アジアの風に恋をして
W杯サッカー大会 IN タイ
この原稿は、十日フランスで開催されたワールドカップ・サッカー大会の開幕日前に書いている。それで、実際に読者が読まれる時は既に数試合こなされている。また、初出場の日本が緒戦に当るアルゼンチンとの十四日(日曜日)の試合後に本紙を手にする方もいる、ということを前提にタイ国内でのW杯サッカー大会の熱狂振り(?)を紹介する。
元来、私はサッカーにはさほど関心を持っていない。五十代の私はむしろ野球である。セリーグ・パリーグの選手、チームカラー等一通りは頭に入っている。スポーツ記事もすんなり読んでいける。が、サッカーのJリーグについては、今何チームあるのか知らない。選手も余り知らない。大体が、各チーム名が舌を噛みそうな名前でなじめない。それにひきかえ、野球リーグのネーミングは、ジャイアンツだタイガースだライオンズだといたってシンプル。わかり易く親しめる。
さて、この私もW杯に初の出場となった日本のサッカーの試合は気にかかる。というよりも、日に日にテレビや新聞等の加熱報道振りに押されて興奮を覚える。
タイ国のタイ字紙、英字紙等も特集を組んでいる。タイ語のテレビ放送のサッカー中継は視聴率アップ。言うならば、タイ国中をW杯サッカーの活字と電波が襲っている。( )しかも、スポーツ用品店はサッカー・グッズの特売セールで稼ぎに稼ごうとの鼻息。夜のパッポン地区の露店バーやパッポン・ノイと言われているソイカウボーイの飲み屋街は、軒や店内に出場各国の小さな国旗を張りめぐらしている。酔客の多国籍人が、LIVEで放映のテレビに「行け行け!」のお国コトバを投げつける。そこは、もう場外ムードである。
日本が対戦するアルゼンチン、クロアチア、ジャマイカ、どれも強敵である。〃悲願の一勝〃を取れるかどうか。そして十六チームに加わることができるかどうか。〃岡田サッカー〃の試金石は、十四日のアルゼンチン戦である。アルゼンチンは、私が四年前に出張で訪れた懐かしい国。首都ブエノスアイレスは、南米のプチ・パリと言われている。緑豊かな公園、街路樹、古いヨーロッパ風の建物、そして優しい素振りの人々。すべてが、落ち着いた雰囲気の中に生きずいている街。もし、私の勤め先のOVTAに「ブエノスアイレス駐在事務所」があれば、進んで手を挙げる位の魅力的なところに思えた。その心に残る国が対戦相手。タンゴの「カミニート」が好きな私だが、今回だけはタンゴの情熱に負けないだけの日本のガンバリズムで一泡吹かせて欲しい。なにせ、三百億人以上もの人々がテレビの前に釘付けになるW杯サッカー大会。タイのあちこちでも「ニープンはどうだったこうだった」と巷の話題をさらうことは間違いなし。日本のステイタスを上げるか下げるか(関係ないですがね)。NHKも今回は、長野冬期オリンピックのような「放送権云々」はないようで「衛星では、三百時間以上かけて全試合中継するという大規模なもの(日経)」とか。さて、家で見るかパッポンで見るか・・・。
(OVTAタイ事務所所長)開原 紘
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