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タイ政府 経済成長率を上方修正

貿易黒字は縮小の見込み


 政府は一月三十一日、二〇〇〇年の経済成長率(国内総生産ベース、昨年比)を、これまでの四%から四・四%に上方修正した。昨年十一月の発表から僅か二カ月で〇・四%引き上げた理由として、電力需要の上昇、民間投資の増加、原油価格の引き下げ、そして好調な輸出を挙げている。

 タイ国発電公社(EGAT)によると、一月一日から二十一日の電力消費量は、昨年同期比で一三・四八%上昇した。また電力消費が最も高い時間帯での比較でも、過去三年(同期比較)で最も高い伸び率となった。EGATは、今年の電力消費量が一一・二四%増加すると予想しており、政府は製造業や家庭での電力消費増加は、景気の回復を反映するものだと説明した。

 金利低下と国内需要の上昇から民間投資が増え始めたことも、経済成長に好影響を与える材料となっている。タイ中央銀行の発表によると、昨年十二月の民間投資指数(昨年同期比)はゼロで、過去十四カ月連続のマイナス指数からようやく立ち直りを見せた。なお新規投資は、製造業よりサービス業などで活発になっている。

 シンガポール市場の原油価格が値下がっていることから、タイの原油価格も同様に値下げされる予想も立っている。シンガポールの原油価格は、米国が「原油の世界価格は高くなり過ぎている」と指摘したことなどの影響で一・五米ドル/バレル引き下げられた。タイ国石油公社は、シンガポールでの値下げが続けば、タイの大手石油業者も近いうちに値下げに踏み切るだろうと予測している。

 これに加え、輸出も引き続き良い見通しとなっている。九九年の総輸出額は、米ドルベースで五百六十六億八千万ドル、前年比で七・二%の増加を達成した。九七年九月から黒字が続いている貿易は、今年も自動車を筆頭に製造業で活発な動きが予想され、政府は総輸出額六百億を見込んでいる。

 しかし、輸出の好調が続く一方で、輸入がそれ以上の伸び率になっていることが懸念されている。昨年の輸出の平均伸び率が一〇%台だったのに対し、輸入は十一月が四〇・七%(前年同期比)、十二月が四一・九%(同)と九九年後期から非常に高い伸び率となり、年間の総輸入額は四百七十七億九千万ドル(前年比一七・六%増)に上がった。これは輸入関税引き下げが影響したためと思われる。

 この結果、昨年の貿易黒字額は九八年の百二十二億ドルから八十九億ドルに落ち込んだ。タイ中銀はこれに対し「今年(輸入増加の影響で)貿易赤字になることはまずない」としているが、黒字幅がさらに縮小することは確実と予測している。




[BANGKOK SHUHO]