医師によれば、UBCは九八年八月から九九年七月にかけ、番組の中でたばこの広告のあるシーンを放送しており、これが九二年制定のたばこ製品規制法に抵触しているという。同医師によれば、この法律に従い、UBCからは三億三千九百万バーツに及ぶ罰金を科すことが可能だという。

適切な街路樹
 森林局のプロートプラソプ局長は、新しいバンコク都知事は街路樹についてはっきりした方針を打ち出す必要があると指摘した。同局長によれば、高速道路の下で日があまり差さない場所に太陽光線を大量に必要とする木が植えられるなど、現在の都庁の方針には混乱がみられるという。同局長は、街路樹は二酸化炭素を吸収し、また、騒音を減らすといった効果があるものの、その場所に合った適切な種類の樹木を植える必要があると指摘した。


●5月7日(日)

農業用水の有料化
 アジア開発銀行によれば、灌漑システムを利用する農民を対象に農業用水を有料化するとの計画では、貧しい農民には課金しないことが合意された。これはタイ駐在の同行顧問が明らかにしたもので、同顧問は、「農民の収入、所有する農地、その場所などを考慮して課金するかどうかを決定することになる」と説明した。関係筋によれば、この作業にはだいぶ時間がかかりそうだという。具体的には、まず特定の農民グループに徐々に課金し、その後でほかのグループからも料金を徴収することになる。アジア開発銀行の説明によれば、有料化は農業用水の有効利用を促すことを目的としている。

要求の受け入れ
 アジア開発銀行は、農民の抗議活動にも関わらず、同行が供与する一部のローン、そして、ローンに課せられた条件を廃止するとの要求には応じられないとの姿勢を明確にした。同行では、今月十五日までに代表を決め、これらの問題について農民の代表などは話し合いをする方針と伝えられる。また、同行の姿勢を伝える文書を農民たちに手渡した同行副総裁は、「農民たちの要求にこの場で返答することはできない。我々がマニラのアジア開発銀行本部に戻るまではなにも約束できない。返答するためには、様々な情報が必要だが、それはチェンマイでは入手できない」と説明した。

通貨スワップ
 米国のトゥルーマン財務長官補は、アセアン、日本、中国、韓国が合意した通貨スワップは、そのままでは考慮を発揮しないと警告した。同長官補によれば、経済状況を正しく判断して、適切に通貨スワップを行うことで初めて効果が現れるという。また、現在、アセアンは十カ国で構成されるが、通貨スワップに同意したのは、アセアン創設メンバーのインドネシア、マレーシア、フィリピン、タイ、シンガポール、タイの六カ国にとどまっている。関係筋によれば、ブルネイが参入すれば、ラオス、カンボジア、ベトナム、ミャンマーも通貨スワップに加わるものと予想される。

コメ買い上げ計画
 関係筋によれば、先にプラパット副農相は農民からトン当たり四千三百バーツでコメを買い上げると約束したが、これは遅きに失したという。農民のほとんどは収穫した米をすでにトン当たり二千五百〜二千八百バーツで売り渡してしまった。これは、農民の多くが借金を抱え、また、コメの貯蔵施設を有していないことから、長期にコメを手元に置くことができないため。

当選の認定
 タイ選挙管理委員会は今月十五日にも、第二回目の投票で当選圏内に入った候補の当選認定を開始する見通しだ。また、同委員会のサワット委員は、「数日中に当選圏内に入った七十八人に選挙違反があったかどうかはっきりするだろう」と指摘した。選挙違反があったと判断された候補は、当選認定が拒否され、第三回目の投票が行われることになる。同委員によれば、三度の投票を行う場合は、通常国会が召集される来月二十四日の十五日前までに投票を実施する必要があるという。


●5月8日(月)

総会の閉幕
 アジア開発銀行の第三十三回年次総会の閉幕において、同行総裁は、同行のメンバー五十八カ国は二〇二五年までにこの地域の貧困層を大幅に減少するという計画への資金拠出が遅れていると指摘した。これについては、米国は日本とは異なり、反対意見を表明し、また、一部の欧州連合加盟国は態度を保留した。

