総 合

医薬品スキャンダル
薬事公社総裁、「糾弾」へ

保健相 「不正の証拠は十分」


 二年前に発覚した国立病院での医薬品購入にまつわる不正疑惑に関して、コン・タパランシ副首相兼保健相(国家開発党党首)はこのほど、「薬事公社のクリスダ・マヌンウォン総裁、ピサモン・クリンスワン副総裁、幹部職員のニパポン・センスビン氏、ワンチャイ・スパチャトゥラット氏の四人が一億五百万バーツ以上の公金を流用した」と発表した。

 コン保健相はこれら四人を処罰する必要があるとしているが、保健相には同公社を直接監督する権限がないため、処分の決定は同公社理事会に一任することになる。このため今月中にスチャリット・スリプラパン保健事務次官を議長とする理事会が開かれる見通しとなっている。

 保健省はこの医薬品スキャンダル調査のため特別委員会を設置しているが、委員の一人、スウィット・ウィブンスポンプラサート医師は、「クリスダ総裁の不正は確か」と明言。また、もう一人の委員、チャクラタム・タムマサク医務局局長も、「保健省幹部の四人を告発するのが適切だ」と主張するとともに、「その立場から考えて、通常よりも重く罰する必要がある」との見解を示した。

 コン保健相は、「薬事公社は国、国民の利益を守るべき立場であるにもかかわらず、特定の製薬会社などが国立病院に五〇〇%もの水増し価格で医療品を売りつけるのを手助けした」と指摘。同相は薬事公社幹部が犯した不正の具体例として、(1)五百六十八バーツの医療品を国立病院に千五百バーツで販売した(2)六百五十バーツ程度の薬品を国立病院に千五百バーツから二千四百バーツで販売した――ことなどを挙げている。

 国立病院では、同じ種類の薬品は、すべての病院で同一価格で販売されることになっているが、不正があったとみられる期間には、価格にばらつきがあったことが確認されている。国立病院が水増し価格で医療品を買わされたことで、結局、二億九千四百万バーツ程度の国家予算が不正に使用されたことになるとの試算もでている。

 またこのスキャンダルでは、薬事公社幹部が、民間の製薬会社から巨額のキックバックを受け取ったものとみられているが、これについてはまだ詳細が明らかにされていない。


[BANGKOK SHUHO]