ミャンマーの素顔


ミャンマーの素顔

〜関西商人による現地報告〜


 

観光客への顔

 絵のような風景やミャンマー人がたいてい訪問客に挨拶する時に浮かべる天性の微笑み、新しくハイグレードなホテル、安い労働力、英国の統治が長かっただけに英語力もある。噂と異なり安全性も他のアジアの比べて優れている。

 二度三度訪問しているうちに、商売の絶好のチャンスと映るのでしょう。着実にビジネスマンが情報を仕入れに来ています。しかしながら、表面だけみて帰国すると大変なことになります。

 ヤンゴン日本人会約七〇社のうち将来を見据えて投資している大手企業を除き、中小企業、あるいは個人経営の方では二、三社ぐらいしか利益を出されていません。

 そのくらい難しいのです。

 甘い気持ちではだめなのです。腰をすえてじっくりと『敵を知り、己を知り物ごとにあたれば百戦危うからず』です。人からの情報だけではいけません。

 ある利益を出されているお店の奥様の話、「良く聞かれるのですよ、『儲かっていますか?』『どの様にされているのですか?』『従業員の教育は?』と。お客様なのでそれなりに答えますが、あまりしつこく聞かれるとこう言うのです。自分でなされるとすぐ判りますよと」。

 そうです、観光客とはあまりにも異なる、火傷しないと分からない国ミャンマー。

釣り その一

 釣りの好きな私としては湖、沼、あちこちにある池、それに川を見ると、うずうずします。あの有名なインレー湖に行った時など悔やまれて仕方ありませんでした。

 今回からは振出し竿(ルアー用の簡単な竿)とスピニングリール、三号の道糸にルアー仕掛けを用意しチャンスをねらっていました。

 まずヤンゴン川へ。道糸に重りそして針さらにぎじ餌を付けていると、「来るわ!来るわ!」ギャラリーの数は有名ゴルファーのティーショットを見学するティーグランドのようです。通訳に「針は、糸は、竿は幾らか?」と聞いているようです。いちいち質問に答えることできないので、ほっておくと何を言っているのかうるさい!うるさい!川の流れが早く、沢山のごみが流れて来るので仕掛けがそれに引っ掛かろうものなら、一同大爆笑です。

 悔しいが釣りになりません。地元の子供は曲がりくねった竹竿に十号はあろうかと思われる糸、大きななまくらな針、そして餌はミミズ、おもりは流れにあわせてそれなりのおもり、これで次から次へとゴンズイによくにた魚を釣り上げます。

 私の方はといいますと、三度の根がかりで手持ちの仕掛けが無くなり、彼等の見学です。日本の最新兵器も情報不足のため、あえなく撃沈・・・。

釣り その二

 悔しい気持ちを持ちながら再戦のチャンスを待っていました。

 その機会が突然現れました、(ミャンマーで数少ない)藤のオリジナル商品を開発中の工場にマネージャーを訪ねて行くと、留守ですぐ帰ってくるから待っていて下さいとのこと、以前からこの工場回りにある池が気になっていたので、早速車に常備しているあのルアー竿に仕掛けを付けまず第一投、なんと一投目からあたり!こちらの方がビックリしてオロオロ、手前まで引き寄せましたがジャンプされ針外されました。真っ黒な結構大きい魚でした。このまま何も釣れなければ逃がした魚は大きいで終わってしまいます。暑い時期なので汗を滴り落としながら続けていると、ついに来ました。さっきより大きいあたりです。

 今度は慎重な巻き上げ、手元まで引き寄せ、このためにわざわざダウンタウンで購入したクーラーがわりのバケツへ。ナマズの一種でFINUSという魚でした。その後一時間余りで合計三匹、こちらの市場で一匹五〇チャットで売っているそうです。あまりに元気がよくバケツから飛び出すので、水を入れずにいたのですが七時間後も元気!ミャンマーの包丁では頭を落とせません(ミャンマーの包丁はよく切れない)。しかし見付けました、商売のネタを。私、魚の卸をします。

美山 大助




[BANGKOK SHUHO]