冷静な顔に隠された猟奇的殺意,犯人は元恋人の医学生

行方不明のマヒドン大学医学部女子大生、一ヶ月後に無惨な姿で発見


 マヒドン大学医学部に通う女子大生、ジェンチラーさん(愛称:ノンプイ/二三)が一ヶ月前から行方不明となっている事件に関し、マスコミは今月五日、この事件は既に解決間近である、という情報を警察から得た。  警察は、被害者であるジェンチラーさんの元恋人サーム(二三)を継続的に取り調べた結果、犯人はサームであると断定。五日の午後一時、パヤタイ警察は、パヤタイ区ペップリー通りソイ一一にあるコンドミニアムから出てきたサームを逮捕した。警察で幾つかの証拠記述を挙げられたサームはようやくジェンチラーさん殺害の事実を認めた。

 サームは、ジェンチラーさんが行方不明になった後警察で行われた最初の事情聴取において、彼女と恋人関係にあった事は認めたが、一月二十六日にワールド・トレード・センターで食事を一緒にしたのが最後で、その日もお互い別々に帰宅し、その後の行方不明に関しては全く知らない、と供述している。しかし、嘘発見器にかけたところ、疑問点が残る結果が表れた。そこで、警察はジェンチラーさんの部屋から髪の毛を採取、それをサームの車BMWのトランクから発見された髪の毛と照合したところ間違いなく同一人物のものと判明した。この結果から、サームの車がジェンチラーさんの行方不明と関連している事が明らかになり、それは彼女が既に殺されている可能性が強い事にも繋がった。

 さらに、警察の捜査グループは二人の有力な証人を捜し出した。証人Aは、一月二十六日の夜、ある病院の死体解剖室に、フラフラになっている女性を抱えて入って行くサムを目撃した事を証言。

 また、証人Bは、サームが自分の家に毛布を借りに来た事、さらにサームが自分の車のトランクの中敷きを洗っているところを目撃し、それまでサームが自分でそのような事をする場面を見たことがなかったので非常に不思議に思った事を証言した。

 警察が、これら二人の証人から得た証言をサームに伝えたところ、最早否定は出来なくなり、ジェンチラーさんを殺害した事実を認め、殺害に至るまでの動機、殺害時の様子などを次のように供述し始めた。

 「私とジェンチラーは恋人同士で深い関係もありました。一月二十六日、ワールド・トレード・センター内のKFCで食事をしている時、彼女から新しい恋人が出来たので別れたいと言われ、私としては納得がいかなかったのでその場では話し合いにもなりませんでした。食事が終わって、地下の駐車場の彼女の車まで送った時、急に言い争いになりました。怒りで頭に血が昇り、カーッとなった私は、彼女の頭を思い切り車にぶつけました。フラフラになった彼女を見ていたら、復讐のためにはもう彼女を殺す事しか考えられなくなっていました。そしてまだフラフラしている彼女を彼女の車の助手席に座らせると、自分で運転してラーチャテヴィー区ソーイ・ラーンナーム通りにあるモーテル『99』に入りました。部屋まで彼女を連れて行った後、浴室のバスタブに彼女の体を寝かせました。その時彼女の意識が戻りかけたので、私は力一杯彼女の首を締めて再び気絶させました。それから、自分が持っていた大学で使う手術用具を出し、まずメスを使って彼女の首から臍の辺りまでを慎重に切り裂きました。血が噴水のように吹き出て来ました。その時の自分の気持ちは、大学で勉強した死体解剖の実験を再現しているような気分になっていました。それから胸から腹部の皮膚の下の筋を切り取り、肉と内臓を取り出してミンチ状に切り刻みました。骨だけが残った状態でした。その後、メスで頭皮を剥ぎ取り、頭蓋骨が露出する状態にしました。切り刻んだ肉と内臓はトイレに流し、骨と残った死体の一部は毛布で包んでジェンチラーさんの車のトランクに入れ、証拠が残らないようにバスルームを念入りに掃除してから部屋を出ました。その後、彼女の車を運転してムアントンタニーまで行き、車をその場に乗り捨てました。それから私はタクシーに乗って自分のコンドミニアムまで帰りました。翌二十七日の朝、私は自分の車でチャランサニットウォン通り七一にある友人の家に行き、毛布を借りて、再度ムアントンタニーに戻りました。そして彼女の車のトランクに入れてあった毛布に包んだ死体の一部を取り出し、持って来た毛布でさらに包んで自分の車のトランクに入れ、そのままチャチャンサオ県バンパゴン川近くまで車を走らせ”死体の一部”を捨てました。、死体を包んでいた毛布と彼女の所持品はチョンブリー県にある私の実家で燃やしました。そしてその後は、何事も無かったかのような顔で通常通り大学にも通っていました。」

 警察は、今月六日、捨てたジェンチラーさんの車と死体の一部を捨てた場所の現場検証を行った。 しかし、警察では、証人の一人が女性を病院の死体解剖室に運んでいくサームを目撃している事など、本人の供述と証人の証言に食い違う点があり、さらに、サームの大学の仲間がジェンチラーさんの所持品の一部を使っているのを見たという証言もあるため、今回のジェンチラーさん殺害がサーム一人の犯行によるものではなく、複数で行われた可能性もあると見ている。

 現在、ジェンチラーさんの車は既に発見され、あとは捨てられた死体の一部を発見するのみであるという。

 警察から娘の残酷な死を知らされたジェンチラーさんの両親はショックで気を失う程だった。

 一方、サームの母親ソムシーさん(五五)は、この事件を知らされた後、弁護士を伴ってパヤタイ警察に出向き逮捕の理由と息子との面会を要求したが、警察は認めなかった。

 警察は、計画的殺害と証拠隠滅を目的とした死体遺棄の容疑でサームを逮捕、この事件は最悪の、そして信じ難い猟奇的な結末で終止符が打たれた。


[BANGKOK SHUHO]

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