同じ場所から飛び降り自殺
今度は失恋の痛手から
『この前学生が飛び降り自殺
した場所と同じ所にいるのよ』
先月十六日、バンカピ区ラムカムヘン二四にあるABAC大学の校舎の十階から同大学芸術学部四年生の女子学生が成績不振から絶望的になり、飛び降り自殺した。
そして、二十三日夕方六時、同場所から女性が飛び降りて死亡したとの通報が入った。
警察が現場に駆けつけると、大学後方に建つ十六階建て校舎の一階軒上に制服姿の女子学生が仰向けに倒れて死亡。頭蓋骨は割れて脳味噌が飛び散っており、膝はぶつかった衝撃で肉が裂け骨が飛び出ていた。左右両手首には刃物による傷跡が数カ所見られた。左手首には長さ二センチの切り傷が四ヶ所、右手首には三ヶ所、いずれもためらい傷と推定された。死体の回りには、茶色の錠剤が二十錠落ちていた。
死亡したのは、スクムビット六三に住む、経営学科二年生のドーンルディーさん(一八)。
警察が飛び降り現場である建物の十階を調べると、教室の窓脇にドーンルディーさんの持ち物と思われるハンドバッグと靴、携帯電話を発見。また飛び降りる時に使ったと思われる椅子があった。
ドーンルディーさんの元恋人の同大学卒業生のティーラユットさん(二六)は、次のように証言した。
「彼女とは大学のテコンドー同好会で知り合い、その後恋人関係になりました。しかし私の卒業後、彼女と会う機会も減り、少し離れた状態になり、そのうち私には新しい恋人が出来てしまいました。すると彼女はしつこく復縁を迫るようになったのです。飛び降りる直前、ドーンルディーさんから電話で、『お願いだから、前みたいに付き合って』と言ってきました。私は『もう別に好きな人がいるので付き合うことは出来ない』と断りました。しばらく沈黙が続いた後、彼女は『今私がどこにいるかわかる? この前学生が飛び降り自殺した場所と同じ所にいるのよ』と呟いたのです。私は即座に『止めろ!』と叫びましたが、電話はそのまま静かになったのです。何か悪い予感がしたので、すぐに車で大学に駆けつけましたが、既に遅く、彼女は電話での予告通りに飛び降りてしまっていました」。
警察が死体を調べていると、事故の連絡を受けて駆けつけた母親が走り寄って来て、娘の死体を抱きかかえ泣き崩れた。
母親のチンダーさんは、「娘は今年の頭頃からティーラユットさんとの関係が冷めてきた事に悩んでおり、私によく不満を漏らしていました。娘はどんどん考え過ぎてノイローゼ気味になっていたので、その事が原因で自殺したのだと思います」と話した。
警察はドーンルディーさんの死体を警察病院に送り詳しく調べてもらうことにしたが、自殺と断定した。
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