週間ニュース
●2月2日(水)
局長殺害の企て
プロートプラソプ森林局局長は、自分を殺害しようとする企てがあるが、これまで通りミャンマーからの不法な木材輸入を厳しく取り締まると明言した。この取り締まりで木材を輸入できなくなった業者がカレン族の男を雇って、同局長を殺害しようとしているという。同局長は、「殺害が計画されていることは、海軍の知人から聞いた。この知人は、ミャンマーから木材を輸入したことのある海軍高官に近い人物だ」と述べた。同局長は、「私は五十五歳だ。今死んでもいい。しかし、森林局の取り締まりは私がいなくても続けられる」と述べた。
夫婦別姓法案
下院の第一読会を夫婦別姓法案が通過した。しかし、第二、第三読会に備えて、法案内容を詳しく審査する委員会は設置できなかった。これは、与党第一党・民主党が、この委員会のメンバーのうち九人を、女権拡張グループの代表としようとしたが、これに野党側が反発し、話がまとまらなかったため。野党側は、この九人については、事前に説明を受けておらず、不透明さが残るとして、民主党の提案を受け入れることに難色を示した。委員の選出を巡っては数時間にわたり与野党の論争が続き、結論が出ないまま、議長が閉会を宣言することになった。夫婦別姓法案では、結婚した女性が姓を変えずに済むよう現行の姓名法を改正することが求められている。
パソコンの活用
ウィサヌ内閣官房長官は、「これからは閣僚は憲法で求められているように閣議に出席するだけでなく、パソコンをうまく使えるようにならなければならない」と述べた。同長官によれば、閣議でのパソコン活用計画では、三段階に分けて、パソコンの利用を拡大することになっている。第一段階では、閣僚は閣議でノートパソコンを使って、データを閲覧したり、保存できる。これはすでに完了している。また、総選挙(下院議員選挙)後には、第二段階として電子メールが利用できるようになる。第三段階では、予算庁、外務省、内務省など関係政府機関とのネットワークが構築され、閣議で様々なデータが利用できるようになる。この段階では、閣僚はパソコンを不自由なく使えるようになっているはずという。
出馬の意向確認
昨年十二月十八日にピストルで撃たれ重傷を負ったパナワット民主党議員は、「誰かに狙われているようで身の危険を感じている」と述べるとともに、次の総選挙に出馬する意向を再確認した。同議員は、ネウィン副農相の兄、タウィーサク議員の指図で命を狙われたとされる。パナワット議員によれば、退院した二日後の先月二十日、オートバイに乗った不審な男が同議員の動向を窺っていたという。同議員は、「同じようなめには二度と遭いたくない。身の回りには非常に注意している」と述べた。
●2月3日(木)
立候補資格の問題
三月四日に投票が行われる上院議員選挙の立候補資格を巡る問題は、早期に決着をつける必要があるという。外国在住のタイ人有権者は、今月十六日に在留地の公館で投票をすることになっており、それまでに国立大学理事などに資格があるかどうかを決定する必要がある。憲法裁判所は、今月八日に審議を行うかどうかを決定する。ここで審議することが決まり、また、タイ選挙管理委員会の判断を支持する判断が下されれば、国立大学など政府機関の委員会、理事会、評議会に籍を置くものは公務員と見なされ、立候補の資格がないとされ、これが今後の選挙にも適用されることになる。また、同裁判所が審議しないことになれば、民事裁判所あるいは各県の地方裁判所が判断を下すことになる。その場合、選挙資格を巡る混乱が長引くものと懸念されるという。
初日に数万人
BOIフェア2000は初日に数万人が会場を訪れた。投資委員会(BOI)が中心となって開催する同イベントは、外国投資を拡大し、また、タイ経済が順調に回復に向かっていることを世界に発信することを狙ったもので、この日、マハ・チャックリ・シントーン王女殿下によって開会式が執り行われた。ここではタイそして世界の主要企業がブース、パビリオンを設けて、それぞれの製品やサービスを紹介するとともに、二百に及ぶセミナーも開催される。同委員会では、十七日までの開催期間中、合計数百万人が訪れるものと見込んでいる。
質疑要求を却下
ソポン下院副議長は、議会において、サナン副首相兼内相の資産疑惑に関する質疑要求を退けた。野党・新熱望党のスチャート議員は、先の国会での資産に関するサナン副首相の発言が嘘だとして、質問しようとしたが、ソポン副議長は、これをとりあげなかった。同副議長によれば、これはワンノー国会議長(新熱望党議員)と相談した結果であり、このような疑惑は国会議員が追及するのではなく、国家汚職制圧委員会の仕事だと認識に基づいている。
●2月4日(金)
選管の権限
