ミャンマーの素顔


  オアシス  

     私たち単身赴任者にとって、小丸夫妻の経営していらっしゃる日本料理屋「一番館」はオアシスです。

 ご夫妻の人柄にもよりますが、行けば必ず仲間との楽しい会話があり、美味しい食事も待っていますので、日本人の溜まり場になっています。来店回数でいいますと、私は西の横綱らしいです。当然東の横綱もおります。ここで知り合った仲間と、仕事、ゴルフ、ボーリングと、毎日忙しい日々を過ごしているのです。

 一部の日本料理屋(日本人の調理人がいない店)では、「遅い、まずい、高い」の三重苦が多い中で、お客の好みに合わせて、味付けを変えてみたり、新メニュー開発を怠らない奥様の姿勢には、ただただ感心させられます。さらに、病気と聞くと病院を紹介していただいたり、備え付けの薬をいただいたり、食べに行くことができないほど調子が悪いときなど、お粥をホテルまで届けていただいたりして、単にお客とお店との関係を越えたお付き合いをしています。

 ミャンマーに単身で来て、寂しく食事されている方にも、時間の許す限り声をかけられ、いろいろな話しをされています。かくゆう私も大変お世話になりました。いや、違います。今もお世話になっております。ミャンマーに来て、西も東もわからないとき、学生通訳を紹介してもらいました。お世話になったことは、そのほか数えるとキリがないぐらいです。繁盛しているのは当たり前ですね。「できては消える日本食堂」の中で、相変わらず、人で一杯の「一番館」。商売の原点を見るようです。

 一番館は情報の味の素です。一番館は、一番館は、とにかく一番なのです。ミャンマーにお越しの際は、是非一番館へ。私、一番館の回し者ではありません(笑)。

カスタネット会

 一番館で知り合った仲間で、昨年春、カスタネット会を発足いたしました。メンバーの職種は商社、銀行、建築・設計、旅行者、ホテル、レストラン、電気関係、そして私のように関西版何でもやる商人と多種多彩です。

 単身赴任が多いため、人恋しくなり集まったメンバーです。本当に人恋しいのかと思うほど、楽しく、うるさく、そして自己主張の強い人たちばかりです。

 遊びばかりではありません。このメンバーは結構忙しく、全員が集まることは、まずありません。仕事のときと、遊びのときと、ジキルとハイドのように豹変するK商社のS会長のもと、いろいろなイベントが組まれます。

 ゴルフに食事会に、ここで報告できないような内容も含まれています。詳しくお知りになりたい方は、ご連絡ください。とにかく世界中で活躍した人、海外はミャンマーが初めてという人、いろんな人がいます。共通しているのは、本当に明るく楽しい人ばかりです。大勢の方が赴任されているほかの会社を見ると、本当に暗いです。「こんなややこしい国なのに、そんなに暗い顔してどうすんの?」と、いつも思います。せっかく、縁があって、ミャンマーに赴任したのに、ミャンマーには何一つ残さず、任期が過ぎると、ただ日本に帰って行く人たち。ある人など、ミャンマーにいる間にお金を貯めて、住宅ローンを返せたとだけ言って、仕事は全くせずに日本に帰った人もいました。

 自画自賛ですが、私たちカスタネット会のメンバーは違います。先日もわが会がミャンマーの新聞に取り上げられました。会長を筆頭に会の一部のメンバーの方が、新聞に大きく掲載されたのです。「ミャンマーにいるあいだ、少しでもミャンマーの人たちにお役に立ちたい」と、少しずつ集めたお金を盲学校に寄付したことが掲載されたのです。「金を儲けたい、金を儲けたい」の前に、ミャンマーの人たちに何を提供できるのか。この国では、それを考えないとうまくいきません。「損して得取れ」。これ商売の鉄則です。

美山 大助




[BANGKOK SHUHO]