週間ニュース
●4月10日(月)
蔵相の実弟を告訴
タイ中央銀行は、タリン蔵相の実弟、シリン氏が国有クルンタイ銀行頭取時代に銀行業務に関する法律に抵触したと警察に訴えた。中銀のチャトゥモンコン総裁は、告訴の事実を認めたものの、告訴内容については言及を避けた。また、タリン大臣は、銀行による違反は中銀に調査の権限があると述べるにとどまった。同大臣の秘書官、チュティ氏も中銀による告訴の事実を認めるとともに、与党第一党でタリン大臣の所属する民主党が、告訴を妨害したとの一部報道を否定した。
幹事長の閣僚ポスト
与党・チャートタイ党関係筋によれば、バンハーン党首と折り合いの悪いポンポン幹事長は、農相ポストを失うものと予想される。同党では、パンチャ議員が副首相を辞任する予定だが、ポンポン議員は、その後任として、この官職とも言えるポストに回されるものと予想される。
容疑を否定
サムットプラカン県のワチラプラカン病院で起きた臓器移植問題で、三人の医師が弁護士を伴って警察に出頭するとともに、容疑を否定した。この事件では、合計四人の医師が殺人罪などの罪に問われている。これらの医師は、土地の権利書、現金、医師免許書などを提出して保釈が認められた。
●4月11日(火)
党首を批判
チャートタイ党のポンポン幹事長は、小規模な改革改造で農相ポストを失ったことについて、バンハーン党首を強く批判した。新しい閣僚の顔ぶれはこの日の夜発表された。同幹事長は、「独裁的であり、閣僚人事において党の規定に反した」とバンハーン党首を批判した。同党では、プラパット副内相が新たに農相に就任し、また、ソンタヤ副運輸通信相が新たに副内相に、チョンチャイ副労働社会福祉相が副運輸通信相に就任した。そして、プラユット議員が新たに副労働社会福祉相ポストに就くことになった。このほか、同党ではパンチャ議員が健康上の理由から退陣すると表明し、ポンポン幹事長がその後任とみられていたが、ウィロート議員が新しい副首相に選ばれた。一方、民主党では、バンヤット副党首がサナン幹事長の後任として、副首相兼内相に就任した。
エクスタシー生産
国家麻薬制圧委員会によれば、タイ・ミャンマー国境地帯に拠点を置く少数勢力「ユナイテッド・ワ・ステート・アーミー」は、覚醒剤の中でも高品質のものとして知られているエクスタシーを生産する準備を進めている。同委員会のティーラパット副事務局長は、「黄金の三角地帯における覚醒剤密造者がユナイテッド・ワ・ステート・アーミーであり、このグループはあらゆる種類の覚醒剤を生産しようとしている」と説明した。現在、エクスタシーは末端価格が一錠六百バーツから八百バーツにアップしており、数年前に約二倍になっている。
●4月12日(水)
政治家関与の疑い
消息筋によれば、先月十四日のリキット判事を狙った殺人未遂事件は、都内トンブリに住む有名な政治家の差し金である可能性が高いという。ソポン副下院議長の実弟である同判事は、自宅から車で出勤途中に、オートバイに乗った男に撃たれて重傷を負った。同判事は、これまでに新熱望党のチャルム副党首の息子の事件などを担当している。同筋によれば、殺害を指示したと思われる政治家は、自分が不利益を被るケースを取り下げるよう同判事に求めたが、これが聞き入れならなかったため、殺害を指示したものという。
幹事長を辞任
農相ポストから外されたポンポン・チャートタイ党議員は、幹事長を辞任した。同議員は、「党の幹部とうまくやっていけないため、幹事長を辞めることにした。しかし、議員にはとどまる」と述べた。また、現在、年内の総選挙(下院議員選挙)を睨んで政党間での議員の移動が活発になっているが、同議員は、「どの政党に移るかなどは考えていない。また、どの政党からも勧誘は受けていない」と述べた。同議員は、以前から農相としての仕事ぶりについて、バンハーン党首から批判されており、これを疎ましく思っていたという。
外国人死亡
警察によれば、ソンクラン祭りを祝うためホアヒンに向かっていたバスが事故を起こし、フランス人観光客五人が死亡し、三十三人が重軽傷を負った。プーンタウィー・サービス社のバスは、高速で走行中に前方の車を避けようと道路脇の側溝に突っ込んだものという。
●4月13日(木)
副党首が無実主張
新熱望党のチャルム副党首は、リキット検事を狙った殺人未遂事件で、自分が主犯ではないと訴えた。同副党首は、これまで「トンブリの政治家」という形で、新聞各紙で同事件の首謀者だと報じられていた。同副党首によれば、自分は前科者でもなく、また、たとえリキット検事が邪魔でも、人を雇って殺すようなことをする必要はないという。
