女性として生きた22年間
実は正真正銘の男性だった

逮捕がきっかけで明らかになった自分の『性』


 今月六日、ヤー・バー所持で逮捕されロブリー刑務所に拘置されている女性が、男女両方の『性』を持っていることが分かり、男女どちらの刑務所に入れるべきか混乱したため医師の診断にまかせることにしたという。

 ロブリー刑務所のグンティー所長は、次のように語った。

 「容疑者の所持しているIDカードに従えば、ロブリー県出身の女性で、名前はペンシー・ジャンペンガン(二二)です。現住所はタイ古式マッサージ兼カラオケの店になっています。今月二日、ペンシーはヤーバー一錠を所持していた容疑で逮捕され、四日まで拘置されました。四日に、拘置期間延長の手続きをロブリー県の裁判所で行っている時に、書類上は女性と記してあるにもかかわらず、ペンシーに胸がないことや喉仏があることに担当官が気づき、もしかして男ではないかとの疑問を持ったのです。そこでペンシーの身体を調べたところ、なんと男性器と女性器の両方を持ち合わせていることが分かりました。その事実に慌てふためいた私達は、ペンシーを男女どちらの刑務所に拘置すべきか悩んだ末、取り敢えず病人用の刑務所に一時的に預けることにしたのです。翌朝、ペンシーをロブリー県の公衆衛生担当官の元へ送り再度検査を受けさせましたが、そこでもやはり両性器を持っているため男女どちらかは判断しかねると診断。そこで、そのままペンシーをロブリー病院に転送しました。ペンシーの体をレントゲン写真を撮るなどして、外側からと内部からも詳しく検査したところ、子宮は存在せず、内部は男性であると判明しました。今月五日には、『ペンシー・ジャンペンガンは身体検査をした結果、男性であると判断された』という医師の証明書が発行されました。ペンシーの体にある女性器は外見的にはかなり完璧で、排尿もそこからされているようです。しかし、同時に男性器と睾丸と思われるものもついていて、女性から体を触られたりすると勃起して、二センチ程長くなるということです。本人の話では、これまで一度も男性とセックスした経験はないということです。職員達とも相談したのですが、女性用刑務所に入れて何か起こっても困るし、男性用刑務所に入れるとレイプされる可能性も懸念されます。結局男性用刑務所の病人棟に入ってもらい特別に管理することになりました」。

 面会に訪れていたペンシーの母親ペットさん(四四)は、

 「ペンシーは、生まれてからしばらくは女性器しかありませんでした。七〜十才の頃、女性器の下に男性器のようなものが出てきて、睾丸のようなものも二つ出てきたのです。チェンライ県の医者に相談しに行ったところ、手術してどちらかの性に決めた方が良いと言われましたが、お金がなく、手術することが出来ませんでした。その後もIDカードには女性として登録し、私らも女の子として育ててきました。その後、私はロブリー県に移りましたが、チェンライの親戚の家に残してきたペンシーがヤーバー中毒に罹り、治療する意味もあって私の元で一緒に暮らすことになったのです。しかし、中毒は治らなかったため、逮捕された時は、子供の更正のためには良い機会だと思い、警察にお願いしました」

 とこれまでの経緯を語った。

 今月七日、ロブリー病院のタワット院長は次のように発表した。

 「ペンシーさんの身体に見られる変異をいろいろ調べた結果、ペンシーさんは心身共に一〇〇%男性であるという結論に達しました。尿道が奇形して丁度睾丸の間に出来てしまっているため女性器のように見えるのです。それでペンシーさんの母親は女性だと思いこんでしまったのでしょう。こういう奇形を医学用語では『Hypospadia』と言い、二〇〇万人に一人の割合で発生します。私にとっても初めてのケースです」。

 ペンシーは、短くカットした髪の毛を中央で分け、穏やかな顔立ち。肌は色白で典型的北部の中国系男性といった容貌の持ち主である。

 「医師から『男性』であると診断された現在の気持ちは?」との質問に、ペンシーは、次のように感想を述べた。

 「自分の『性』がハッキリ分かって本当に嬉しいです。三年前から男になりたいという気持ちが強くなり、女性の側にいるとあそこが硬くなったりしました。これまでに十人位の女性と関係を持ったことがあります。彼女達は遊び友達で、皆私がトム(レズビアンの男役)だと思っていたので安心して同じベッドで寝たりしました。そんな時、相手に気づかれないようにセックスしました。ある人は途中で目が覚めて気づいても、そのままさせてくれて、何度も相手になってくれる人もいました。ヤーバー中毒になってしまったことは本当に悪い事だと反省しています。出所したらもう二度と手を出しません。毎日面会に来てくれるお母さんがかわいそうでなりません。お母さんが警察に私を逮捕してもらうよう頼んだことについては恨んだりしていません。今回お母さんのお陰で、これまで曖昧でハッキリしていなかった自分の性も分かり感謝しているのです」。


[BANGKOK SHUHO]