CIAが表彰
 米政府のCIAが、第二次世界大戦時に旧日本軍に対するタイの地下運動「自由タイ運動」で重要な役割を果たした人々を表彰した。米国で執り行われた表彰式には、シティ元外相(現枢密顧問官)、ウィモン元副国防相、チャルン元運輸通信事務次官、ピヤ元国家情報局長、アノン氏が出席した。

投票結果の認定
 タイ選挙管理委員会によれば、同委員会は九日にも第二回目の投票で当選圏内に入った候補の当選を認定するかどうかを発表する予定だ。二度目の投票はバンコクを含む三十五県で実施されたが、同委員会では、合計三十三県から出されていた選挙違反の報告についてすでに検討を終えたという。同委員会は五人の委員で構成されるが、全員が選挙違反に関する調査結果を承認すれば、当選の認定を受けた候補者が発表されることになる。


●5月9日(火)

虚偽の資産申告
 関係筋によれば、医薬品スキャンダルで副保健相を辞任したチラユ氏は、虚偽の資産申告を行った罪で処罰される可能性が高いという。国家汚職制圧委員会は、閣僚は就任、離任の際に資産申告を行わなければならないとの規定に従って同氏が申告した内容を検討し、申告に虚偽があったと判断を下した。このケースは現在、憲法裁判所が審議しているが、同裁判所は国家汚職制圧委員会の判断を指示する可能性が高いという。チラユ氏は資産のうち三千百万バーツはギャンブルで稼ぎ出したと主張しているが、根拠が希薄だという。また、同氏は知人の実業家に弁護させたいと同裁判所に申し出たが、裁判所は弁護するのであれば自分自身で行う必要があるとして、申し出を却下している。

私企業からの借金
 副首相兼内相を辞任したサナン民主党幹事長は、就任と同じ内容の資産申告を国家汚職制圧委員会に行った。この申告では、民間企業「AASオートサービス」に四千五百万バーツの借金があるとされている。これについては、昨年十二月の不信任決議案に関する国会審議で野党議員から資産隠しだと指摘され、国家汚職制圧委員会は、不正申告との判断を下した。これについては現在、憲法裁判所が審議を行っている。サナン氏は借金があるのは間違いないとして、再び同じ資産申告を行った。

二十二人の当選
 タイ選挙管理委員会は、先月二十九日に行われた、上院議員選挙の第二回目の投票で当選圏内に入った二十二人の当選を認定した。関係筋によれば、今回の投票では七十八人を選ぶことになっているが、この数日のうちにさらに数人が当選の認定を受ける可能性もある。しかし、当選圏内に入った七十八人全員の認定は難しいため、第三度目の投票が行われるのはほぼ確実とみられる。


●5月10日(水)

新空港の建設
 運輸通信省筋によれば、ノングーハオで進められている第二バンコク国際空港の建設では、パッセンジャー・ターミナルの建設を日本企業が受注する可能性が高まっている。同筋は、「空港建設には日本側から千二百億バーツにのぼる支援が供与されており、日本企業が選ばれることは予想外のことではない」と指摘した。同ターミナルの建設は総工費が四百二十万バーツにのぼる。また、ターミナルのオプショナル・デザインで日本のパシフィック・コンサルタンツ・インターナショナルを助けた竹中工務店が、ターミナル建設業者に選ばれる可能性が高いという。

不法入国の道具
 米当局によるタイ人男児のタイへの送還措置が遅れていることから、ロサンゼルスの在留タイ人が協力して、この男児の祖父の訪米、タイへの帰国の費用を負担することにしている。この男児は、インドネシア人の男が中国人の女を米国に不法入国させるための道具として使われたともので、この男女はタイに送還された後、国外退去処分になっている。ラダワン元民主党議員によれば、男児の実母は不法入国に関与していた疑いがあり、また、実父はすでに死亡しているため、チェンマイ在住のその父親が、この男児の面倒をみることになっている。


[BANGKOK SHUHO]