大物に退陣要求
アジアのノーベル賞と呼ばれるマグサイサイ賞受賞者のプラウェート博士は、チュアン首相、チャワリット新熱望党党首、バンハーン・チャートタイ党党首に対し、政治から足を洗い、その才能を別の分野で生かすよう求めた。同博士は、「政治家は好むと好まざるとに関わらず政治の駆け引きに巻き込まれることになる。そして、政治家は権力の虜になり、その能力を十分に生かすことができない」と指摘した。
投票の見直し
タイ選挙管理委員会のユワラット委員は、今月二十九日の上院議員選挙の取り止めはできないと述べた。これは、選挙違反が起こりそうな場合は、投票を取り止めるべきだと指摘に対するコメント。同委員は、「緊急事態には投票を中止することができる。しかし、それは自然災害などであり、選挙違反が起きそうだという理由では中止できない」と述べた。
●4月14日(金)
ポスターの撤去
バンコク都庁は、タイラックタイ党に対し、同党幹部スダラット女史の写真を印刷したポスターを撤去するよう命じた。このポスターは、ソンクラン祭りがタイの旧正月であることから、「楽しいニューイヤーを」と書かれてはいるが、バンコク都知事選に向けた選挙ポスターと理解されるもので、都庁は、選挙の公示前にこのようなポスターを歩道に出すのは法律違反だとしている。
三等座席の値上げ
タイ国有鉄道では、収入拡大のため、今年十月から三等座席の運賃を約四〇%値上げすることを提案している。これにより年間収入は今年の目標六十七億七千バーツから二〇〇一年には七十二億七千バーツに引き上げることができるという。三等座席は低所得者層の利用が多いため、八五年から運賃が据え置かれている。一等および二等座席は九六年三月に運賃が値上げされている。国有鉄道筋によれば、この値上げは理事会ですでに承認されたもので、運輸通信省が承認すれば、決定される。国有鉄道では、サービス改善のためには運賃値上げによる収入引き上げが必要だと説明しているが、運輸通信省が原案通り承認するかどうかは定かではない。
●4月15日(土)
殺人事件の原因
関係筋によれば、ソポン副下院議長の実弟リキット検事が狙われた殺人未遂事件で、警察は、スポーツコンプレックス建設計画に絡むトラブルが背後にあると考えているようだ。これは、殺害の仲介役を頼まれたとされる男が自首し、同コンプレックスとの関連を話したためだという。また、首謀者はこの男に対し、六十九万バーツを殺害のために支払ったとされる。
連休の交通事故
警察当局によれば、今年のソンクラン祭りの連休における交通事故での死亡者は二十九人で、昨年の五十三人を下回った。十二日から交通警察隊に報告された交通事故は合計三十七件で、百五十二人が負傷した。
国民の信頼
チュアン首相は、内閣にとっては国民の信頼が最も大切だと強調した。これは、与党・チャートタイ党でポンポン議員が農相ポストを失ったことに関連したコメント。チュアン首相は、小規模な内閣改造について、「国民の一部は今回の改造に満足ではないかもしれない。新しい閣僚はこれら国民の信頼を得るために一生懸命努力する必要がある」と力説した。また、ソンクラン祭りで故郷トラン県に戻っていたチュアン首相は、地元民約四千人の訪問を受けた。
●4月16日(日)
党内のいがみ合い
チャートタイ党のバンハーン党首は、バンコク都内チャランサニットウォンの自宅で、「ポンポン議員とはうまくやっていくことは全くできない」と述べた。ポンポン議員は内閣改造で農相ポストを外されることになったが、ポンポン議員と同党首との関係は以前から修復不可能なほど悪化していた。バンハーン党首は、ポンポン議員を閣僚ポストから外すことは以前から考えていたが、同議員が党創設者プラマン氏の息子であることを考慮して、行動に移さなかったのだという。しかし、バンハーン党首は党のためには痛みを伴うものだが、ポンポン議員を切るしかなかったという。バンハーン党首は、ポンポン議員が自分勝手すぎると非難し、また、同議員は党首が何事にも口出しすると指摘している。ポンポン議員がチャートタイ党を離れるのは時間の問題とされる。
国内線の料金
タイ国際航空は、国内線の運賃値上げ計画について、航空市場の自由化という政府の方針に沿った性格の者であると説明した。この自由化では、距離が二百キロ以下の場合は航空各社が運賃を自由に設定でき、また、それ以上については、最低賃金、最高賃金が設定されることになる。また、同社によれば、今回の運賃値上げにもかかわらず、国内線は赤字が続く見通しだが、これは国際線での収入で埋め合わせることができるという。
