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乗客少なく「商売上がったり」

スカイトレイン駅の小売店


 バンコク・トランジット・システム(BTS)社がスカイトレインを昨年十二月に開通させてから、三カ月が過ぎた。しかし、一日の乗客数は依然として目標数を大幅に下回っており、この影響でBTSは経営が難航、また駅の構内にある小売店にもその煽りを食った所が続出している。

 スカイトレインの駅で働く従業員は、「予想以下の乗客数で、小売店の売上高は予想の半分ぐらいに止まっている」と述べている。またBTSの賃貸スペース・広告認可店、VGIグローバル・メディアによると、BTS社は一日平均でおよそ六十万人がスカイトレインを利用すると見込んでいたが、実際には予想の三分の一である二十万人ほどしか利用していないという。BTSのピーク時は、平日が午前七時から九時と午後四時から六時、また週末は昼から夕方となっている。

 「スカイトレイン開通前には、百八十店舗の小売店が駅構内に出店する契約が交わされていたが、現在はおよそ八十店舗が運営しているのみ。そのほとんどはコンビニエンスストア、飲食店、そして携帯電話販売店である」とVGIは説明する。

 貴金属品を駅で販売している「オーロラ」では、開店以来、売上が目標額に全く達しておらず、店舗数を減らすことを検討しているという。「運営を続けるには、毎月約百万バーツの売上が必要なのですが、この少ない乗客数では経費ばかりかかってしまう。これから確実に乗客が増える見込みもないので、今運営しているうち数店舗を閉店する予定だ」

 この悪状態を改善するため、VGIは契約店を集め現状の打開策について話し合いの場を設けた。そしてその結果、VGIは以下の三項目を呑み込むことを認めた。まず第一に、小売店はこれまで契約していた店舗数を減らすことができる。第二に賃貸料の支払い時期を延期する。そして第三に、現在店舗がある場所を、利用客が多い駅に移動できることである。一部の新聞には、VGIが特定の店に無料の賃貸料を認めたと報道されたが、VGIはこれを全面否定している。

 これを受け、携帯電話販売社「Jマート」では、現在店舗があるアリー駅から、比較的乗客が多いモー・チット駅へ移動する計画を立てている。タナラス・ウンルエンJマート商品開発部長は、「我社では、スカイトレインの開通前からモー・チット駅に注目していたが、空きスペースがその時にはなかった。契約が変更できるようになり、売上が伸びることを期待している」

 しかし一方では、利用客が予想より少ない中で順調に営業している店もある。衛生・健康関連商品チェーン「ワトソンズ」は、駅構内に初めての小規模チェーン店「ワトソンズe」を開店、一定の顧客数を確保することに成功している。また「ブラック・キャニオン」レストランは現在七店舗を構内で営業しているが、好調を博していることから店舗数の拡大を進める方針を立てている。また同店は、賃貸料の五〇%割引を現在VGIと交渉している。

 BTS社は駅構内の賃貸スペースとして、九平方メートルの小規模サイズから七十平方メートルの展示用を設けている。飲食店については、チケット販売エリアのみで営業が許されている。なお賃貸料は、一平方メートルにつき六千バーツとなっている。

 賃貸料金の割り引きと場所の変更を認めたVGIだが、同社は将来的に乗客数は増加し、小売店の数もそれに比例して増えていくと推測している。

 「生活のサイクルを変えるには、ある程度の時間が掛かるものだ。香港の地下鉄を例に挙げると、一日平均の目標乗客数であった六十万人に達するのに二年間掛かっている。これと同様に、タイ人が電車通勤などでスカイトレインを生活の一部として利用には、もう少し様子を見る必要がある。我々は三十年間の経営権を持っているので、今現在の乗客数に慌てることはないと思っている」

 BTSでは現在、乗客の呼び込みキャンペーンとして、四月三十日まで「スカイカード」を二五%引き、「学生カード」を三五%引きで販売している。

(チャットケーオ・ティアンケーオ記者、ルァンイッサラー・カライジンダー記者)



[BANGKOK SHUHO]