移動図書館日記
〜巡回寺子屋教室イサーンをゆく〜
96年6月6日(木)=午後=クアン小(2)
読書感想ノートのかき方や本のあつかい方の練習をひととおりしてから読書へはいっていった。ただし友人の本を横からのぞきこんだり、ちかくの友だちと本を交換したりしている子がめだつ。これまでの三校と比較すると、クアン小学校の上級生はやや落ち着きがなく、おさない感じがする。
読書は約五十分ほど。午後三時十分、プリッサナー先生とクアン小学校のふたりの男性教師が手分けして、読書感想ノートの採点に取り組みはじめた。プリッサナー先生らは子供のかいた文章でおかしな表現の所やつづりの間違いを指摘し、赤字で修正している。子供たちの読書感想ノートをみると、読書時間は四、五十分あったにもかかわらず、子供たちは絵本を一冊読みおえるのがやっと。二冊いじょう読破した子供はいない。
プリッサナー先生いわく、「農村部の子供たちは『本』というものにせっしたことがほとんどないので『読み方』がわからない」。この「『読み方』がわからない」という部分は、物心ついたときから本にかこまれて生活している日本人には肌で理解することはむずかしい。たとえばワープロの初心者がキーをうつのがおそいのとおなじようなもので、「読み方」がわからず本になれていないから、読むのがおそくしかも本の内容が頭にはいってくるのに時間がかかる。
杉浦 直樹
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