●4月17日(月)
副議長が反論
ソポン副下院議長は、実弟のリキット検事が殺害されかけたのは、スポーツコンプレックス建設計画とは無関係だと主張した。このシナリオは、先に自首した男が警察に述べたものだが、ソポン副議長は、捜査を混乱させ、首謀者の逮捕を阻止しようとした疑いがあるとしている。このシナリオについて、ソポン副議長は、男が述べた人物はリキット検事は関わりがなく、ナンセンスだと指摘した。
交通事故
ピチャイ副首相によれば、ソンクラン祭りの期間中に交通事故で合計百四十二人が死亡した。この期間(十二日〜十六日)に起きた交通事故は八百十三件にのぼるという。同副首相は、「交通事故の原因は大部分が不注意か酒気帯びである。警察は検問所を設置して飲酒運転の摘発に努力したが、それにも関わらず酒を飲んで車を運転する者が後を絶たなかった」指摘した。
バンコク都知事選
野党・プラチャーコンタイ党のサマック党首は、バンコク都知事選で当選を果たせなかった場合、政界から引退すると明言した。同党首は、「バンコク都民が私を選んでくれなかったら、国政選挙には立候補しない。政治以外のことをしたほうがいいと思う」と述べた。バンコク都知事選は現在のピチット知事の任期切れに伴い行われるもので、投票は七月二十三日。
●4月18日(火)
投票の予算
タイ選挙管理委員会によれば、予算庁は今月二十九日の投票の費用として五億四千万バーツを割り当てただけで、追加の割り当てを拒否している。同委員会は四億バーツにのぼる追加割り当てを求めているが、これに対しては一般行政基金から二億九千五百万バーツが割り当てられるだけとなっている。予算庁は、中央予算をできるだけ節約するのが任務であり、そのポリシーに沿って、追加予算を全額認めることはできなかったという。
息子の立候補
新熱望党では、チャワリット党首が、チャルム副党首の二人の息子を党公認候補として次期総選挙に送り込まないとの候補者選定委員会の決定を見直すよう求めている。同党では、息子二人の擁立にチャトゥロン幹事長が反対していると伝えられる。チャワリット党首は、候補者探しに力を入れるべきであり、二人の息子の擁立についても今後の検討課題とすべきだとしている。また、同党では、この問題で、チャトゥロン幹事長とチャルム副党首が対立していると報じられたが、チャワリット党首は、「二人は互いに尊敬しあっており、対立云々の報道はナンセンスだ」と述べた。また、同党では、党の重要事項を決定する党大会の日程をチャワリット党首がなかなか決定せず、チャトゥロン幹事長をイライラさせていると伝えられる。党大会は当初今月二十五日行われる予定だったが、現在のところ三十日への延期が決まっている。
●4月19日(水)
第二国際空港
ノングーハオで建設が進められている第二バンコク国際空港について、政府の担当委員会は、同空港をタイの空の玄関口として、現在ドンムアンにあるバンコク国際空港は空港以外の用途に使用することもできるとの結論に達した。これは、現在の国際空港をどのように利用するのかに関する当局のはっきりしたポリシーを示したもので、航空産業、観光産業にとってはよいニュースとなっている。スパチャイ副首相兼商務相は、「ドンムアンの国際空港はノングーハオの第二バンコク国際空港が二〇〇四年に開業した後も二年間空港として利用されるが、その後は空港以外の用途に使用することもできる」と指摘した。
擁立を決定
新熱望党によれば、チャワリット党首は、自分の権限で、チャルム副党首の二人の息子を同党の公認候補とすることを決定したという。これら息子は、夜の盛り場などで暴力事件を起こしたとして、これまでに何度か新聞で取り上げられたことがある。また、党内ではチャトゥロン幹事長が、二人の息子の擁立に反対しており、チャワリット党首が、チャルム副党首と同幹事長の間に入って問題が起きないようにするとしている。
法相の告訴
アムナートチャルン県では、先の上院議員選挙で当選圏内には行ったものの、当選認定を拒否された候補がスタット法相を告訴する動きを見せている。この候補、ニポン氏によれば、スタット大臣はライバル候補を選挙運動期間中に支援したもので、選挙違反にあたるという。ニポン氏は二十日にも同大臣を告訴する意向だという。
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