総 合

被曝事故で1人死亡
火葬に地域住民が反対

「放射能がまき散らされる」


 バンコクに隣接するサムットプラカン県の廃品リサイクル場に放置されていた使用済み『コバルト60』で、廃品回収業者やリサイクル場で働いていた数人が被曝するという事故が起きたが、この事故で死亡した男性の火葬に、火葬場周辺の住民が強く反対している。 東北部カラシン県出身のこの男性の葬儀が都内トンブリ地区ランブア寺周辺で行われることになった経緯は報道されていないが、付近の住民千人以上が火葬場に予定されていた同寺に対し、火葬を他所で行うよう強く要請したという。

 住民は大量の放射能を浴びて死亡した男性の遺体を焼くことで放射能がまき散らされると恐れているとのことで、原子力平和利用室の職員が計測器を使って放射能の心配はないと説明したが、住民の不安は収らなかったようだ。

 保健省の発表によれば、この事故で現在も入院して治療を受けている六人のうち二人が危険な状態にあるとのこと。すでに三人は退院しているが、被曝による炎症の治療のためにしばらく通院する必要があるという。同省医務局のチャトリ・バンチュン副局長は、「放射能について誤解している人が少なくないが、被曝による炎症は重度の日焼けと同じもので、感染する心配はない」と説明、市民の理解を求めている。

 また、食品薬物管理庁によれば、この被曝事故で放射能に対する一般市民の不安が高まっているのに乗じて、放射能を除去する効果があると偽ってカニや貝殻の抽出物を販売している悪徳業者もあるということで、同庁では取扱業者を見つけ次第摘発することにしている。




[BANGKOK SHUHO]