バンコク、ピサヌローク、コンケンの地方裁判所は、タイ選挙管理委員会には、立候補届けの締め切りから一週間に限り、届け出を行った者に立候補の資格があるかどうかを決めることができるとの判断を下した。これにより、一月一日以降に同委員会が、失格とした人々五十人は立候補できることになった。同委員会のティラサク議長は、「裁判所の判断を尊重する」と述べた。一方、ユワラット委員によれば、上院議員選挙の立候補資格についてはまだ不明確な点があり、今回資格ありとされた人が当選したとしても、後で当選が取り消される可能性もあるという。
国立公園内で殺人
チェンマイ県ファン郡のドイアンカン国立公園内でキャンピング中のオーストラリア人カップルが銃を持った二人組に襲われ、男性が死亡し、女性が重傷を負った。付近で覚醒剤を所持していた二人の若者が捕らえられたが、女性の証言により釈放された。この女性によれば、二人の男がやって来たのは午前一時頃で、オーストラリア人の男性は抵抗したため、銃で撃たれて死亡した。犯人はカメラ二台、腕時計二個、現金六百バーツを奪って逃走した。
協力を約束
プロートプラソプ森林局局長は、ミャンマーからの木材輸入に従事している企業四社の責任者と話し合った。この話し合いは、プロートプラソプ局長の命を狙う者がいるとの同局長の発言に伴い行われたもので、これら責任者は関係ないと説明するとともに、同局長が木材密輸問題の視察でミャンマー側を訪れる場合は、その身の安全を保証すると確約した。同局長は、「彼らは私の命を狙ったことなどないと主張した。腹を割って話をした。彼らの言い分を信じたいと思う」と述べた。
●2月5日(土)
特殊部隊の編成
陸軍の特別顧問、ブンラート大将によれば、タイ・ミャンマー国境地帯でのヘロイン、覚醒剤の密造、密売が増加しており、危機的な状態に達している。このため、スラユット陸軍司令官に対しては、特殊部隊を編成して、この問題の解決にあたらせることが提案される見通しだ。同大将は、「この特殊部隊は、八十年代初頭のプレム政権の際に編成されたものと同様の部隊である。当時は麻薬王クンサが国境地帯で勢力を持っていたために、そのような部隊が必要とされた」と説明した。黄金の三角地帯では、ユナイテッド・ワ・ステート・アーミーがコントロールするエリアでヘロイン、覚醒剤が密造されているとされる。陸軍第三管区のワタナチャイ司令官は、「ユナイテッド・ワ・ステート・アーミーは天然資源の取引に従事していると主張しているが、主要な収入源は薬物の密売だ」と指摘した。
候補者に警告
バンコク都庁のピチット知事は、上院議員選挙の立候補者に対し、街路樹などに貼った選挙ポスターを二月八日までに撤去するよう要求した。同知事は、「公共の場所にこのようなポスターを掲示することは禁止されている。期限までに撤去しない場合、都庁は法的手段を執る」と述べた。都庁では、選挙ポスターを貼る場所を設けているが、一部の候補はこれを使わずに目立つ場所に掲示している。
中華街で中国正月
バンコクのチャイナタウン、ヤワラートで中国正月を祝うセレモニーが執り行われた。ヤワラートでは新しい年、辰年の元日にあたるこの日、そして、翌六日に様々な祝賀行事が予定されているが、この日、数万人がヤワラートに集まったという。
名誉政治博士号
国立タマサート大学は、第十回アンクタッドに出席するためタイを訪れるアナン国連事務総長に名誉政治博士号を授与することにした。政治学部のアネク学部長は、「大学の理事会は全員一致で授与を決定した。授与式は十一日に通り粉割れる予定だ」と述べた。同学部長によれば、アナン氏はこの二年間、国連事務総長として、途上国に対する支援を強化し、また、超大国が国連で幅を利かすことがないよう努力している点が高く評価されるという。
●2月6日(日)
ハッカー問題
関係筋によれば、タイの商業ウェブサイトがハッカーに侵入され、同ページを利用したクレジットカード利用者の情報が盗まれたという。無料ウェブサイトを提供している複数の業者は、この情報が無料サイトで公開されたことから、このページを閉鎖したことを認めている。この情報が本当にタイの商業ウェブサイトから盗まれたものであれば、タイでは初めてのケースとなる。ウェブサイト「ショッピングタイランド・コム」を運営するロックスレー・インフォメーション・サービシズ社の担当者によれば、現在、同サイトから情報が盗まれたかどうかをチェック中だという。
第三世界の利益
スパチャイ副首相兼商務相は、今月の第十回国連貿易開発会議(UNCTAD)が第三世界の国々にとって貿易、開発に関する世界的な交渉をやりやすくすることになろうと指摘した。同副首相によれば、先に米国シアトルで開かれた世界貿易機関(WTO)の会議は、農業問題で物別れに終わったが、UNCTADがその溝を埋めるのに役立つものと期待される。
