総 合

チャートタイ党 党首と幹事長、対立が激化

幹部入れ替えの可能性も


 与党・チャートタイ党では、アジア開発銀行から農業省に融資された農業改革予算約六億バーツを巡り、バンハーン・シラパアチャ党首が幹事長職にあるポンポン・アディレクサン農相を叱責したことから、二人の関係が急速に悪化している。バンハーン党首は、農相の仕事については党にすべて報告することになっているにもかかわらず、農業改革予算に関しては説明がなかったと憤慨している。

 これに対し、ポンポン農相は、直接、党首には話していないが、間接的に報告されているはずだと反論している。同農相は、「バンハーン党首は何か質問があれば、会ったときに必ず私に尋ねていた。先日会ったときも、ローンについて何も訊かれなかった」と述べた。

 与党幹部の論争は連立政権全体の結束に影響する恐れがあるため、チュアン・リークパイ首相(与党第一党・民主党党首)も農業省の仕事は農相が最高責任者であると指摘して、バンハーン党首を諫める姿勢を見せたが、バンハーン党首はポンポン農相に対する姿勢を和らげていないようだ。

 また、ポンポン農相の父親で、チャートタイ党の創設者でもあるプラマン元党首は、見るに見かねて、農相を弁護するに至った。プラマン元党首は、「息子には党の評判を第一に考え、また、誠実に職務を遂行するよう言い聞かせている。バンハーン党首が腹を立てているのは、党の会合でローンについて説明しなかったからだろうが、閣議とぶつかってしまったため、息子は党の会合に出席できなかったのだ」と説明した。

 このほか、プラマン副党首は、「若い党員の論争であれば、幹部が仲介することもできる。しかし、今回は党の幹部同士の論争である。党首が収拾する以外に道はない」と強調した。

 ポンポン農相に対して敵対的なバンハーン党首の今回の姿勢は、以前から存在した党内のわだかまりが表面化したとの見方もある。また、年内には総選挙も実施されるが、それに備えて、バンハーン党首が、自分とは折り合いが悪い幹部を排斥しようとしたとの見方もある。

 これに関連して、プラマン元党首は、自分が創設したチャートタイ党が、スパンブリ県(バンハーン党首の出身地)の政治家だけに牛耳られるようなことになれば、それは残念なことだと述べている。

 ポンポン農相に対するバンハーン党首の辛辣なコメントの裏に何があるのか現在のところはっきりしないが、今後、総選挙を有利に戦おうと、幹部の入れ替えなどで態勢を整える政党が増えるものと予想される。


[BANGKOK SHUHO]