サナン副首相の資産隠し疑惑
国会での質疑応答が却下
野党「必ず証言させる」
下院議会で今月四日、最大野党・新熱望党のスチャート・シーサン議員が、サナン・カチョンプラサート副首相兼内相(民主党幹事長)の資産隠し疑惑について質疑しようとしたが、ソポン・ペットサワン下院副議長(与党・国家開発党議員)は、同議員に発言の機会を与えなかった。
同議員は、四千五百万バーツを民間会社から借りたとのサナン副首相の発言について質問しようとしていた。この疑惑は昨年十二月の不信任決議案に関する国会審議で野党陣営が取り上げ、サナン副首相は、資産とされるもののうち四千五百万バーツはAASオートサービス社から借りたものだと釈明している。
しかし、商務省に提出された同社の会計記録にはそのような融資の形跡はなかった。このため、スチャート議員が改めて、資金の出所について質そうとしたもの。
ソポン副議長によれば、スチャート議員に質疑をさせなかったのは、ワンノー・マター国会議長兼下院議長(新熱望党幹部)と相談した結果であり、正副議長の話し合いで、この疑惑は国会議員が追及すべきものではなく、汚職制圧委員会が調査すべきものだ、との点で意見が一致したという。ソポン副議長は、「スチャート議員に質疑を許すことは、現行憲法で独立機関として設立された汚職制圧委員会の権限を侵すことにもなりかねない」と説明している。
しかし、スチャート議員によれば、サナン副首相への質疑は同委員会とは無関係である、とすでに説明しており、この説明について、同日の国会で審議されることになっていたが、直前になって審議しないことになった。同議員は、政府ぐるみでサナン副首相をかばおうとしていると非難している。
新熱望党のアディソン・ピエンケート議員によれば、野党側としては、資産隠しを裏付ける十分な証拠があると考えており、サナン副首相に国会で証言させるべく戦略を練っているところだという。
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