死体と一緒に「ドライブ」
検問で呼び止められるまで全く気付かず
先月三十日午後九時三〇分、ラートプラオ方面行きの橋付近で、人間の死体らしきものを引っかけたまま走っている乗用車を目撃したと通報があった。
間もなくチャトチャック区の検問所で乗用車を発見。車の下に、三十才前後の男性の死体が引っかかっていた。死体はかなりの時間路上を引きずられたとみえ、損傷が激しく、頭部から胴体にかけて肉が削ぎ取られ、骨が見える状態だった。着ている黒いTシャツとジーンズも引き裂かれてボロボロになっていた。
腹部にドクロ、胸部にはコンドルの入れ墨が入っていたが、身元を証明するものは何も身に付けていなかった。
何も知らず死体を引きずったまま運転していたキッティさん(四〇)は、信じがたい出来事にショックを隠せない様子で警察の事情聴取に対し次のように証言した。
「私は建築の下請けの仕事をしています。今日は、チュラロンコン大学での仕事を終えて自宅に帰るところでした。ヴィパワディ・ランジット通りを走っている時も人をはねたり、轢いたりはしていません。しかし、ラートプラオの橋を渡っている時に、車の下に何か引っかかったような感じがしましたが、その時は『犬の死体かな?』と思い、そのまま走りました。検問で車を止められ、初めて自分の車の下にこんな恐ろしいものが引っかかっている事を知りました」
警察は念のため、キッティさんの車を調べたが、ぶつかった痕跡などなく、おそらく他の車に轢き逃げされ、路上に置き去りにされた男性の死体を、キッティさんの車が引っかけ、気づかないまま走っていたものと推定。
ディンデン通りからラートプラオ通り間で、人身事故及び轢き逃げ事故があったかどうかも調べたが、情報はなかった。
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