政府、「減税を見送り」を確認
石油価格上昇止まらず
輸送会社は「赤字」と悲鳴
国際市場での原油価格の上昇に伴い、国内でも石油価格がこれまでになく上昇、政府に対策を求める声が一部で出ているが、政府は「現時点では石油税の減税などは行わない」との方針を確認している。
先に行われた経済閣僚会議でこの問題が話し合われたが、スパチャイ・パニッチャパク副首相兼商務相、タリン・ニムマンヘーミン蔵相とも、「現在の政府の財政状態を考慮すると減税は無理」との見解を示した。しかしその一方で、スワット・リプタパンロップ工業相は、「国民が石油価格上昇に苦しんでいるため政府は何らかの対策を講ずる必要がある」と主張している。
現在、石油製品にはリットル当たり四バーツが課税されているが、スパチャイ副首相は、「政府は景気刺激策に資金を投入する必要があるため、四年連続で歳出が歳入を上回る開示予算を設定しており、減税は政府の財政状態をさらに悪化させることになる」と説明。また、「石油価格上昇問題の緩和のため国が何らかの形で補助をすることは石油の消費拡大につながる恐れもあり、これも現時点では採用できない」としている。
また、ステープ・トゥクスバン運輸通信相は、「利用者の負担を考えると、長距離バス料金やトラックによる貨物輸送料を現時点で値上げすることはできない」との考えを示している。これは長距離バスサービスを担当する国有トランスポート社から、「石油の値上がりは同社の経営を圧迫しており限界に達している」との訴えが上がっているのを受けてのもの。民間業者で構成されるバス組合も「値上げが許されなければ赤字経営に転落することになる」としている。
現在の石油価格上昇は、OPEC(石油輸出国機構)が原油の生産調整を継続する姿勢を確認したことにともなうものだ。しかし春になれば、欧米で暖房用の石油消費が減少し、石油は自ずから値下がりするとの見方もあり、政府としては、減税、値上げは一度決めてしまうと元に戻すことが非常に難しいこともあり、慎重にならざるを得ないというのが本音といえるだろう。
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