容疑者を逮捕
チェンマイ県の国立公園内でオーストラリア人男性が殺害された事件で、十八歳の男が容疑者として逮捕された。警察によれば、同容疑者は犯行を認めているという。重傷を負った被害者のガールフレンドによれば、犯人は二人組で、警察はもう一人の行方を追っている。
●2月7日(月)
憲法裁判所の判断
タイ選挙管理委員会は、上院議員選挙の立候補資格に関する問題に終止符を打つため、憲法裁判所に最終的な判断を下してもらいたいと考えている。同裁判所は、資格に関する訴えを審議するかどうかまだ決定していない。同委員会のサワット氏は、「憲法裁判所が審議、判断をしないことになれば、関係当局の判断が最終的なものとなり、これが今後の選挙でも適用されることになる」と説明した。
ポスターの撤去
上院議員選挙の候補者の一人、チュームサク氏は、選挙ポスターを第十回アンクタッドのために撤去せよとの命令は民主主義の考えに反するものだと指摘した。選挙ポスターは沿道の電柱、道路標識のポールなど、あらゆるところに付けられている。このため、バンコク都内の一部の区では、美観を守るとの理由で、選挙ポスターを撤去するよう命じた。同氏は、「選挙ポスターは比較的サイズの小さなものであり、街の美観を損なうものではないだろう。また、多少美観に影響があるとしても、政治改革、民主改革のためには仕方がない」と述べた。
ポ無所属候補の当選
バンコクで開催された都知事選に関する討論会では、今年七月に実施される見通しの都知事選挙は政党が力を入れるため、無所属候補の当選は難しいとの意見が大勢を占めた。今年は三月に上院議員選挙が、七月には都知事選、そして、年内に下院議員選挙が実施される。討論会での意見によれば、各政党は都知事選を下院選挙(総選挙)の前哨戦と位置づけ、精一杯選挙運動を展開するものと予想される。このため、ピチット現知事は無所属で立候補し、当選を果たしたものの、次の選挙では無所属候補は非常に不利になる可能性が高いという。
●2月8日(火)
審議実施の決定
憲法裁判所は、上院選挙の立候補資格に関する訴えを審議することを決めた。同裁判所では裁判官による採決が行われ、賛成七人、反対五人で審議を行うことが決まった。しかし、同裁判所は、立候補資格に関するタイ選挙管理委員会の権限については、憲法とは直接関わりがないとして、審議を断った。今回の上院選では、外国に住む有権者にも投票が許されるが、この投票は不在者投票と同様に早期に実施される。同裁判所は、この外国の在外公館での投票に間に合うよう今月十四日に判断を示すことにしている。
ゴミ焼却施設に批判
グリーンピースのバンコク事務所によれば、日本政府はODAを使って、公害の元となるゴミ焼却施設をタイなど外国に売りつけているという。この焼却施設は、人体に有害な重金属や猛毒のダイオキシンを周辺にまき散らすとのことだ。グリーンピースによれば、バンコクで出たゴミを、四カ所に建設する施設で焼却する計画が進められており、これには日本側から二百億バーツが融資される。
憲法の改正
現行憲法の起草に携わったアナン元首相は、五年間施行し、不備な点がはっきりしてから、憲法を改正するのがよいと述べた。これは、サマック党首の改憲要求に関連した発言。同党首は、選挙管理委員会が上院選の立候補資格で重大なミスを犯したため、改憲で上院選のやり方を改める必要があると主張している。これについて、アナン元首相は、新しいシステムを実施する際は問題が付き物であり、不備な点がはっきりしてから、徐々に法律を改正してゆくのが望ましいと述べた。
●2月9日(水)
臓器移植の問題
サムットプラカン県のワチラプラカン・ジェネラル病院で移植のための臓器が売買されていたとの疑惑で、調査委員会は、同病院の経営陣や医師に倫理的問題があったとの報告をまとめており、これについては、十日にも医務評議会が審議する見通しだという。この調査には約八カ月かかったことになる。関係筋は、「臓器を取り出すために医師が患者を死なせるようなことはなかったと理解しているが、その方法は倫理的、法律的に問題が残る」と指摘した。
会議で交通規制
警察当局は、第十回アンクタッドが開催されることから、二十日まで会場のクイーン・シリキット国立会議センター周辺の道路は利用しないほうがよいと警告している。これは、各国の要人が乗った車を優先させるための交通規制が行われるため。警察では、ラチャダピセーク、ラマ四世、スクンビット、プルンチットなどは避けるよう呼びかけているが、もともと交通量の多い通りであり、交通規制による渋滞の悪化は避けられないかもしれない。
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