「スパンブリーの象さんを助けて!」

『象の治療と飼育のための基金』設立をマスコミを通じて国民にお願い


 今月十一日午後二時、スパンブリー県西部担当のデーリー・ニュース・センターのもとに、ある村人から、ドーンチェディー郡の象の小家に、足を怪我したままなかなか治癒しない可哀相な象がいるので助けてほしいという報告が入った。

  そこでデーリー・ニュース紙の記者がその象のいる小屋を訪ねると、スパンブリー県動物保護センターから来た獣医のサンティさんが象の足の怪我を治療中だった。

サンティさんの話によると、先月十五日にドーンチェディー郡の動物保護センター職員のステープさんから、先月八日の朝、道を歩いていた象が、背後から走って来たピックアップの鳴らしたクラクションにビックリして突然走り出し、深さ四メートルの排水路に落ち、片足を怪我したとの連絡が有ったという。

怪我したのは今年60才になる『アイヤラワン』という名前の老象で、右前足に負った傷の大きさは長さ20センチ、幅8センチ、深さ10センチで、連絡を受けたサンティさんが見に来た時には、怪我した右前足は大きく腫れていて、傷口からは黄色い膿が出ており、アイヤラワンは痛くて涙を流していたという。

その時は、命にも関わる危険な状態だったため、急いで治療をする必要があったが、スパンブリー県のセンターには充分な設備が無いので、バンコクのドゥシット動物園に協力を求めた。同動物園は、直ぐにソムチャーイさんという獣医を派遣。ソムチャーイさんは、まず、血液検査から始め、傷口の状態や膿も採取して調べ、適格な治療法を出し、毎日治療を続けた。

その甲斐あって、アイヤラワンの傷は少しずつ回復してきたが、完全に治癒するまでにはあと40日程かかるという。しかし、これまでの治療に全費用を使ってしまったので、マスコミを通して募金を募り、『象の治療と飼育のための基金』を設立する必要があるとしている。なぜなら、ここには、ドーンチェディー郡の村人が持ってきた象があと一頭居るが、その世話をする費用も無い状態だという。

 怪我をしている象、アイヤラワンの世話を担当しているユッソーさん(46)の話によると、アイヤラワンは、六年前に、ダーンチャーン郡のある人が、アユタヤ時代に活躍した『ソムデーッ・プラナレースワン・マハラート王』の銅像に奉納するために、当時のスパンブリー県知事に寄贈されたものだという。

そしてもう一頭の象は、一年前に、ドーンチェディー村の村長であるチャラームさんが、六才の『スパンナーケーン』という名前のこの象を、現在の県知事プラサートさんに寄贈したものだという。しかし、この象を寄贈した人は、その後一度も象を見に来たことも、世話をしに来たこともないそうである。  ユッソーさんは、現在、県から毎月僅か4,000バーツの月給を貰って世話係をしているのだと、悲しそうな顔で語った。



[BANGKOK SHUHO]

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