ヤー・バー輸送路線変更

空路で大量輸送
チェンマイ→バンコク


乾燥唐辛子とひまわりの種で臭いを消す

 これまで陸路でバンコクに輸送されていたヤー・バーが、最近は飛行機を使って運ばれているという。

 今月二十二日、警視庁麻薬撲滅班は今回逮捕したヤー・バー輸送グループの容疑者三人を連れてマスコミの前に現れた。

 容疑者の三名は、女性のソーイ(二一)と男性のナコーン(二五)とアーン(二八)。全員がドンムアン空港国内線到着ターミナルで逮捕された。

 ソーイはチェンマイからタイ国際航空に乗ってバンコクに到着。空港ロビーで待ち合わせていたナコーンとアーンにヤー・バー六八〇〇〇錠と現金七〇七〇バーツ、そして携帯電話三機を渡そうとしている時に現行犯逮捕。

 今回の逮捕に至るまでの過程は以下の通り。

 今月二十一日夕方、警察がクロントイ地区にある大きなヤー・バー取り引き組織におとりのヤー・バー注文を入れ、ノンタブリ県にある病院の駐車場で薬を受け取る約束を交わした。その後、同場所でメイ(二六)ら女性三人(一五才の少女一人を含む)と、陸軍騎馬軍人(二一)を含む男性二人の計五人を逮捕。同時に二〇〇〇〇錠のヤー・バーと現金五〇二八三バーツ、そしていくつかの銀行に分けて合計数百万バーツが貯金されている通帳数冊を押収した。  

五人を取り調べた結果、メイがアーンに注文したヤー・バーはチェンマイから飛行機で運ばれ、ドンムアン空港で受け取った後はノンタブリ県チェンワタナにある借家に保管、その後それぞれの顧客に流される仕組みになっている事が判明した。

 警察が借家を家宅捜査したところ、お茶の葉のパックを保存する段ボール箱に隠されていたヤー・バー三二〇錠を発見、その家の管理人も逮捕した。

 その後の調査によって、二十二日の朝と夕方、ドンムアン空港に到着する便で、ソーイが大量の薬をチェンマイから運んでくるとの情報をつかんだ警察は、綿密に逮捕計画を立てた。

 当日警察は空港で張り込みを続け、ソーイが乾燥唐辛子とひまわりの種と共にスーツケースに隠して運んだ十九包のヤー・バーを押収した。ヤー・バーを乾燥唐辛子とひまわりの種に隠して運ぶのは、薬の臭いを消して発見されにくくするためだという。

 ソーイは警察の取り調べに対し、

 「これまでに何回も飛行機を使って薬を運びました。飛行機代などすべての経費はナコーンが負担しました。運んだスーツケースは、空港に迎えに来ていたナコーンに渡すことになっていました。今回運んだ量が多かったのは、チェンマイのヤー・バー取り引きの人から一緒に運んで欲しいと頼まれたからです」

 と、供述した。

 警察は今のところ、タイ国際航空の職員の中に薬の輸送に関与している者がいるかどうかは不明としているが、余りにも簡単に輸送が行われている事実を重視し、今後更に詳しく調査を進めるとしている。


[BANGKOK SHUHO]