アジアの風に恋をして

日本元気


 所用で半年振りに一時帰国した。

 祖国ニッポンは元気が感じられた。景気低迷やリストラといった暗いムードの日本と思っていた。が、数日間の私の滞在の目には、行動範囲が限られているとはいえ〃沈滞現象〃は見られなかった。半年というわずかな間に、こうまで変化するものかと〃生きのいい日本〃に驚き且つ嬉しくもなった。以下、その幾つかを紹介したい。

 朝、六時前から東京の各テレビ局は、数名の美女キャスターを出演させ社会情報をオンエアー。以前も同じ情報番組の形態じゃないか、と言われてしまえばそれまでだ。が、女性の司会が中心。日本の現状をテンポよく見せ聞かせていく。はつらつとした態度でコメントする女性陣。見て聞いていて元気を呼び起こしてくれる。決して不快感を感じさせない。多分、女性の視聴者からも好感度ありと思う。タイでの朝のテレビ情報ショウは、全く日本のこれとは違い「ワイ(合掌)」をして静かに伝える形式。通勤通学前の朝のあわただしい日本。テレビの情報番組もノロノロ且つ男中心の進行で流していてはチャンネルを替えられてしまうのかもしれない。

 テレビの話のついでにもう一つ。阪神野村監督夫人の沙知代さんが巻き起こす〃行動発言ショウ〃が元気印。野次馬根性の快感をくすぐるサッチー・ショウと言えるかも。「浅香光代さんがサッチー批判の口火を切ってから、まもなく三カ月。サッチー報道はますます過熱している」(週刊朝日七・九号)。「四年前、オウム真理教教祖の麻原彰晃被告が逮捕された翌日の視聴率十二・三%や、昨年十月、和歌山の『カレー事件』で林真須美、健治両被告が逮捕された翌日の視聴率十二・二%と肩を並べている」(同誌)。この成り行きや如何に!。

 さて、私が、日本へ帰って「ああ、日本だなあ」と実感したの何だかわかりますか?

 日本国女子高生のあのルーズソックスと通学ミニスカートの姿を見た時です。タイの女子中高生は、日本のかつての女生徒のようなおかっぱやお下げの髪型。通学スカートも膝下でくるぶしまでの白いソックス姿。見た目もいい感じです。

 日本の女子高校生、この半年で〃娘ギャル〃振るのは時代遅れになったとか耳にしました。その代わり、親戚の現役の女子高生の言によれば、「自分を見つめる思考態度」(意味がはっきりしませんが)に変わってきているとか。そういえば、AERAの六一四号が「良いことしてハッピー世紀末グッズ『ヘブンズパスポート』が受けるわけ」とした今の女子高生の社会の動きに合わせた変わり身の早さをレポートしていました。これは、「その名も『天国旅券』と書かれた、日本国旅券そっくりのカラフルな小冊子だ。かなえたい願い事を一つだけ書き込み、自分で決めた『良い行い』をするたびに、付録のシールを一枚ずつ貼っていく。百枚で完了。そうすれば、夢はかなう、とする。一種のおまじないグッズである」。ルーズソックスとミニスカートの女子高生スタイルは、ここしばらくは変わらないようだ。が、〃援助交際〃から方向転換し内面での善行に目を向け出していることは、歓迎。東京の渋谷辺りから広がりだしているようである。

 半年前にはさほど巷で見られなかったPHSを手にする子供と大人。更にスモール化されたバカチョンやデジカメの新開発商品。中元セールのデパートで驚いた。百台余のノートパソコンを前に各女店員が客のオーダーをインプット。半年前に、このようにコンピューターを前面に出しての注文処理の様子が見られたっけ?。日本は、日々進んだ動きを見せる。何か、景気回復の前兆を見る思いがする…。     

(OVTAタイ事務所所長)
開原 紘


[BANGKOK SHUHO]