インドネシアに残された象
救済嘆願書を国会に提出

足をチェーンで繋がれ, 不自由な生活


   最近立て続けに、タイ国内の象の災難が報道されているが、今度はタイ象保護グループが、現在一頭のタイ象が国外で受難に遭っている事実を発表した。

 今月十四日、タイ象保護グループ代表のソムヨットさんと獣医のスラポンさんら三名は、国会でプラチャーティパット党のオンアート議員に、かつてインドネシアに贈られたタイ象の『プライ・ギンゲーオ』(チャイヤプーン県出身/雄象/三五才)を助けてほしいという嘆願書を提出した。

 ソムヨットさんは次のように説明した。

 「私がプライ・ギンゲーオに出会ったのは、インドネシアに五頭のタイ象を連れ戻しに行った時でした。その時、プライ・ギンゲーオが、一九八六年にタイ政府からインドネシア政府に贈呈されたことを知ったのです。現在はインドネシアでの持ち主であり、世話をする人が亡くなってしまったため、スマトラ島の象センターへ連れて来られたと聞いています。プライ・ギンゲーオは少々どう猛な面があるため、近くに寄れず、足をチェーンで繋がれ、餌も投げ与えているとのことです。チェーンで繋がれているため自由に動ける範囲はほんの少ししかなく、自分の排泄物の上に寝ているという悲惨な状況のようです。先週、問い合わせたところ、プライ・ギンゲーオはまだ無事に生きており、現在は雨季のため、食事は充分に与えられているとのことです。オンアート議員のご尽力により、プライ・ギンゲーオを一日も早くタイに連れ戻してほしいのです」。

 またスラポンさんは、「タイの象は国の文化の財産であり、タイ国民の宝でもあります。二年前から、インドネシアでは、経済危機の影響で、かつて贈られたタイの象の面倒が見切れない状況にあります。このように忘れられたタイの象を故郷へ帰すには、タイ政府とインドネシア政府の協力が必要なため、今回、国会に嘆願書を提出しました」

 と、象救済には二国間政府の協力が不可欠であることを説いた。

 嘆願書を受け取ったオンアート議員は、次のようにコメントした。

 「書状を受け取った後、スリン外務大臣には口頭で報告しました。以前タイの象をインドネシアから連れ戻した経験があるので、今回も相手側との交渉に関しては難しくないと思います」。


[BANGKOK SHUHO]