経 済

乗用車需要、大幅に回復

販促や新車発表などさかん


 最近、赤ナンバーをつけた乗用車を町でよく見かけるようになった。これは購入したての新車に付けられるディーラーの仮ナンバーで、車種を見ると高級車から普通車まで幅広いレンジで購買需要が増えていることが伺える。一方で世界の石油価格高騰の影響から、ガソリン価格の値上げが問題視されているが、乗用車の販売台数にはあまり影響を与えていないようだ。


 二月の乗用車販売台数は五千四百十一台で、前年同期と比べて六三・一%の伸び率を記録した。また商業用車は、同期比二四・六%増の一万一千二百八十一台であった。乗用車の売上が特に伸びたことから、乗用車と商業用車の比率は六三対三五となり、経済危機前の比率に回復した。

 販売台数はトヨタが五千百二十五台でトップを維持し、いすゞが三千七百十五台で二位、そして三菱が千七百九十七台で三位となっており、総合的にはピックアップなど商業用車の売上台数が多い会社が依然高いシェアを占めている。

 自動車売上が伸びた要因としては、各社が展開する販売促進キャンペーンが功を奏したことや、銀行の低金利政策でローンが組みやすくなったことなどが挙げられる。

 バンコクのホンダ・ディーラーでは、自動車を購入する際、提携している保険会社のファースト・クラス保険に加入すると、三千〜五千バーツ相当のファッションバック「キプリング」をプレゼントするという女性顧客の拡大を狙ったキャンペーンを実施している。

 新型モデルを投入して、顧客を呼び込む戦略を進めているメーカーもある。マツダは今月十三日、普通乗用車「323プロテージ」を新発売した。親会社のフォードとの合弁によるオート・アライアンス・タイランド(ATT)工場で製造されており、同社では最低でも二千台の販売台数の増加を見込んでいる。なお同社の今年の販売台数目標は九千台で、昨年の四千台から二倍以上の売上を狙う。

 またそのフォードも、同じ組み立てラインを使用した「新型レーサー」を製造し、同じカテゴリーに入るトヨタカローラ、三菱ランサー、ホンダシビック、日産サニーなどと対抗する。ピックアップトラックの市場シェアを昨年から四・七%引き上げ、現在全体の一〇・五%を占めるフォードは、総合販売台数を昨年の七千七百台から一万五千台にする目標を立てている。

 自動車売上台数が上昇している一方で、ガソリン価格はハイオクが十五・九十九バーツ/リッター、レギュラーが十五・十九バーツ、ディーゼルが十二・八十二バーツと過去最高値を更新した。その後ガソリンは三十サタン引き下げられたが、販売台数を見る限りでは大きな影響は与えていない。しかし観点を変えてみると、乗用車の伸び率が商業用車を大きく上回ったのは、価格上昇を嫌った低所得者がピックアップ車の購入を敬遠したからとも考えられる。




[BANGKOK SHUHO]