総 合

地裁、「取り消し無効」の判決

上院議員の立候補取り消し問題


選管委員、〃抗議〃の辞任

 タイ選挙管理委員会が上院議員選挙の立候補予定者の一部を資格がないと退け、また、この決定が地方裁判所によって覆されたことから、同委員会のメンバー五人の一人、ウィスット・ポテン委員が辞表を提出した。辞任の理由は、現在の状況では選管が威厳を持って任務を遂行することはできないというもので、平易な言葉に置き換えると、選管の言い分が認められなかったことへの不満ということになる。

 同委員は、辞表提出に伴い、四十五日以内に後任が指名されるが、憲法の規定により、上院議員選挙の投票日(三月四日)までは委員にとどまることが義務づけられている。

 また、今回の地方裁判所の判断に伴い、野党・プラチャーコンタイ党のサマック・スンタラウェート党首は、現在すでに始まっている上院議員選挙を中止し、憲法を改正して、新しい制度で上院議員を選ぶことを提案した。

 同党首の提案は、現在進行中の上院議員選挙を取り止め、議会がさまざまな職業の二千人を指名し、これら指名された人々の中から互選で二百人の上院議員を選ぶというもの。同党首は、選管が数十人に資格がないと判断を下したことは重大な誤りであり、このため、新しい制度で上院議員を選ぶ必要があるとしている。

 バンコク、コンケン、ピサヌロークの各地方裁判所は、立候補資格がないとの選管の決定は間違っていたとの判断を下した。裁判所の判断によれば、選管には立候補届受付の終了から七日間に限り、届け出を行った者に資格があるかどうかを決める権限がある。しかし、それ以降は権限がない。このため、今年一月一日以降に選管によって資格がないとされた人々は立候補できることになった。選管も資格がないとの決定を撤回することになった。

 サマック党首の要求に対し、チュアン・リークパイ首相(与党第一党・民主党党首)は、「賛成できない。資格に関する問題は地方裁判所の判断に委ねるのがよい。憲法を改正して選挙制度自体を変更することは時間もかかる。また、資格問題に直面しているのは一部の立候補希望者にすぎない」と述べ、法律の不備については、上院議員選挙の後で検討・改正しても遅くはないとの認識を示した。

 また、アピシット・ウェチャチワ国務相(民主党副党首)は、「新しい制度が実施される場合、ある程度、問題が生ずるのは避けられない。現行憲法では選挙管理委員会や憲法裁判所に改憲の提案権限が付与されており、この手続きを通じて不備な点を改めてゆくのが望ましい」と指摘した。


[BANGKOK SHUHO]